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終焉の先で笑って  作者: 結声 寝子
1/2

Prologue

 フォルタ帝国は世界でも珍しく、社会の表裏が一体となりつつある国だ。

 皇帝が統治する表側と殺し屋や暗殺者など反社会的な者たちが根強く蔓延っている裏側。

 階級が存在する表側と同じように裏側にだって少なからず上下がある。

 大規模な組織の上部に属する者。

 代々"殺し"を生業にしてきた名家の血を引く者。

 この界隈ではそういった者に憧れることが普通で、そして、そういった者を打ち負かすことが名誉とされている。


         ★


 ここは"フォルタ1の最強組織"と恐れられるほどの実力を誇る殺し屋組織《Aim&End》の本部。

 その上層部の広い廊下にコツコツというハイヒール特有の乾いた足音が響いていた。

 《Aim&End》は一人の統率者と三人の幹部、幹部補佐、その他の構成員から組織されている。

 そして、先程から廊下に響く足音の主__ビアンカは《Aim &End》の幹部補佐をしている。

 ビアンカはある一室の前で止まり、扉をノックした。


「入れ」


 扉の向こうから声が聞こえたのを確認して部屋に入り、一礼する。


「お呼びでしょうか、アスレイア幹部」

「上からお前に指令だ。ユーリウス家に住み込んで御令嬢の指導をしてもらう」


 机に置かれた資料に目を落としながらアスレイアは淡々と言った。

 その言葉にビアンカは声には出さずに驚いた。当然といえば当然である。

 幹部であるアスレイアの”上”は一人しかいない。

この組織の創始者にして統率者だけなのだから。


「ユーリウス家の御令嬢ということは……」


 ビアンカの問いにアスレイアは眉を寄せて応える。


「ああ、あの虫すら殺せないと噂の無能令嬢だ。ったくあの方は何を考えられているのか……だが、断れないからな?」

「勿論です」


 そう言葉を返し、一礼してからビアンカは部屋を出る。

 さて、アスレイア幹部のあの口振りからすると任務はすぐに始まるのだろう。幹部補佐としての仕事はどうなるのだろうか。

 そう考えながら歩くビアンカの少し向こうから一つの人影がやってきた。

 人影が自身に指令を出した統率者であることに気付いたビアンカは直ぐにその場に跪く。


「お久しぶりです」


 統率者はゆっくりとビアンカに歩み寄った。


「久しぶりだね、ビアンカくん。少し話したいことがあるから立ってもらって構わないよ」

「失礼します」


 統率者は長身のビアンカよりも少し高いくらいで、グレーの髪を後ろに撫でつけている。

 その口から紡ぎだされる言葉は低く、聞かせるような力を持つように感じられた。


「急なことを頼んで悪いね。ただ、君が一番適任だと思ったんだ。君は殺し屋(キラー)というより暗殺者(アサシン)に近い動きをしているだろう? だから、暗殺者一家であるユーリウス家の御令嬢の指導も出来ると踏んだんだよ」

「光栄です」


 ビアンカの反応に満足そうに笑んだ統率者は言葉を続ける。


「幹部補佐としては暫く動けなくなるだろうけど、ポストは空けておくよ。アスレイアくんだって、他の人を補佐にするくらいなら1人の方が良いだろうからね」


 相変わらず部下のことをよく見ている、とビアンカは思った。

 統率者は声を少し低め、


「もしかしたら今後、君に重要な任務を頼むかもしれない。そのことを少し、覚えておいてくれ」


と、言うと歩き去っていった。

 ビアンカはその方向に一礼し、呟く。


「《Aim&End》幹部補佐として尽力させていただきます」

見切り発車の小説です。

こういう裏社会もの好き! 師弟愛も好き! イケメン女子好き! よし書くぞ!

ってことで書きました。はい。

少しでも面白いな、続きが気になる、と思っていただけたらブクマ、高評価おねがいします。


こっちはゆるゆると投稿していきます。

一話は早く投稿できるように頑張ります。

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