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第二十話 リュウに武器を!

拙い文章、人物、状況情報など色々欠けてると思いますが、よろしくお願いします!

 ̄ ̄ジランド王国城・騎士団作戦室 ̄ ̄


「なんだと!!」


スキンヘッドで強面顔に頬にキズがつき、顎髭がついて、全身鎧を着込み、背に大剣を装備しているラインゴッド騎士団長が驚きの声をあげていた。以前にリュウのジランド王国滞在許可証に関わった人物である。(第二~三話参照)


ジランド王国城の騎士団作戦室にはリーゼの父であるカインズ・トランスロッドとセバスチャンのほか、戦を潜り抜けた歴戦の猛者らしき者が数人いた。リーゼが父へ国境の警備クエストにて隷属の腕輪をつけたオーガの群れと戦ったことを報告していたのだ。そのため、カインズの号令の下、騎士団の歴戦の猛者たちが緊急招集していた。


「ラインゴッド。我が娘のリーゼの報告が信じられんか?」


家紋入りの全身鎧を着込み、髪を獅子風に逆立ちに威風堂々のカインズが隷属の腕輪をポイッと机に置いた。周りがざわつく。


「い、いえ・・・リーゼお嬢を疑うつもりはございませぬ!」


ラインゴッド騎士団長が失言とばかりにペコリと頭を下げる。


「私の鑑定魔法でも確かに魔物を従わせる効力があります。」


セバスチャンが隷属の腕輪の効力を補足した。


「皆、聞いた通り、ディモール王国は魔物を従わせる技術を持ってしまった。さらに国境のジランド関所で一戦やらかしている。これはもう戦争だ!!」


ギリッ歯噛みするカインズにセバスチャンが待ったをかける。


「15年前の戦争で魔竜に襲われ、双方ともに被害を受けたのをお忘れですか?」


「じゃあ!黙ってやられろと言うのか!」


「冷静になるのです!ディモール王国は魔物を使ってきます。それだけでもわかれば対策の打ちようがあります!!」


怒気をはなつカインズに対して、セバスチャンがなだめた。


「し、しかし聞いたところ、隷属の腕輪のついたオーガを20匹投入したということはディモール王国はかなり準備していることが予想できるのでは。」


「戦争となると準備と軍資金が必要になってきます。」


「冒険ギルドにも協力要請をかけて少しでも戦える者を増やさねば。」


その場にいた歴戦の猛者たちが口々に唸るかのように発言した。


「そういや、ジランド王国騎士団の財政に な・ぜ・か 余裕があるよな。」


カインズが思い出したかのように含み笑いし、ラインゴッド騎士団長に訊いた。


「え・・・そうですが?」

※リュウからルクテシア貨幣その他年代物貨幣を押収し、コレクターに売りつけた結果、かなりの臨時収入が騎士団の財政に入ったのだ。(第三話参照)


「よぉーし。こっちもドバドバ金使ってやらぁ!!ディモール王国が魔物を使ってくるなら、こっちにも考えがあるぜぇ!!ハハハハ!!」


カインズが高らかに笑った。


「王様や財務大臣に怒られるのは儂なんですけどね・・・。ジランド王国最強の自由騎士カインズさん・・・。」


ジランド王国騎士団長であるラインゴッドが溜め息ついたのだった・・・。


 ̄ ̄ジランド王国城・南街 商店街 ̄ ̄


リュウはリーゼたちに連れられ、武器屋と防具屋を巡っていた。


「戦争となれば武器と防具がいるわ。特にリュウ!あなたは危なっかしい!!あなたは力があるんだから、武器や防具を持ちなさい!!」


リーゼは何故か怒っていた。メイファがリュウに耳打ちする。


「リーゼは心配してるニャ。アタイもニャ。ジャイアントロックドラゴン戦もオーガ戦も普通なら死ぬダメージニャァ・・・。」


アイリンもコクコクと同様に心配していた。


「(まいったな・・・。)」


リュウは油断から攻撃を受けることが多いだけにリーゼたちは我慢ならなかったようだ。


「魔爪じゃダメか?やりやすいが・・・。」


指の爪を伸ばすリュウ。


「今回は戦争奴隷のほか魔物の大群と戦争することが予想される。魔爪じゃ、魔物相手では殺傷能力が低いわ。魔法も中級まででしょ?だったら力を生かしたほうがいいわ。」


リーゼはそう言い、リュウたちは武器屋に入る。そこには剣、大剣、斧、大斧、槍、ハンマー、鞭とあらゆる武器が飾られていた。


リーゼが「ガンテツさーん。」と呼び掛けると身長150cm満たない男性が出てきた。顔が毛深く、腹は出てるが、屈強とも言える体格していた。鍛治に合うツナギを着ていた。


