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第六十七話 カインズたちVS暴竜

文章表現、人物、状況情報など色々欠けてると思いますが、よろしくお願いします!


「お姉様!!」


小型炎竜は姉と呼び親しんでいる魔竜が暴竜と戦っているのを見るやすぐに羽ばたき、覇竜のあとを追う。


 リーゼたちも移動し、ジランド王国の正門を守るために待機していたジランド王国騎士団と冒険者有志たちと合流する。その傍らに巨大魔導砲が破壊されて、煙を上げていた。


「リーゼさん!」


 副騎士団長が対応する。


「これは何があったのかしら?」


 リーゼが副団長に対してこれまでの経緯を説明するように要求した。


「まずカインズさん、ラインゴッド騎士団長は重傷を負い、後方回復支援部隊の方にいます。」


 リーゼがチラッと後方回復支援部隊のテントを見やる。


「それで魔竜が出てきたのは一体?」


「それが私たちどもではわかりかねますが・・・。」


 副騎士団長が汗をツーッと流し、カインズたちとダークを含む暴竜と対峙から経緯を語り始める。


◇◇回想◇◇


カインズたちVS暴竜


 暴竜は四大竜の一角で全長10Mを超え、翼を広げると全幅20Mの巨体。覇竜と比べるとやや上回っている体格である。体表が灰色で二本の翼がつき、四つん這い気味のドラゴン。


 その暴竜の脳にブラックスライムがアメーバ状に寄生され、ダークに操られるがままになっていた。


「さぁやれ!暴竜!!」


 暴竜の背後に控えていたダークがカインズたちを倒すように命令した。


「ギャォォォォス!!」


 暴竜の叫び声が空気をビリビリと響かせる。


 その脅威に迎え撃つカインズ、ラインゴッド騎士団長、クレアの三人。


「ラインゴッド。暴竜・・・生物の頂点に立つ四大竜の一角と戦うのは初めてか?」


 カインズがラインゴッド騎士団長に振る。


「えぇ、そうですね。」


「四大竜である覇竜、魔竜と戦った俺が言うんだ。」


 カインズの真顔な表情にラインゴッド騎士団長がごくりっとする。


「おそらく四大竜の中で最強だな。」


「なんと・・・。」


 ラインゴッド騎士団長がおそるおそるクレアの表情を伺う。魔竜であるクレアが同意するかのように頷く。


「えぇ。神に愛されている特別製の神竜を除けば、覇竜やこの私よりも上ね。」


 つまり戦闘において、暴竜が世界最強の敵となるわけだ。


「それでは勝ち目はないと?」


「いいえ、暴竜は愚直なまでに戦うスタイル。ダークに操られているとは言え、そのスタイルはそう変わらないはずよ。やりようはあるわ。」


 カインズとラインゴッド騎士団長が大剣を構え、クレアが鞭をしならせる。


「さぁ・・・やるか!!」


 短期決戦とばかりにカインズとラインゴッド騎士団長が「気合いオールアップ!!」で全ステータスを短期的に大幅に上昇させる。


「ドラゴンクロー!」


 暴竜が三本指の鉤爪を振った。すると強力な斬擊が襲ってきた。それに対抗し、カインズが「剣技・衝撃一閃!!」と大剣を振り、大きな剣圧で相殺した。


 その隙にラインゴッド騎士団長が近付き、「剣技・流閃!!」と大剣を横に振り、暴竜に攻撃するも傷をつけられない。


「堅い!!」


 ジーンと手が痺れるラインゴッド騎士団長。


「ドラゴンフレイム!!」


 暴竜が火を吐き、カインズたちに浴びせる。カインズが「気合い防御!!」で燃え盛る火の中を駆ける。※「気合い防御」は気合いの度合いでダメージを無効または軽減出来るスキル。


 暴竜の懐に入り、勢いよくジャンプする。


「豪腕・竜殺し!!」


 カインズが大剣を振り、暴竜の首をはねようとするも傷をつけられない。暴竜がカインズに標的を定め、口にエネルギーを収束する。


「ぬぅっ!ドラゴンブレスか!気合い防御!!」


 ジャンプしたため、空中で身動きが取れないカインズが腕を交差する。


「ドラゴンブレ・・!?」


「ちょっと待ちなさいよ~。」


 クレアが暴竜の口からエネルギー弾を出す瞬間を定め、鞭を振るい、口を閉じさせた。


ボォーン!!


