クラスB空間災害が発生したらしいです
いつもは見慣れた店が今日はあんなに遠くにある。
「ひゃー、こりゃ大変だねぇ」
「まあ地区ごとお引越しじゃなくてよかったじゃない」
昨夜遠くの方で戦闘があったらしくその余波がここまで来たということらしい。
少し周りを見渡すとここら一帯はy座標、縦方向に激しく地盤が動いたらしい。
「とにかくお店に向かいましょう」
イルさんは翼を広げて羽ばたく。
カレンさんもそこに飛び乗り、2人だけで行ってしまった。
「······頼んだぞ」
龍に乗って2人の後を追いかける。
十数秒かけてたどり着いた先には、店とその周りの地面数メートルだけがぽつんと存在していた。
先に着いていた2人の後ろに降り立つと店から竹林さんが出てきた。
「来たのかおまえたち」
「これは······大丈夫なんでしょうか?」
「少なくとも食器類は全滅だ。今日は片付けがあるから閉店だな」
「じゃあ私達は新しく食器買ってきますね」
「ああ、それなら行きつけがあるからそこに行ってきてくれないか」
竹林さんがメモを書き、それをイルさんが受け取る。
「わかりました。それでは行ってきますね」
「いってきまーす!」
「行ってきまーす」
店を後にして俺らはそのメモに書いてある場所へ向かったのだった。
「ここであってるの?」
「書いてあるとおりの場所だから恐らく間違い無いはずよ」
「それにしてもちっさいですね〜」
そう俺たちがたどり着いた場所はケルベロスの小屋程度の建物だった。
「まあいっかいノックしてみましょうか」
イルさんがそう言いドアに近付くと、バンと音を立ててドアが開き中から人型の悪魔が出てきた。
「が、ガタガタ店の前で騒ぎやがって、こ、殺すぞ!」
ヒューマンでいう10代前半の可愛らしい見た目の女性がそう言い放ったのだった。
どうも羊木なさです。
今回はちょっとした私用で短くなってしまい申し訳ありません。
次回は新キャラが登場するのでぜひ楽しみにしていてください。
それではいい感じにクリスマスをお楽しみください。
羊木なさでした。