第百四十話覇竜の回想⑥VS魔物行進②
拙い文章、人物、状況情報など色々欠けてると思いますが、よろしくお願いします!!
魔物行進と交戦するジランドたち。
「強い魔物を投入してきたか!!」
ジランドの言葉通りに植物系のBランク魔物とCランク魔物を投入してきた。
Cランク魔物・ヒューマノイドソウ
人間の形をした草。草を自由自在に操り、人間を食らう魔物。打撃系や斬撃系攻撃を無効出来る。
Bランク魔物・モルボル
ハエトリグサが魔物になったような出で立ちで口をパクパクしながら、根を足として動かす。状態異常のオンパレードの息を吐く。強敵。
ヒューノマイドソウはジランドに襲いかかる。
ジランドが大剣を振るうも草で出来ているヒューノマイドソウは自らの身体を分解し、かわした。
「ちぃっ!相性を考えて、ぶつけてきたな!!気を付けろ!!」
ジランドが魔女アルテミシアたちに注意を促した。
モルボルが魔女アルテミシアと小さき覇竜と戦闘する。
「臭い息!!」
状態異常のオンパレードの息を吐く。
『くっさ!!』
小さき覇竜は鼻を押さえる。たまらず翼をバタつかせ、空に回避する。※ドラゴンは状態異常の耐性が高く、多少吸い込んでも大丈夫だった。
魔女アルテミシアはモルボルから距離を取る。だが、臭い息から回避しきれない。
「(魔法で空を飛んで回避したいところだが、それでは攻撃手段がなくなる。)」
※魔法は二つ以上の同時使用が出来ない設定。
『ギンちゃん!空からファイアブレスを放て!!』
魔女アルテミシアは小さき覇竜に目掛けてファイアを放つ。
『はいよ。』
小さき覇竜はそれを吸い込んで「ファイアブレス」をモルボルに目掛けて放つ。その過程でファイアブレスが臭い息にぶつかる。
ドッカァーン!!
大きな爆発を巻き起こした。それにより、魔女アルテミシアは負傷する。どうやら臭い息に引火し、爆発を引き起こした。臭い息は可燃性でもあったようだ。
「不覚・・・。」
「アルテミシア!!」
ジランドが負傷した魔女アルテミシアに駆け寄ろうと動くが、ヒューノマイドソウの草によって身体をグルグル巻き付けられ、動けなくなる。
「ぐっ・・・。」
「カーッカッカッ!!」
その様子に魔物行進に紛れている人面樹が高笑いした。
『おい!人間!!・・・ここでやられたらボクは退散するぞ。ボクに魔物行進を倒す義理はないんだ。』
小さき覇竜が膝をつく魔女アルテミシアに声をかけた。
「ふふふ、よくもやってくれたな・・・。」
何やら魔女アルテミシアは怪我しながらもお怒りのようだった。
「サァ!トドメヲ!!」
人面樹の一声に魔物行進がジランドと魔女アルテミシアを襲う。
『(ここまでか。とっとと退散するか・・・。)』
その様子に小さき覇竜は二人を見捨てようとする。その時に魔女アルテミシアが立ち上がり、杖をかざす。
「お、おい・・・まさか。」
ジランドが魔女アルテミシアの行動を察し、青ざめる。
「むっかついたー!!」
魔女アルテミシアは杖に全魔力を込める。
「最強魔法・暴風水雷神!!」
サイクロンが渦巻き、モルボルたち魔物行進を巻き込む。
切り刻む風が魔物たちを襲う。
次に鋼鉄の雹が魔物たちを貫く。
最後に無数の雷が魔物たちを焼く。
魔物行進の断末魔の悲鳴が上がる。その中に混じってジランドの声がする。
「巻き込まれてる巻き込まれてる!!死ぬ死ぬ!!マジで!!」
なんと魔物行進の中にジランドもいた。そしてサイクロンが消えると魔女アルテミシアの前にジランドが上から大の字でドォーンっと地面に落ちた。
「殺す気か・・・。」
「生きてるからいいじゃないか。はっはっはっ。」
これでモルボルやヒューノマイドソウを倒し、魔物行進は全滅した。
「魔力をエコに使ったおかげで倒しきれた。ギンちゃんも役に立ったろう?」
小さき覇竜の存在なくしては、魔女アルテミシアの最強魔法を使って、魔物行進を全滅させることは出来なかっただろう。
「・・・そうだな。」
ジランドが立ち上がり、魔物行進の残骸を見やる。そして空にいた小さき覇竜が唖然としていた。
『(これが強さを極めた人間なのか。)』
小さき覇竜が魔物行進の全滅の光景に人間の脅威を初めて認識した瞬間でもあった。
「ともあれ、終わったか・・・。」
ジランドがふぅーっとした瞬間、魔物行進の残骸から一体起き上がった。
「グヌゥゥゥ・・・。」
ボスの人面樹だった。
「あれを食らってもなお、生きていたのか。」
ジランドが大剣を構える。
人面樹は負傷していたが、みるみる傷が塞がっていく。自己再生スキルがあるようだ。
「ワシノ同胞ヲよくモ・・・人間許スマジ!!」
人面樹が襲いかかる。
「魔力すっからん。あとは任せる。」
魔女アルテミシアはジランドに押し付けて離れる。
「身体があちこち痛いんだよな・・・。」
ジランドは溜め息つきながら、人面樹と戦闘するのだった・・・。
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