第八十一話 リュウたちVSスライム軍団
拙い文章、人物、状況情報など色々欠けてると思いますが、よろしくお願いします!
◇◇蜥蜴族の棲み家の湖◇◇
リュウたちが山道を登る。するとリュウとメイファがクンクンと匂いを嗅ぐ仕草を見せた。
「いーい匂いがするニャァ。焼き魚の匂いかニャァ。」
メイファがよだれをかく。
「焼き肉の匂いがする。美味そうだ・・・。」
リュウもまたよだれをかいた。
だが、リーゼとアイリンが「?」と疑問マークをあげる。
「アイリン、匂いする?」
リーゼの問いに「わからない。」と首を横に振るアイリン。
「湖の方からニャー。もしかしてウルスたちがアタイたちのために歓迎の準備してるんじゃないかニャー。」
メイファが先頭に立って駆ける。よだれかくリュウも負けじと追いかける。リーゼとアイリンが慌てて付いていく。
リュウたちが蜥蜴族の住む湖に着くなりに「助けてくれぇー!!」と声が聞こえた。
荒くれ巨漢三人が多数のスライムに取り込まれ、身動きが取れないところを目撃した。
「あれ・・・?焼き魚は?」
「あれ・・・?焼き肉は?」
メイファとリュウが落胆したかのようにキョロキョロ見回す。
A「おーい!助けてくれぇ!!」
B「溶けちまう!!」
C「うわぁぁー!!」
リーゼが荒くれ巨漢三人を見るなり、クレアとガイアスに絡んだと聞いた容姿にそっくりだと気付いた。
「あなたたち、フトッチョの部下よね?ここで何をして・・いや、何をしたの?」
リーゼは多数のスライムの集まりを異常と捉え、訊いた。
A「うぐっ・・・。」
荒くれ巨漢三人が押し黙る。
「何も言わないなら、助けないわよ?」
リーゼの冷徹な瞳に加えて、脅しにかけると荒くれ巨漢三人が慌てる。
A「わかった!」
B「魔香瓶で魔物を集め!」
C「蜥蜴族を皆殺しにしようとしてましたぁぁぁー!!」
アイリンが「魔香瓶!?」と反応した。
「魔香瓶から放たれる香りは魔物を集める効果がある。人間も種族によっては良い香りがすると言う。」
アイリンが魔香瓶の影響を明らかに受けているリュウとメイファの方を見る。二人は魔香瓶の影響でよだれをかいていた。
リーゼが憤る。
「その魔香瓶はどうしたの!?」
A「湖に投げ捨てたー!!早く助けてくれー!!」
「なんですって!!蜥蜴族が危ないわ!!リュウ!頼めるかしら?」
リュウがよだれをかいたまま、「火魔法(下級)(弱体化)・ファイア」と大きな火を出す。そして息を大きく吹いた。
「ファイアブレス!!」
荒くれ巨漢三人に取り込まれている多数のスライムに向けて火を浴びせた。
A「レアー!!」
B「ミディアム!」
C「ウェルダーン!!」
荒くれ巨漢三人の訳わからない叫びが周りに響いた。
多数のスライムは火を嫌がり、荒くれ巨漢三人を解放し、湖に潜り、逃げた。
「エルフ魔法(上級)・植物拘束!!」
アイリンが巨木を出し、荒くれ巨漢三人を枝でグルグル巻きに拘束した。
「そこで大人しくしていなさい!!」
リーゼが荒くれ巨漢三人に怒声を浴びせた。
「多数のスライムが湖に逃げちゃったニャ!」
「蜥蜴族の棲み家に突入されては色々、面倒。」
湖を前にオロオロするメイファと焦りを見せるアイリン。
「(この展開は非常に自分にまずい気が・・・。)」
「アイリン!私たちに命綱を巻いて!潜るわよ!!」
「(やはりこうなるよな。)」
リーゼの予想通りとも言える指示にリュウは内心の焦りがあった。
巨木から枝をリーゼ、メイファ、リュウの腰に巻き付く。
「飛び込むわ!!」
リーゼが剣を持ち、飛び込む。続いてメイファが爪を伸ばし、飛び込んだ。最後にリュウが残る。
リュウが湖を見ながらごくりっと喉を鳴らした。
「・・・どうしたの?」
アイリンが心配そうに声をかけた。アイリンは泳げないため、荒くれ巨漢三人を見張ってるのだ。
「皆、俺が溺れたのを忘れてるようなんだ・・・。」(第五十一話参照)
リュウが額に汗をたらした。
「あ・・・、でも、次は泳げるかも・・・。」
アイリンがフォローになっていないフォローをかける。
「あぁ、次は泳げる!泳げるはずだ・・・。」
リュウが覚悟を決めたかのような表情で湖に飛び込んだ。
「がぼがぼがぼ・・・・」
リュウは犬かきのような下手な泳ぎで潜っていった。
そこは多数のスライムの姿があった。リーゼとメイファが構える。
「(水中戦なんて初めてだぞ・・・)」
リュウは水中で構えるのも一苦労だった。
こうしてリュウたちは多数のスライムと水中戦を繰り広げるのであった。
