第十五話 人化魔法を使う!?
拙い文章、人物、状況情報など色々欠けてると思いますが、よろしくお願いします!
「人化魔法・人間変化!!」
リュウは虫の息のジャイアントロックドラゴンに人化魔法をかけた。
「ッ!?」
ジャイアントロックドラゴンから白い煙が盛大に吹き出る。その中でだんだん縮んでいく。
「きゃっ!なによ?!」
リーゼたちが白い煙に巻かれ、戸惑っている間にリュウは人型になったジャイアントロックドラゴンを担いで、すばやく姿を消した。
「ジャイアントロックドラゴンが消えた!?いったい・・・」
リーゼとメイファが巨体のジャイアントロックドラゴンが消えたことでキョロキョロと見回し、アイリンは「・・・」と冷静にリュウが去った方向を見ていた。
 ̄ ̄サンポート森林奥深く ̄ ̄
サンポート森林奥深くにてリュウは担いでいた人型ジャイアントロックドラゴンをおろす。人間になったジャイアントロックドラゴンは屈強な男性であり、頭に角が二本つき、強面顔のしゃくり顎だった。だが、意識不明で首から出血していたので、このままでは命はないだろう。
リュウは自ら「人化魔法・人間解除!」と覇竜と呼ばれるドラゴンの姿に戻る。それは神々しい銀色の竜でジャイアントロックドラゴンにも引けを取らない巨体だった。人型ジャイアントロックドラゴンに「回復魔法(中級)エクスヒール×3!!」と次々に回復魔法をかけた。
「(ドラゴンは生命力が強いから助かるだろう)」
覇竜の考え通りに人型ジャイアントロックドラゴンは「ウッ・・・・」と目覚める。そして目の前に覇竜がいると認識するとすぐさま土下座する。
「覇竜サマ!何故、コチラニ・・・?イヤ、ワスハ・・・?」※以下、ドラゴン語での会話。
人型になった自分の裸体を見るなり、混乱してしまうジャイアントロックドラゴン。覇竜はドラゴン語で語りかける。
「落ち着け。お前は私の人化魔法で人間になった。」
「人間・・・!?ソンナ魔法ガッ!?ナ・・・何故ワスヲ人間ニ・・・?」
戸惑う人型ジャイアントロックドラゴンに覇竜は「お前は昔の私だ。」と答えた。そしてぽつりぽつりと語る。
「昔はお前のように人間を食料とみなし、食い殺していた時期があった。だが、強き人間に殺されかけて、私は学んだ。人間を知らねば殺られる。弱肉強食の世の中を生きるためには学ぶことだ。」
覇竜が自身の経験から、人型ジャイアントロックドラゴンを諭す。
「お前は一度死んだと思え。そして人間に生まれ変わったと思って、人間を学んで欲しい。」
覇竜は悲しげに「それに・・・死に行く同族を見捨てられなかった。」と言った。
「覇竜サマ・・・。」
土下座しながら感涙極まったように覇竜を見上げる人型ジャイアントロックドラゴン。
「私は長年人間を学び、人族の言語も習得した。そして人間との交流の過程で人化魔法を覚えた。」
覇竜は「人化魔法・人間変化!!」と人間の姿のリュウに変わる。
「人である俺はリュウだ。人であるお前はロックと名乗れ。」
そう命令するとロックは「ハイ・・・!」と受諾した。
「裸のままではまずいから服をやる。」
リュウは収納魔法から冒険コレクションである服を取り出し、ロックに渡す。ロックは着方に戸惑いながら、服を着た。リュウがコホンと咳払いして、ロックを見る。
「俺は冒険者として旅をし、見聞を広げる。今はまだ冒険者になったばかりでな。 瞬光の戦乙女チームに入って、色々学んでいるところだ。お前にも人間を学びに来てほしいが、まだ体力が戻ってない。この森に隠れて体を癒せ。そして人族の言語を学び、いずれ俺の元に来てほしい。」
「ハイ。ワスハ命ヲ救ワレタ。今後ハ、リュウ様ニ従イマス。」
ロックは胸に手を当て、頭を下げた。リュウは身を翻そうとするが、足を止める。
「人間には出来るだけ傷をつけるな。万が一、お前の身になにかあれば『人化魔法・人間解除』をキーワードに魔力を全身にこめればドラゴンに戻る。ではな。」
そう言い残し、去っていった。まばゆい光と共にリュウの背を見届けるロックであった。
 ̄ ̄サンポート港街・街道 ̄ ̄ ̄
リーゼたちの元にリュウが戻る。
「どこに行ってたのよ!?」
リーゼがかんかんに怒っていた。
「そ、それは・・・。」
「それにジャイアントロックドラゴンが消えたから、討伐が証明出来ずに困ってるのよね!リュウ、何もしていないでしょうね?!」
「(ギクッ)」
リーゼからそう疑われ、まさかジャイアントロックドラゴンを助けてましたなんて言えずにたじたじに答えあぐむリュウ。そこにアイリンがリュウの腕を組んで、「帰りましょう。馬車出して。」と助け船を出すかのように言った。
「馬を連れてきたニャァ。」
メイファが盗難防止に隠していた場所から馬を出してきた。そしてリュウは自らの口に魔法陣を出し、自身の手で突っ込んで馬車を出す。
「それは見慣れないわね・・・。」
リーゼはその様子に追求する気が失せて、皆はジランド王国へ帰路についたのだった・・・。
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