第二の人生
やることは決まった。
それをする為にはまずアレをやらなくては
ミヤビがガシャガシャいいながら話し掛けてきた。
「ウィルさん!まずはメンバーを揃えましょう!」
「ミヤビ‥それよりもやることはあるだろ?」
「やること?」
「そのごつい鎧の呪いを解くんだよ」
「あ、馴染んでたんで忘れてました」
聖職者に頼んで解いてもらうことに教会に足を運んだ。
「あの〜この鎧の呪いを解いて欲しいんだけど」
「呪いですか、見せてください」
教会の神父さんがミヤビの鎧を調べる。
「この鎧には大変古い呪いが掛かっています」
「今の私共にどうすることもできません」
「ですが、この街の北にあるサンルイ岳のふもとにいるルイスという方なら解けるかもしれません」
「わかりました、ありがとうございます」
別れの挨拶をして教会を出た
「ウィルさん、ここからサンルイ岳は少し遠いですが、あの時みたいに魔法で行くんですか?」
「うん、今回も魔法で飛んでいこうかな」
「思ったけど、ミヤビお前Aランクなんだから魔法使えるんじゃないか?」
「それがですね、魔力量は多いんですが細かい魔力操作が苦手でして。飛ぶとかそういうのはできないんです」
「マジか」
「マジです」
「仕方ないな、操作は後で教えるよ」
「ありがとうございます!」
「それじゃ行きますか!」
一旦サンルイ岳の近くの村に降りる
村の名前は『ロール』サンタカルとは違って村なので穏やかな雰囲気が流れてる。
「いい感じの村ですね」
村にはふさわしくないガシャガシャと音を立ててるミヤビ
「安定の酒場で情報収集と依頼探しだな」
「依頼?お金のことなら大丈夫ですよ、家出した時少し持ってきましたから」
「え?金あるの?」
「あてにしてもらうほどは無いですけど」
言い忘れて居ましたけどと言って腰に着いてる袋から小袋が出て来た中には金貨が十枚銀貨が15枚銅貨かが二十枚入ってた
「金貨十枚ってけっこう持ってるなさてはミヤビの家は少々金持ちなのでは?」
「いえ、そんなことはないですよ、ウィルさんが貧乏なだげ」
説明し忘れたが国や地域によって流通してる通貨が違う為、旅をしながら仕事をする者にとって金や銀、銅などはお金として持ち歩くことが主である
冒険者は特にその色が強い為報酬も金貨や銀貨などで支払われることが多い
「その金、俺も使っていいの?」
「もちろん無駄遣いはダメですがパーティなのでこのお金は私達の活動資金にしましょう」
「じゃあ情報収集だけしてくるか」
ガチャっと酒場に入る。街の酒場と違って賑やかでは無い。
(人はあまり居ないな)
マスターに声を掛けてみる
「俺は冒険者でウィルっていう者だ」
「マスター、ここら辺でルイスって奴を知らないか?」
「ルイスか‥この村からサンルイ岳に向かう道がある。その道を行けばふもとに着けるそこに住んでるぞ」
「ありがとう」
チップを置いて酒場を後にした。
「案外簡単に見つかりましたね」
「そうだね」
「直ぐ行きますか?」
ぐぅーっと腹の音がする
「飯食ってから行くか」
「そ、そうですね」