◇◇リュウたちVSスライム軍団◇◇
スライムの攻撃方法は体当たりと範囲は狭いが、触手攻撃もできる。地上戦なら楽勝の相手だが、水中戦となると討伐難易度が上がる。
「(水中では魔法の使用が制限されるな・・・。)」
多彩な魔法を持つリュウが困ったような表情していた。水中では水の魔力が濃すぎる面があり、発動する魔法に制限がかかるようだ。
「(せいぜい使えるのは水魔法くらいだな。こうなると接近戦に持ち込まねばならないのか?さて、リーゼたちは・・・。)」
リュウがリーゼたちの水中戦を参考にしようとちらっと見た。リーゼがスキル「神速!」を使い、人魚さながらの泳ぎで複数のスライムを斬っていった。
メイファはスキル「影分身!」で実体のないメイファを三人を出し、惑わしながら20センチ近くの魔力の込めた爪で複数のスライムを斬っていった。
「(泳ぐのが上手いな・・・。)」
リュウがスライムの一匹と戦闘する。スライムの方が機敏に動き、リュウに体当たりした。
「ごぶっ・・・。」
リュウが息を吐いた。
「(あ、空気がもったいねぇ・・・。)」
水中での活動時間が縮められてしまった。
リュウが反撃にスライムにパンチしようにも避けられてしまう。
「(ぬぅ、身体が上手く動かせない!)」
水中戦でスライムに苦戦するリュウ。
「水魔法(中級)(弱体化)・アクアショット!!」
スライムに目掛けて水の弾丸を放つも・・・。
「(スピードがおせぇぇぇぇ!!)」
水中のため、弾丸の勢いが殺され、スライムに到達する前に霧散していってしまった。
スライムが嘲笑うかのようにリュウに体当たりした。
「ごぼっ・・・。」
リュウはまたもや息を吐き、さらに水中での活動時間が短縮された。
「(イライラしてきた・・・。)」
リュウはミスリルの牙を歯に装着し、スキル「ドラゴントゥース(弱体化)」を使用可能にする。
スライムがまた体当たりしようとリュウにぶつかる。同時にリュウはスライムをキャッチするかのように強く抱き締めた。
「(これで逃げられんぞ!!)」
リュウは歯を大きくあける。
「ドラゴントゥース(弱体化)!」
リュウはスライムの核を目掛けて噛み砕く。するとスライムはバラバラに砕けた。
「(よし、この方法でスライムをやっつけよう。)」
リュウたちはスライムの数を減らす。すると多数のスライムが危機による生存本能から、どんどんスライムが集まる。
「(・・・・?)」
リュウがその様子を眺める。リーゼもメイファもまた同じように眺める。
「スライム合体!!」
多数のスライムが合体し、スライムキングへと変貌した。大きさ3Mでゲル状が分厚く核を覆っていた。
「(おいおい!合体出来たのか!?)」
リュウたちが目をパチクリした。
「(そういや、500年生きてきたが、スライムキング自体は見たことあっても、これほどスライムが集まるのは見たことがなかった。そうか。スライムキングはスライムの集合体と言える存在なのか。)」
リュウの考えに至ったのはリーゼとメイファも同じく、合点がいった表情する。
スライムキングが触手を伸ばし、リーゼ、メイファ、リュウを一斉に攻撃する。
「ぐぼぁっ・・・。」
リュウがまともに攻撃を受け、息を吐いた。リーゼたちも同様に息を吐いた。
「(まずいわね。一時撤退よ。)」
リーゼがメイファ、リュウに親指を立て、上がる合図を送る。同時に腰に繋がってる命綱を引っ張る。
地上にいるアイリンは命綱である枝が引っ張られていることに気付き、巨木を操作し、リーゼたちを引っ張り上げた。
リーゼとメイファが地上に上がる。
「どうした?」
「ちょっとまずいことになったわ。多数のスライムが合体し、スライムキングになってしまったわ!!」
「スライムが合体?!知らなかった。」
魔物の知識に詳しいアイリンでさえ驚いた。メイファが息を整えるとリュウがいないことに気付く。
「ニャ?リュウは?」
「!?」
アイリンが急遽、巨木を操作し、枝を巻き上げるが、リュウの命綱が切れていた。これは今もリュウが水中にいることを意味していた。
リーゼたちが顔を見合わせる。
「まずいわー!!」
リーゼたちが慌てる。その頃、水中でリュウはスライムキングの触手により絡まれていた。
「(離せぇー!!息が持たねぇぇぇー!!)」
リュウが必死に口を手で塞ぎ、もがき苦しむのであった・・・。
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