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妃と宦官
トプカプ宮殿
「エーメ、ナクシデイルに皇帝スルタンは夢中ね」「はい」
宮殿の奥にある後宮ハーレムの豪奢な一室
先の皇后でセレム皇子の母、エーメの後ろ盾となっている妃が
満足そうに笑みを浮かべた。
「はい、ナクシデイル様 エーメの懐妊も近いでしょう」
後宮に仕える一人、ムーア人の宦官がうやうやしく述べる。
「セレム皇子の地位も安泰‥おそらくはね」
次に敵対する妃の顔や皇子の顔を想い浮かべて 今度は眉をひそめて彼女は言う。
「水パイプに飲み物を」
「はい今お持ちします ミントテイ、それともチャイ コーヒー?」
「そうねチャイにするわ ミルクと砂糖を多めにね」




