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初仕事

待機。

ただひたすらに待機。

朝起きて、朝ごはんを食べて、イルさんとカレンさんと来たは良いが、全くやることがない。

そもそも客が来ないのだ、仕事が出来るはずがない。

仕込みなり何なり、やることがあれば良かったがそれは竹林さんのこだわりがあるらしくやらせてくれなかった。

そろそろ正午を回る。


「こんにちは〜、ルーツで〜す」

「ルーツさん、いらっしゃい。今日もラーメンでいいか?」

「もちろん」

「ちょっと待ってろ」


金髪の背の高い金払いのよさそうな男のヒューマンが店に入ってきた。


「君は?」

「バイトのレルです。よろしくお願いします」

「よろしく。僕はルーツ、飲料メーカーのちょっと偉いところにいます。これ良かったらどうぞ」


そう言ってルーツさんは紙袋を手渡してきた。


「ありがとうございます」

「あ、ルーツさんいつもありがと〜。レル、後ろ持ってっとくね」

「はい」


カレンさんが紙袋を手に取り、扉の向こうに姿を消す。


「あの中にはうちの会社のジュースが入っていてね。よかったら皆で飲んでくれ」

「はい」

「ほら、おまちどおさま」

「ありがとう、いただきます」


ルーツさんがラーメンに手を付け始める。

するとジリリリリリとけたたましくベルが鳴り響いた。

竹林さんが電話を取り、メモに殴り書きを残す。


「レル、初仕事だ」

「はい!」


イルさんにメモを渡し、竹林さんはラーメンを作り始める。


「え〜っと、『予定通り、未来横丁出たとこの廃工場、有名な会社の社長』。

予定通りはここから3つ隣の通りね、そこの工場の社長に渡してね」

「はい」

「レル、出来たぞ」


竹林さんは鉄製の岡持ちを渡してきた。


「銃弾ぐらいなら防げるからいざとなったら盾にしろ」

「はい」

「それじゃあな」


お二方は来ないんですかね。

店を出てまずは予想通りに向かう。

その後、北向きの方角に歩き他よりも比較的広い未来横丁まで行く。

未来横丁を抜け辺りを見渡すと廃工場が少し遠くに確認できた。

扉の前に立ったのはいいが、どうしたら良いものか。

思い切って扉を開けて大声を出す。


「『デリバリー』です!ラーメン持ってきました!」

「あぁん?」


中に居たのは屈強な男たち。

ヒューマンは少なく、どちらかと言うと亜人の方が圧倒的に多い。

ああ、社長ってあの真ん中で縛られてるいい服来た人か。


「俺たちはラーメンなんか頼んでねぇぞ。さっさと帰れ」


ホース族であろう男が俺に威圧しながらこちらに向かってくる。


「いや·······でも······」

「とっとと帰れ!」


男が手を振り上げた瞬間、男の頭が吹き飛ぶ。

そして目の前には緑髪に血を被ったカレンさんがいた。


「うちの従業員への暴行はやめて頂けますでしょうか」


ショットガンをリロードしながらカレンさんはそう言った。


「本当に迷惑極まりないです」


威嚇のように一発銃弾を放ちイルさんはそう言った。


「少しそこで待ってなさい」

「私たちが片付けておくからね」


そう言った途端、2人は銃を構えて走り出す。

瞬く間にバタバタと倒れていく。

最後の一人が撃ち抜かれたのを確認してから2人に近付く。


「ありがとうございます」

「これが仕事だからね」

「まあ、今回も楽勝だったんだけど」

「さあ、届けに行こっか」


歩いて社長の近くへ向かう。


「き、君たちはなんだ!」

「どうぞ、ご注文のラーメンです」

「······どういうことだ」

「あなたの秘書さんが依頼したものです。それではごゆっくり」

「そうか······あいつが······」


カレンさんがそう言うと2人は踵を返して出口へと向かう。

僕もそれに倣って後に続く。


「じゃあお店戻ろっか」

「そうね」

「はい」


まだ夕焼けと言うには早すぎるが、どこか充実した気分で店に帰ったのだった。

すみません。完全に投稿するの忘れてました。申し訳ありません。

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