第二十七話 ディモール王国戦③カインズVS魔竜
拙い文章、人物、状況情報など色々欠けてると思いますが、よろしくお願いします!
◇◇ジランド王国側後方支援陣地◇◇
「魔竜が出現しました!さらにもう一体のピンクの小型ドラゴンが上空に!!」
部下の報告にラインゴッド騎士団長が「なんだと!」と驚愕する。
「住処から相当離れているのにタイミングが良すぎる!!」
「やはりディモール王国軍を控えていたのはこれを狙っていたのでは?」
「だとしたら、魔竜は本当に従えているということになるのか!?これはまずいですぞ!!」
カインズとラインゴッド騎士団長とその他の歴戦の騎士たちに動揺が走る。
「焦ることはねぇ。想定してるんだ。」
戦場にいる魔竜を見たカインズはそれぞれの部隊に指示を出す。
「前線部隊は前持って通達してあった対策を打ち出せ!」
「魔法部隊!ここら一帯に早急に頭上にマジックバリアを張れ!!」
「後方支援部隊は解放された戦争奴隷と一緒に撤退させろ!」
そして指示を終えたカインズは背後に控えているセバスチャンに振り向く。
「・・・セバスチャン!」
「ハッ。」
セバスチャンが前に出る。
「鑑定したか?15年前と変わりないか?」
セバスチャンは鑑定魔法で魔竜を鑑定した結果を報告した。
魔竜
HP50000
MP10000
攻撃力7400
守備力13000
魔力5000
敏捷性40
ー魔法ー
幻惑魔法(上級)
氷魔法(上級)
ドラゴン魔法
ースキルー
ドラゴンクロー
ドラゴントゥース
ドラゴンテイル
ドラゴンブレス
ドラゴンスキン
自己再生
気配探知
魔力探知
「変わりねぇか。雌ということもあって攻撃力は上位竜と変わらねぇが、それでも強いな。」
カインズは覚悟を決めた顔つきになる。
「魔導砲部隊の射手を任せる。あれを倒せる可能性があるのはあの巨大魔導砲だ。」
「ハッ・・・旦那様は・・。」
「予定通りに俺が討って出る!!」
背にある大剣を手に取るカインズ。ラインゴッドが「待たれ!お一人で!?ならば儂も・・・。」とカインズについていこうとする。
「ラインゴッド騎士団長。しゃりしゃり出て悪かったな!総指揮権を返そう。任せた!!」
※カインズは国王の直属の近衛総大将で本来なら国王を守る立場なのだが、自由騎士ゆえに前線に立っていたのだ。
カインズはバッと戦場に降り立って駆け出していった。
「ご武運を・・・!」
セバスチャンが頭を下げる。
◇◇◇◇
ソルたちが魔竜と対面していた。魔竜は黒く巨大なドラゴン。すべての生態系の頂点に立つ四大竜の一体。
「あ、あぁ・・・。」
ソルたちは腰が引けたかのように魔竜を見上げながら、「(勝てない!)」と本能的に恐怖を感じ、あとずさる。魔竜はドラゴン語で話しかける。※人間にはギャッギャッギャオスと聞こえる。
『あーらー。逃げちゃだめよー。』
魔竜は戦場一帯に「ドラゴン魔法・重力操作50倍!」と重力を重くした。
「しまっ・・・。ぐあっ!」
ソルたちがのしかかる重力により、地面に伏した。戦場一帯にいるすべての者も影響を受けた。
『んふふふ〜。人間はちょこまか動くからねぇ〜。こうやって動けなくさせれば、楽ぅ〜♪』
魔竜が戦争全体を眺める。頭上に「補助魔法(中級)・マジックバリア」を張り、のしかかる重力を逸らす者や個々の様々なスキルで耐える者がちらほらいた。リーゼたちもアイリンのマジックバリアでのしかかる重力を逸らしていた。
『あーらー。前と違って、立ってる人多いわねー。でもあっちは多く倒れてるわねー。』
ディモール王国側の戦争奴隷たちと魔物たちが地面に伏していた。
『エンちゃーん。あっちなら簡単に食えるわよー。』
上空にいるピンクの小型ドラゴンに呼び掛けた。
『はーい!お姉様!!』
ピンク小型ドラゴンは地面に伏している多くの戦争奴隷たちと魔物たちに目掛けて降りていった。
リーゼたちがその様子を見て「まずい!」とピンク小型ドラゴンのいるところを目指し、駆け出す。だが、リュウだけは足の向きが違った。
「(皆、すまん。同族の魔竜を放り出しておく訳にはいかない。)」
