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あと5日
雷雨が治まるまでの間、私は雷が怖くて少し震えていた。
「そういえば……雷雨の時の夫は頼もしかったなぁ……。」と亡き夫との思い出を思い出した。
付き合った当初から、雷と虫が怖かった私に夫が言った。
「意外に可愛いなぁ~。」と……。
馬鹿にされたようで嫌だったが、外でのデートの時に夫が先に虫を見たら、虫とは反対に法を指さして「あそこ見て!」と私の視線を虫とは反対方向に向かせてから、夫が虫を殺していた。
雷が鳴った時は、夫が私の耳を塞いで抱きしめてくれた。
「お父さん、年をとっても同じだったわね。
雷と虫から私を守ってくれたのよね。」
「お父さん、あの手紙の相手は……誰なの?」
嫉妬が胸の中を渦巻いた。
怖かった。
自分が嫉妬の炎に焼き尽くされてしまうのではないかと怖かった。
早く、娘に来て欲しかった。
土曜日までが長かった。
あの菓子箱を見つけてから、まだそんなに経っていない。
見つけたのが昼過ぎだったから、今は夕方……3時間くらいしか経っていなかった。
一日が長く感じた。
娘が来てくれる土曜日まで、あと5日もある。