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サヤ戦

サヤがフィンガースナップをして俺の椅子ごと目の前にあったお茶会セットを全て消し去る。

その瞬間にカレンさんとイルさんが戦闘態勢をとるが、それを竹林さんが右前脚で制する。


「今日は俺が出よう」

「いや〜よかったよ、ボクも店長さんと戦いたかったんだよ」

「そうか」


竹林さんがスっと大太刀を抜いて八相の構えをとる。

それと同時にサヤがでかい立方体を創り出し周りに浮かべる。

そして鮮血が舞う。

気付けば竹林さんはサヤの近くまで移動しており、サヤは左肩から腰までに大きな刀創が出来ていた。


「レル、大丈夫?」


真後ろからカレンさんの声がするが姿は確認できない。

多分透明になっているのだろうと思って大丈夫です、と返事をする。

金属同士がぶつかる甲高い音が聞こえるとふと足が自由に動かせることに気づく。

そういえば足は鎖で繋がれたままだったな。

竹林さんとサヤの方を見ると、竹林さんとは少し離れた位置でサヤが棒状の物体を支えにフラフラしつつも立ち上がっているのが見えた。


「はっ、ボクはこの程度じゃ死なないよ」

「だろうな······カレン!」

「行くよ!」


俺はカレンさんに抱えられた状態で竹林さんの背後まで移動する。

すると目の前にミアが創っていたのと同じ扉が現れ、門が開く。


「お前ら、先に入れ」

「させると思った?」


瞬間、サヤが俺たちに肉薄するがそれを竹林さんが大太刀で受ける。

それを横目にカレンさんに手を引かれ門に入る。

入った先にはミアが待ち受けていた。


「レルさん、大丈夫でしたか?」


ミアが身体中をペタペタ触って外傷が無いかを確認してくる。


「大丈夫だよ」

「それは良かったです」

「すまん、遅れた」


そんな会話をしてるうちに竹林さんが門から出てくる。

サヤが追ってくるかと思ったがどうやらそのつもりは無いようだ。

あの創造した世界でしか戦えないのか。


「大丈夫ですよ、サヤが来てもここでは私の方が強いですから」


そしてニコッと笑って一瞬で殺してあげますよ、と言った。

ミアに対しまた恐怖を覚えるがそれよりもこの瞬間に生を享受出来ていることに対して俺は安堵していた。

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