リュウはこっそりと別行動を取るのだった。
『さぁーて。あなたが最初の食事ねー。』
「ひ・・・。」
魔竜が地面に伏しているソルをつかみかかろうとする。その瞬間、どことなく大剣が飛んできて、魔竜が掴みかかろうとした鍵爪をひっこめると地面に刺さる。
「ちょっと待ちなって。」
魔竜とソルの間に割り込むカインズ。
「し、師匠!!」
地に伏しているソルがカインズを見上げる。
「おめー、なさけねーな。豪腕スキル持ってるだろ!おめーら、立てや!!」
カインズの言葉に目が覚めるソルたち。ソル、ポチが豪腕スキルで立ち上がり、シンがマジックバリアを張り、立ち上がった。
「よぉーし。下がれや!こいつは俺がやる!!」
「師匠!!僕たちも・・。」
「邪魔だ!」
カインズが一喝し、ソルたちを下がらせた。魔竜と対面するカインズ。
カインズは「気合い会話!!」と妙なスキルを発動する。
※気合い会話とは言語が通じない相手にニュアンスで伝わるスキル。
「よーぉ。魔竜さんよ。何しにきなすったんで?」
「あーら。人間を食べに来たに決まってるでしょー。あなた覚えてるわぁ。私を傷つけて逃げ出した人間でしょ。痛かったわぁ~。」
「迷惑だから、どっか行ってくんねーかぁ?」
「い・や・よ。」
魔竜は口にエネルギー弾が収束し、それをカインズに目掛けて「ドラゴンブレス!!」と放つ。カインズは対抗して、「気合い防御!!」とドラゴンブレスを受けた。※気合い防御とは気合いの度合い次第であらゆる攻撃を無効、または軽減できるスキル。
地面が割れ、土煙が上がり、カインズの姿が見えなくなる。
「カインズ師匠!?」
ソルが叫んだ。土煙が晴れるとカインズの顔が少し黒焦げになり、口から黒煙が出ていた。だが、ほぼ無傷のようだ。
「年か・・・。嫌になるな。」
カインズは年齢が50を過ぎており、身体が衰えていく一方の自分に嫌気が差していたのである。そして地面に刺さった大剣を抜いて構えた。
「さぁやるか!!」
四大竜の最強生物の魔竜と一騎討ちするジランド王国最強のカインズ。
◇◇カインズVS魔竜◇◇
戦場一帯に「ドラゴン魔法・重力操作50倍」がかけられている中、カインズは剛腕スキルでパワー増強しながら、小手調べだと言わんばかりに大剣を振りかぶる。
「剣技・衝撃一閃!!」
カインズが大剣を振ることで発生する大きな剣圧を巨体の魔竜に叩きつけたが、効かなかった。カインズに対して、魔竜が魔法を繰り出す。
「氷魔法(上級)・アイスロックレイン!」
カインズの上空にいくつものの氷塊が落ちてくる。カインズは「神速!」と素早く避けて、魔竜に目掛けて勢いよくジャンプした。
「豪腕・竜殺し!」
魔竜の首を斬りつけたが、硬い黒い鱗に阻まれ、叩きつけただけだった。
「あーらー。ちょっと痛いわよ。」
魔竜は空中にいるカインズに「ドラゴントゥース!!」と噛みつく。カインズは「気合い防御!!」の防御スキルにて耐える。魔竜は噛みついたまま勢いよくカインズを地面に叩きつけた。
「ぐおぉぅ!!」
そこから体勢を立て直そうとするカインズに魔竜は鍵爪を振りかぶり、追撃に「ドラゴンクロー!!」と繰り出してきた。
「なんの!気合い衝撃波!!」
体全体から衝撃波が発生し、ドラゴンクローを弾いた。
「なかなかやるわねぇ~。」
魔竜が余裕な笑みを浮かべる。体勢を立て直したカインズが「見下してるねぇ。」と返事する。その言葉通りにカインズの内心は劣勢による焦りがあった。やり合って勝てないとわかったからだ。戦闘がズルズル長引けば自らの気合いが切れて負ける未来が見えるようだ。
「(どうにかして隙を作って、巨大魔導砲をぶち込むしかねぇな。)」
カインズがそう思った矢先に魔竜が次なる行動を起こす。
「早く食事したいから、ごめんねぇ~。」
魔竜は「幻惑魔法(上級)・酒池肉林!!」をカインズとソルたちにかけた。
「こ、これは!?」
カインズは動きを止め、目に映ったのは多種多様の種族の女性が裸で迫ってきたのだ。どうやら色香の魔法のようだ。
「幻か!くっ!」