 けたたましい音が鳴った。暴竜の口の中で暴発を起こしたのだ。


「ガァァァッ!!」


「ぼ、暴竜!!」


 ダークが思いがけないダメージに慌てる。


 暴竜が口から煙を吹き出しながら、クレアの方にギロッと振り向いた。


 クレアが暴竜にドラゴン語で呼び掛ける。


『暴竜、久しぶりね。私よ。』


 ピクリッとする暴竜。


『あなたの大嫌いな人間に操られて、みっともないわね。さっさと目を覚ましなさい。あなたと水竜の子が待ってるわ。』


 やや動きを止める暴竜だが、ダークが「何してるんだ!」と一喝するとまた動き出す。


「ガァァァー!!」


 暴竜がクレアに襲いかかる。


『そう。ならば叩き潰して目を覚まさせてあげる。』


 クレアが鞭を振るう。


「鞭技・閃光千鞭!!」


 目に止まらぬ速さでビュンビュンと鞭がしなり、暴竜を何度も叩いた。クレアの振るう鞭はかなりの威力があった。


 その鞭の連打に暴竜がやや怯んだ。


「おいおい、お前、ドラゴンのくせにすげぇ鞭さばきだな。どこで覚えたんだ?」


 カインズが感心するかのような表情をした。


 クレアが魔性の笑みを浮かべる。


「鞭で叩いてほしいという変態さんが多くいてねぇ。叩いてやったわぁ~。おかげで儲かったわよぉ~。」


 クレアの経営する魔性の館での話のようだ。


 「ハハハハ!」


 カインズが高らかに笑う。ラインゴッド騎士団長が「死人を出してないでしょうね・・・。」と冷や汗をかく。


「暴竜!何を手こずってるんだ!!」


 ダークが怒りの声を上げる。


「そろそろ来るわね。」


 暴竜の行動を知り尽くしているクレアが身構える。


「え?何が?」


 ラインゴッド騎士団長がクレアに訊く。


「ドラゴン魔法よ。」


 四大竜の覇竜、魔竜、暴竜、神竜は天変地異クラスの魔法を持つ。


「覇竜様は天候を操る。魔竜は重力を操る。となると暴竜は・・・?」


 ラインゴッド騎士団長の問いに暴竜が返事するかのように天変地異クラスのドラゴン魔法を繰り出してきた。


「ドラゴン魔法・大地操作!!」


 地面がうねりあげるように振動した。


 カインズがいち早く察知し、「ジャンプしろ!」とラインゴッド騎士団長とクレアに告げた。


「ドラゴン魔法・大地開門!!」


 カインズ、ラインゴッド騎士団長がジャンプすると地面が鳴り響き、地割れが起きた。


「あ~ら~。」


 反応の遅れたクレアが地割れの中に落ちゆく。


「ドラゴン魔法・大地閉門!!」


 暴竜がすぐさま地割れを閉じようとする。クレアは「ドラゴンスキン!(弱体化)」で防御しながら、地面の中に閉じ込められた。


「おいおい、大地を操る魔法か。厄介だな。」


 カインズが地割れを起こした部分を見やる。


 暴竜は大地を操る。意図的に地割れを起こせるなら、大半の生物などひとたまりもないレベルであった。


「魔竜・・・クレアさんは大丈夫なんですかね。」


 ラインゴッド騎士団長がクレアの身を案じる。


「そんなことより我が身を心配しろ。」


 カインズとラインゴッド騎士団長が大剣を構える。暴竜が次なる攻撃を繰り出す。


「ドラゴン魔法・火山創成!!」


 暴竜の下から大地が盛り上がり、小さな火山をすぐさま形成した。


「ま、まさか・・・。」


 カインズたちのいる地面から熱が伝わってくる。


「ドラゴン魔法・噴火!!」


 小さな火山が噴火し、規模の小さな火砕流がカインズ、ラインゴッド騎士団長を襲う。※出来立ての新島が噴火したとイメージして貰えばいいだろう。


「気合い防御!!」


 二人とも防御スキルを発動し、しのぐ。だが、二人とも足が火砕流により埋まってしまい、動きづらくなってしまった。


 暴竜がゆっくりと火砕流により、焼けただれるような地面を歩き、カインズたちに近寄る。


 後方陣地からその様子を見たジランド王国騎士副団長が「まずい!」とばかりに魔導砲部隊に砲撃の合図を送った。


「撃て!!カインズたちをお助けするのだ!!」


 巨大魔導砲が暴竜に照準を合わせ、射手が引き金を引いた。強力な魔力エネルギー弾が発射された。


「!?」


 反応した暴竜がすぐさま「ドラゴンブレス!」で応戦した。暴竜のドラゴンブレスと巨大魔導砲の魔力エネルギー弾がぶつかり合い、大きな光を演出しながら、互角の様子だった。