「こちらはドワーフ族のガンテツさん。」


リュウをガンテツに引き合わせた。


「ん・・・角つきじゃな?」


ガンテツが身長差により、見上げるように顔を上げてリュウを見た。


「俺はリュウ。蜥蜴族と人族のハーフだ。」


さらっと自己紹介し、「(この自己紹介も慣れたものだな・・・)」と思うリュウだった。


「ガンテツさん、リュウに合う武器をスキルで調べてほしいの。」


リーゼがガンテツにお願いする。「?」とリュウが疑問マーク上げてるとガンテツの目が光る。


「眼力スキル・武器適性!!」

※武器適性は対象の者が向いてる武器を調べるスキル。


「(鑑定系の一種のスキルか。武器を極めた者が得られるようだな。)」


「爪と歯じゃな・・・。」


ガンテツがそう答えると予想外に合う武器が少なかったことから、リーゼが「えっ!」と驚きの声を上げる。


「お前さんは見た目によらず肉弾戦向きじゃな。」


ガンテツがきっぱり言ったところ、リュウは「(ドラゴンだからかなぁ・・・)」と心当たりあるかのような

表情する。リーゼが食い下がり気味に言う。


「で、でも力はあるのよ?」


「振り回すだけなら武器はなんだって良いんじゃが、上手く扱うのは別物じゃな。」


リュウに合う武器を物色するガンテツ。


「しかし、お前さん、犬歯でもあるのか?」


ガンテツの疑問に答えるべくメイファがリュウの歯を覗き込んだ。


「少しとがってるニャァ。」


リュウの代わりに返事してくれた。


「そうか。ほれ。」


ガンテツはミスリルの牙を出してくる。


「噛みつき攻撃する獣人族がいるのでな。それを補助するための武器じゃな。牙の横幅を調整できるから、お前の口に合うじゃろ。しかし、ハーフとは言え、人族は初めてじゃなぁ。」


リュウがミスリルの牙を口にはめると「牙を装備することにより、ドラゴントゥースが使用可能になります。」と脳内でアナウンスされた。


「しっくり来ていいな。」


パクパクと口を開け閉じすると連動して牙も動く。メイファとアイリンが「野性的で似合ってる!」と好感触だった。


「爪も必要か?」


ガンテツが武器を物色しようとするとリュウが「魔爪攻撃できるからいらない。」と指の爪を長くする。


「ほう。蜥蜴族と人族のハーフにしては面白いのぅ。」


カカッと笑うガンテツ。


「ところでソル坊主は元気にしとるかい?」


ガンテツがリーゼに振った途端、リーゼが嫌そうな表情する。


「ソルが元気かなんて知らないわよ。」


「カカッ、あやつの武器を一度儂のところに持ってこいと言っておいてくれ。あやつ、騙されてるかもしれん。」


「会うことがあればね。」


「(ソル?)」


ガンテツが次にメイファに話を振る。


「ポチは仲良くやっとるか?」


リーゼに続き、またもやメイファが嫌そうな表情する。


「リュウがいるニャァ。」


プイッと顔を背ける。


「(ポチ?)」


ガンテツが最後にアイリンに話を振る。


「シンはどうじゃ?」


アイリンもまた嫌そうな表情する。


「臆病者はのたれ死ね。」


無表情に冷酷に言い放った。


「(シン?)」


何やらリーゼたちの知り合いの名前が飛んでいるようだが、リュウには終始「?」だった。のちにリーゼはとりあらゆる武器を買い占めて、リュウの収納魔法によって収納されたのである。リーゼいわく「何かの役に立つから」だそうだ。



 ̄ ̄ ̄ジランド王国城から離れた丘陵 ̄ ̄ ̄


ジランド王国城が見える丘陵に三人が歩く。


「帰ってきたぞ。我が故郷、ジランド王国!!」


金髪イケメン男剣士が格好良くポーズを取る。


「間に合いましたね。」


青いロープを着込み、青いトンガリ帽子を被った耳長の魔法使いがフーッと汗を拭う。


金髪イケメン男剣士が金色輝く剣を掲げる。


「どうだ!!美しいだろう!!」


「またやってるワン。」


獣人族と思われる狼顔の男性が呆れてスタスタ先に歩く。


「クエストで長い旅に出ていたところに我がジランド王国とディモール王国との戦争の一大事だと聞き、飛んで帰ってきた。僕たちがいればジランド王国は安泰さ!!この最強の剣があるからね!!」


金髪イケメン男剣士が自信過剰に高らかに笑う。最強の剣と呼ぶ金色輝く剣に断末魔が訪れることを金髪イケメン男剣士は知らないのであった・・・。

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