ターゲットの捕獲に成功
「おらおら」
「ぐっ······」
「何こっちみてんだよぉ、この野郎」
顔面踏んで勝手にキレてるのはヤクザ過ぎるだろ。
ソノさんの部下が来るまで適当に雑談をする。
「そういえばこいつ何したんすか?」
「あー、なんだっけ?放火魔?」
「しょぼっ」
「いやー違かった気がする」
「おら何したんだよ」
「こっち見んなカス」
この人たちやばすぎだろ······。
「痛いから蹴るなって!ちょっと爆破しただけだろ!」
「思い出した、街の数十箇所に爆弾仕掛けたんだった」
「被害はどのくらいでたの?」
「負傷者が1000弱ぐらい。あとインフラちょっとやばかった」
「インフラを破壊するなんて······おらぁ!」
「ぐふっ······」
またカレンさん顔蹴っ飛ばしてるよ······
「じゃあ私は電話かけてるからしばらくいじめといて。デーモンなら傷の治りもはやいでしょ」
「はーい!」
こうしてイルさんとカレンさんによる暴虐が始まった。
「じゃあ聖水かけよっか」
聖水を買ってこようとしたカレンさんをイルさんが制する。
無言で首を横に振り、1本の槍を差し出す。
カレンさんが手にした瞬間、バチバチッと電気を帯び始める。
「やれ」と言葉にしなくてもイルさんの顔を見るだけで伝わった。
「ひっ······や、やめろ!」
「これで刺すの?」
「いや撫でる」
槍を胴体に当てた瞬間、目の前が白く染まり耳を劈く叫び声が辺りに響き渡った。
目を開けると身体から黒い煙を発した男が現れた。
「おいまだ当てただけだぞー」
「······あ、これ気絶したわ」
殺してないならまだギリギリセーフでしょ。
······いや生きてるよね?
「さっきの光はなんなんだ······生きてる?」
「「「多分」」」
「確信を持ってくれ······」
「ソノ先輩!さっきの光って······」
「あーもういい、そいつ連れてさっさと戻ってくれ」
「はい!」
駆けつけてきた恐らくソノさんの部下と思われる亜人も
困惑していたがソノさんに指示されるとさっさと男を連れて帰って行った。
「君たちももう帰っていいぞ。あと竹には明日の正午に部下を連れていくと伝えといてくれ」
「りょーかいでーす」
「それではお疲れ様でした」
「おつかれさまー」
「じゃあねー」
ポケットからドラゴンの幼体が出てくる。
「その子は?」
「最近安く譲ってもらったドラゴンですよ」
「名前はなんて言うの?」
「まだ決めてないです。成体になったら考えます」
「じゃあチップスとかどう?」
「いや串焼きの方がいいんじゃないかしら」
「······ほらポケットに戻って。あと2人にはなるべく近寄らないようにね」
「冗談だって〜」
ポケットにドラゴンをしまい、店へと歩みを進める。
途中で古い友人に出会い、貸していた金を返してもらったことで財布を潤すことができた。
「いや〜貸しは作っとくもんですね〜」
「札束で貰ってたけどどんだけ貸してたのよ」
「あいつの借金肩代わりしてやったんですよ。俺が金払わなかったらあいつは今頃生きてなかったんで」
「その友人もだいぶやってるねぇ」
「というかなんでそんな額持ってるのよ······」
その後カレンさんは変なところでお金を借りると大変なことになる、と熱弁し気付けば店の前に着いていた。
「戻りました〜!」
「ただいまでーす」
「帰りました」
「3人ともおかえり」
店に戻ると竹林さんの他に1匹のデーモンがいた。
「あ、お邪魔してます。それよりこれマジで食いにくくないですかね」
「いいから味を楽しめ」
「うっす」
まあヤギの手じゃそりゃあ食いずらいだろうに。
逆に箸を持ててることは誇っていいと思う。
「竹林さん、明日の正午にソノさん御一行が来るそうです」
「おうわかった」
「そういえば俺後で夕飯買って来ますけどリクエストあります?」
「サンダーバードがあるならそれを食べたいわ」
「いいねサンダーバード!」
「じゃあファストフード店でいいすね」
サンダーバードなら最近行ってないとこのを買ってくるか。
「あのフォークってありません?」
「お子様用ならあるぞ」
「お願いします」
「はいよ」
フォークを手に入れたことで美味しそうに啜り始めたデーモンを横目にソファー席に腰掛ける。
そうだ食い終わったら街に行こう。
すみません、デリバリーの方に投稿したと思ってたら小説置き場に投稿してましたね。
楽しみにしていた方には申し訳ないです。
なので今回デリバリーでは2話投稿することになります。
小説置き場の方は消そうと思ったんですがそのままにしておこうと思います。
消し方がわからないので。
それではまた会いましょう。
これからも羊木なさをよろしくお願いします。