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最悪の1日の終わり

今日は前々から行こうと思いつつ行かなかった竹林の店に遊びに行こうと思う。

ラビは二人で家に居たいと言っていたが、前に食器を作った際に会いに来なかったから今回は私から会いに行ってやろうという算段だ。

事前に会いに行く事は伝えてないがどうせあいつの店はいつも閑古鳥が鳴き狂っているんだ、予期せぬ来客が来て嬉しいだろう。

そんなこんなで店も近くなってきたが、なにかいつもと雰囲気が違う。

なんというかこう、何か禁忌を犯してしまったような、禁足地に足を踏み入れてしまったような感覚がじわじわと背筋を伝ってくる。

ラビはなんともなさそうだが私にはわかる。

恐らくここらに神かそれに類する何かが来ているに違いない。

それも最低でもクラスW災害、もしくは神災クラスと引けを取らないような大物だ。

なるべくそのようなものとは関わりたく

ないのだが竹林の店に近付けば近付くほど気配が強まっている気がする。

もしやとは思うが竹林のやつ、そんなのを店に招いてるのか?

万が一そうなのだとしたら今日は竹林は諦めてラビとご飯を食べてから帰ろう。

というよりもうこれ以上この方向に進みたくないからさっそく予定変更だ。


「ラビ、お昼は何食べたい?」

「え!?私は······私はご主人と一緒ならなんでもいいです」

「じゃあ極東の料理を食べに行こうか」

「はい!」


すまんな竹林、またいつか行くからな。


__________________________


竹林さんが言うには緊急事態なのだそうが私にはあまりよくわからない。

どっからどう見てもチャイナドレスを纏った普通の亜人だ。

少し雰囲気が亜人とは違う気がするが戦闘準備をする必要が全く見いだせない。


「ねえカレン、あの子から何か特別な······」

「しっ、黙って」


口元に手を当てられ、無理やり口を閉じさせられる。


「よくわかんないけどあの子なにかおかしい。異常」


······こういうときのカレンは信頼できる。

カレンが真顔でヤバいというときは大体ほんとにヤバいのだ。

まあ竹林さんも緊急って言ってるし、私にはわからない何かしらがあるのだろう。

まあ私が死ななければなんでもいいのだ。

結局のところはさ。


__________________________


頼んだラーメンが席に運ばれ、そういえばまたこのラーメンって百万ミクスだったなと思い出す。

運ばれた瞬間、このミアという少女はイルさんを睨みつけていたがそれだけに留まり、なんとか死人を出さないことに成功した。

俺がラーメンに口をつけたのを確認してからミアもラーメンを食べ始める。

満足そうな顔でミアがラーメンを食べているのをみて安心する。

数十分して2人ともラーメンを食べ終わり会計をする。


「合計で二百万ミクスだ」


今回は竹林さんが会計をしてくれている。


「あら、意外と高いのね。······これでいいかしら?」

「ああちょうどだ」


何事もなかったかのように俺の分も払ってくれたがそれよりもポケットマネーに二百万ミクスも入っているのが謎だ。


「レルさん、行きましょうか」

「ああ」

「とっても美味しかったです」

「それは良かった」


扉を開けて2人で外に出る。


「ミアはこのあと予定があるのでここで失礼しますね」

「そうか気をつけてね」


すると目の前に血を固めたような色をした禍々しい扉が現れる。


「それではまた会いましょうね」

「ああ」


ギョロリと扉の縁に付いていた目が開き、ゆっくりと開く。

ぱっとミアはこちらに近づき俺に抱きついてからニコリと笑って扉の中に消えていった。

扉が閉まりそのまま霧散していく。

後ろから鈴の音が聞こえると竹林さん達が駆け寄ってくる。


「大丈夫か!?レル!?」

「竹林さん······まじで怖かったです」

「おーよしよし大変だったな」

「あと電話でタメきいてごめんなさい」

「それは気にするな、それで異変に気づけたんだからな」

「ふーん、結局アレなんだったんですか?」

「アレか?俺にもよくわからんが少なくともこの世界を滅ぼすのが片手間で出来るほどの力を持っているのはわかる」

「そんなヤバいやつだったんですね〜。なんかめちゃくちゃ強そうだな〜とは思ってましたけど」


竹林さん以外は案外あのヤバさに気付いて無かったのか。


「とにかく今日ははやく家に帰って休め」

「はい」


俺も流石にあんなのと一緒にいたら精神がゴリゴリ削られる。

はやく家に帰りたい。


「それでは失礼します」

「じゃあまた明日な」

「私達はレルを送ってから戻ってきま〜す!」

「おう」


そんなこんなで俺の最悪の1日は終わったのだった。

こんにちは、羊木なさです。

今回は1ヶ月も投稿を休んでしまい申し訳ないです。

主に忙しかったっていうのが理由ですね。

これからも何回かこういった理由で休ませてもらうことがあるかもしれませんが、引き続き羊木なさの作品を楽しんで貰えたらと思います。

あ、新しい世界はまだなので楽しみにしていてくださいね。

それではまた次回会いましょう。

以上羊木なさでした。

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