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甘きくちずけと皇帝との夜伽前

それは禁忌かもしれない 甘いくちずけだった 

触れ合うかどうか寸前の唇


「セレム皇子さま」エーメは小声で呟く。

少し前の・・

あの時の事を思い出して、頬は赤くなり軽い痺れのようなものを感じている。


海賊に攫われて、献上された奴隷 ハーレムの中での暮らし

言葉も宗教も慣習も違うオスマン帝国


遠い異国の暮らしには慣れてはきたものの 

時に もう戻れないはずの懐かしい故郷や近親者たちへの思慕の想いが募る。


しかも、エーメは現皇帝との一夜を迎えなくてはいけない身


宮殿の庭園で そっとため息をつき、微かに流れる涙をふくエーメ


「・・君が好きだ」セレム皇子の言葉 あの時の言葉


宮廷という権力闘争の中で

彼の為にも 


自分の為だけでなく、皇帝に一夜を捧げ、愛されなくてはいけないのに・・


◇ ◇ ◇

「皇帝陛下が‥」エーメが緊張した面持ちで聞く

「ええ、そうなの 貴方を夜伽の相手としてね それも間もなく」


「…・・」沈黙と戸惑い不安な表情を見せるエーメにシリアンナ妃は優しく言う


「ナクシデイル《エーメ》 私の息子セレム皇子が好きなのかしら?」

「あ‥」エーメ


「フランスでも恋愛結婚でなく、今なお政略結婚も多い

愛する人以外と結ばれる でも、貴方がセレムの事を大事に思ってくれるなら」


「この宮廷では、地位を持つ者さえ

次の日には冷たいむくろになっているかもしれない」


「宮廷で起こる事、残酷な出来事はなどは‥すでによく知っている筈ね」


「貴女の力で セレム皇子を次の皇帝に」


妃の言葉は何処か甘い響きがある

毒を含んだもの 甘い毒‥。


「それにね」言葉を続ける妃

「皇帝の寵愛を得るのは若く美しい貴方の為でもあるの」


「身の安全と多くの富 信じられないほどの豊かさよ」

エーメの顔を優しく見つめてセレム皇子の母の妃は言うのだった。





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