第五話喧嘩を売られる
拙い文章、人物、状況情報など色々欠けているところが多いと思いますが、よろしくお願いします!
「Dランク冒険者コースの試験は準備が必要なので、適当に時間を潰したら、またこちらにきてくださーい。」
アンリ受付嬢は手続きに走る。
「ちょうどお昼頃だし、あちらに食堂があるので腹ごしらえにどうかしら?」
リーゼの提案にリュウは腹がグーグーと鳴り、「飯・・・」と目を輝かせた。
 ̄ ̄冒険ギルド・食堂 ̄ ̄
冒険者がちらほら座って食事をしている。リュウたちはその中で適当なところに座ろうとしたら「ニャニャニャ!」手を挙げてアピールするメイファとアイリンの姿があった。相席する。
メイファとアイリンのテーブルにはドリンクのみだった。食事は終わったのだろう。
「リュウ、肉と魚どちらが好き?」
リーゼの問いに「に・・・」と言おうとしたら「魚ニャ!」とメイファに遮られた。
「メイファに聞いてない」
メイファはアイリンにツッコまれ、「ニャニャニャァ~。」とテーブルに伏せた。
リュウは改めて「肉!」と答えた。
「ボクシングベアーの肉が入ってきたよ!!食べたいやついるかー。」
タイミングよく食堂のおばちゃんが大声で周りに知らせた。どうやらリュウの仕留めたボクシングベアーが捌かれて、食材となり、食堂に回って来たようだ。
「はーい。こっち一人前お願いしまーす」
リーゼがリュウのために注文を出した。
「ニャニャ!ボクシングベアーだニャ!仕留めたの誰なのかニャ?」
メイファがびっくりした表情で騒ぐ。
「目の前にいるわよ。」
リーゼが指差すとメイファもアイリンも目を見開いて「リュウが?」と言った。当の本人はまだかな~まだかな~とよだれをたらしてた。
「・・・強い?」
アイリンが信じられないかのようにリーゼに振る。
「Dランク冒険者コースの試験を受けるわ。」
リーゼがそう答えるとメイファが目を金にして「試験官の立候補してくるニャ!」と立ち上がってアイリンを引っ張って行った。「?」とリュウが去っていく二人後ろ姿を眺める。
「Dランク冒険者コースの試験官は報酬良いからね。例え、リュウが一回戦負けで二回戦、三回戦の戦闘に立つはずだった試験官も半分の報酬もらえるから。」
リーゼがそう説明してくれた。どうやら試験官は腕の立つ冒険者が取り仕切るようだ。
そうこうしてたら、ボクシングベアーのステーキとパンが来た。ステーキの美味そうな匂いにリュウは笑顔でフォークをぶっさして豪快にがっつく。リーゼは食事作法のなさに苦笑しながら「ナイフで切り分けて食べてよ」と注意した。
あっという間に全てたいらげたリュウだが、「足りない・・・」といきなり手を挙げる。
「おばちゃーん。これと同じステーキ十人前お願いしまーす」
追加の注文に「え?え?」とリュウの小柄な体格から想像できない食欲にリーゼが仰天した。ステーキ十人前が載った皿が運ばれてきた。リュウは満面の笑みを浮かべながら食べる。リーゼはパンを食べながら、リュウの食いっぷりに「・・・・すごい」と眺めていた。そこに筋骨隆々の巨漢が四人やってきた。
「聞いたぞ。ボクシングベアーを仕留めたのはお前だと。」
「どう見ても細っちょろいお前には無理だろ。」
リュウは気付かずに無我夢中に食べてる。リーゼは食後の紅茶を優雅に飲んでいた。
「聞いてるのか!」
巨漢の一人がステーキの乗った皿を飛ばした。何枚もののステーキが地面に散らばり、「・・・」とリュウは目の前にステーキが消え、ようやく巨漢四人のほうに振り向いた。
「我らはドラゴンキルチーム!!ドラゴンを殺す者なり!!」
「お前!Dランク冒険者コースの試験受けるんだろ!」
「そこでお前を合法的に殺してやる!」
「覚悟しろ!」
口々に言う巨漢四人に対して、リュウはゴゴゴゴゴッと背後にドラゴンを擬似的に出してるかのように「・・・サレ!」と告げた。巨漢四人は本能的に畏怖を感じ取って、「・・・ふん!行くぞ!」と逃げるように去っていった。
リュウは散らばったステーキを悲しそうな目で見ていた。リーゼが「大丈・・・ぶ?」と声をかけようとしたが、動きを止めた。リュウが地面に散らばったステーキを拾って食べようとしていたからだ。
「わぁぁぁー食べないで!腹壊すわ!」
慌ててリュウを制止するリーゼであった・・・。こうして巨漢四人に因縁をつけられ、Dランク冒険者コースに臨むリュウ。
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