「我が師マクスウェルが開発した巨大魔導砲。さすがと言うべき代物だな・・・。」


 ダークがひやりと汗を拭う。


「だが、暴竜の力はこんなものではない!」


 暴竜が「真・ドラゴンブレス!!」と出力を上げた。これにより、巨大魔導砲の光線を喰らい尽くすかように襲い、魔導砲部隊はすぐさま巨大魔導砲から離れた。そのまま巨大魔導砲が破壊された。


「厄介なものは無くなった。」


 ダークはニヤリと口元を釣り上げる。


 暴竜は改めてカインズたちに向き直る。「ドラゴンクロー」なる技の鉤爪を振りかぶる。


「カインズさん!儂を足場にしてくだされ!!」


「おう!」


 カインズが火砕流で埋まった足を脱出する。そのままラインゴッド騎士団長の背中を蹴り、ジャンプした。


「ドラゴンクロー!」


「ぐはぁぁぁぁぁー!!」


 ラインゴッド騎士団長が鉤爪を受けて、吹っ飛ばされた。


「ギ!?」


 暴竜がカインズの跡を追うように上へ見上げる。


「これが最後のチャンスだ!!」


 カインズが形勢逆転を目論んで、暴竜の上空で大剣を振りかぶる。


「最強技・気合い斬竜剣!!」


「ギャァッ!」


 暴竜を地面にドガァァァァッと大きく叩き伏せた。


「ぼ、暴竜!ま、まさか!?」


 ダークが焦るが、カインズは手応えから「あーこれは・・・。」とチッと苦虫を噛み潰した表情した。


 暴竜が自己再生しながら、起き上がった。自己再生スキルを使わせるほどのダメージは入っていたが、余裕綽々であった。カインズの最強技による一発逆転とはならなかったようだ。


「気合い全部使っちまったな・・・。さて、どうするか。」


 大剣を構えながら、汗が滴り落ちるカインズ。


◇◇場面転換◇◇


「もぅ~こんなところに閉じ込めて。暴竜めぇ~。」


 クレアは地面の中で身動きが取れなかった。


「ふふふ、怒ったわよぉ~。人化魔法・人間解除!!」


 クレアが地面の中で徐々に大きくなり、本来の姿であるドラゴンに変貌したのだった。


◇◇場面転換◇◇


「ぐわぁぁぁぁー!」


 カインズが暴竜の攻撃により、倒れた。


「ハハハハ!ジランド王国最強の騎士カインズもここまでだな!!」


 ダークが高笑いする。


「さぁ、とどめを差せ!」


 ダークの指示により、伏せるカインズの前に立つ暴竜。


 カインズは絶体絶命の状況に置かれたが、何故か不敵に笑う。


「ダークさんよ。冒険者に憧れるドラゴンがいるってことを知ってるかい?」


「・・・なに?」


「そいつはな。将来、人間とドラゴンの関係のあり方を変えるやつだ。実際に変えさせたドラゴンが数体いる。」


「・・・何を言っている?」


 ダークが意味わからないと言った表情をした。するとズッスゥゥンと突然、地響きが鳴る。


「な、なんだ!?」


「来なすったぜ。」


 カインズの言葉と同時に地面からドラゴンの鉤爪が片方現れる。次に片方の鉤爪も現れた。


「こ、これは!?」


 最後に地面が割れるかのように体表が黒いドラゴンが現れた。


「ま、ま、ま、魔竜だとぉー!!」


 予想だにしない魔竜の登場にダークが驚愕の表情した。


「数百年ぶりの喧嘩をやりましょう!!」


 魔竜が暴竜に向かってと襲いかかるのであった。


◇◇回想終了◇◇


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