金の鳥籠カフェス
宮殿の奥深くに足を踏み入れたエーメ
「あら、此処は何処かしら?迷い込んだのかしらね」呟くようにエーメ(ナクシデイル)が言う。
「おや、どこの娘だい?」年老いた老婆が話しかけた。
「私はあちらの方から来ました」そう言って後宮の一角を指さすエーメ
しばしの間、エーメが指さした方
老婆は懐かしそうに後宮の方を見つめるのだった。
「ああ、迷い込んだか
此処は金の鳥かご《カフェス》だ
皇帝になれなかった者達が閉じ込められている場所だよ」
「え?」戸惑うエーメに老婆は暗い目をして話し出す。
「昔は皇帝の弟たちなどは 皆、残らず殺されたが
中には命は助かり、でもこうして大抵は‥」
「此処、此処にね、奥深くに軟禁されていたのさ」
「運が良いならば地方の長官の例外もたまにはね」
「此処で殺されたのですか?それとも軟禁?」エーメの言葉に
「ああ、生涯さ 気が狂った者達も多かった」と言う老婆
「哀れなものだよ そう思わないかい?
皇帝は一人だけだから だから残りは‥」老婆
「娘さん いいかい、此処には来ない方がいいよ
さあ、お帰り それに此処は哀れな幽霊が出るよ」
ほんの少し、戸惑い老婆から視線を外して
次に再び老婆の方を見ると 其処には誰もいない‥まるで何かの暗示か幻のように