カインズと同じく幻を見ているソルは裸のリーゼが迫ってきて、「愛しきリーゼ!!」と抱き締めた。ポチもまた裸のメイファを見て「メイファ・・・ポッ」と赤らめ、シンも裸のアイリンに「アイリン・・好きだ・・・。」とキスしようとしていた。
カインズもソルたちも幻惑魔法により、混乱状態に陥ったようだ。
「我慢せずに身を委ねなさいねぇ~美味しく頂くわぁ~。」
魔竜は混乱状態になった四人に舌鼓を打ちながら、手が動く。それに対してカインズが「気合い異常状態解除!!」で幻惑から脱し、大剣で魔竜の手を振り払った。
「まだ抵抗するのぉ。見たところ疲れてるようよ?混乱状態の方が楽に死ねたものを〜。」
「(やべぇな。気合いが足らなくなってきた。若い頃はまだまだ行けたものだが・・・仕方がない!)」
体力が減ってきたカインズは「気合いオールアップ!!」で身体から溢れんばかりのエネルギーが出る。
※気合いオールアップはステータスのあらゆる面で短時間に大幅に上昇する。
「うおぉぉぉー!!」
カインズが鬼気に迫る勢いで魔竜に突撃する。
「どうやら最後のイタチっ屁ね。まぁいいわ。粉砕してあ・げ・る♪」
魔竜が不敵に笑うのであった。
◇◇◇◇
場面は変わり、ピンクの小型ドラゴンが魔物を食い荒らしていた。
『ん~まずいわ。』(ドラゴン語)
のしかかる重力により、地面に伏している戦争奴隷の人間に標的を定める。
『これにしよう。』
ピンク小型ドラゴンが戦争奴隷の子供をつかむ。その瞬間、リーゼが剣を振って、ピンク小型ドラゴンの手を斬りつける。
『いたーい!』
リーゼに斬りつけられたピンク小型ドラゴンが戦争奴隷の子供を放す。
「私たちが相手よ!」
3M級ピンクの小型ドラゴンと対峙するリーゼたち。
「小型とはいえ、上位竜・炎竜の幼生体!火を吐く!!」
アイリンがピンク小型ドラゴンの特徴を知らせる。さらに実力は成長したらAランク魔物以上になると付け加える。
「火を吐くなら引きつける役割を持つリュウが適任ね!!リュウ、お願い!!」
チームリーダーとしてリーゼが指示する。だが、リュウの返事がなくリーゼたちは「?」と周りを見る。
「リュウがいないニャ!」
メイファがキョロキョロする。ここでようやくリュウがいないことにリーゼたちが初めて気付いた。
「くっ!まぁいいわ!!二人でやるわ!」
リーゼとメイファが小型炎竜に立ち向かう。アイリンはそれぞれの頭上にマジックバリアを張り続けているため、後方にいた。
『もー痛いわー!』
小型炎竜が口を膨らませる。明らかに火を吐く動作の前兆にアイリンが「気をつけて!」とリーゼとメイファに注意を促した。
「ドラゴンフレイム!!」
小型炎竜が火を吐いた。それに対してリーゼが「剣技・衝撃一閃!」と剣圧で炎を切り裂き、小型炎竜にダメージを与えた。
『いったーい。もー!やったわね!』
小型炎竜がギャァギャァと騒ぎながら、リーゼたちに襲いかかろうとする。リーゼたちが身構える。だが、フリーズしたかのようにピタッと動きを止めた。
「?」
リーゼたちが小型炎竜の様子を見る。ふと小型炎竜の鉤爪である指が煌めくのをリーゼが気付いた。それは指輪かのようであった。
「あ・・あれは隷属の腕輪!?」
隷属の腕輪のサイズ関係で指に取り付けられていたのだ。それは小型炎竜にしたら指輪サイズであった。小型炎竜は操られているのか、翼を広げ、飛んで移動しようとした。
「待て・・・剣技・裂空斬!」
リーゼは剣を振って、斬撃を小型炎竜にぶつけようとしたが、外れた。そのまま飛び去っていった。
「・・・タイミング良すぎる魔竜の出現は幼生体の炎竜が絡んでるの?ディモール王国軍がいないとなるとこれはディモール王国が仕組んだこと?」
リーゼたちが前線に立ちながら、ディモール王国の狙いにカインズたちの同じ考えに辿り着いた。そのとき、ドガァァァッと激しい音に振り向く。魔竜を相手にカインズが膝をついて大剣に身体を預けている姿があった。もはや敗北寸前の様相であった。
「お父様!!」
自らの父のピンチに思わず駆け出すリーゼたちであった。
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