第十三話 緊急クエストが同族殺し?!
拙い文章、人物、状況情報など色々欠けてると思いますが、よろしくお願いします!
ー冒険ギルドー
冒険ギルド受付所にてリーゼが討伐したゴブリンキングとクイーンの首を並べる。リーゼの背後にリュウたちがいる。
「はい。ゴブリンキングとクイーンの討伐証明よ。」
紫色ショートボブのアンリ受付嬢が「え、えぇー?」と驚きの声を上げる。
「た、確か調査クエストのはずでしたよね?倒してきちゃったんですか!?」
アンリ受付嬢がリーゼたちの請け負ったクエストの書類を確認し、交互にリーゼたちを見上げた。
「どっかの馬鹿のせいで成り行きでね。」
リーゼがチラッとリュウの方を見やる。
「(むぅ。結果オーライだからいいじゃないか・・・・。)」
まるでリュウのせいで大変な目に遭ったという雰囲気だった。アンリ受付嬢がリュウを見るなりに察したようである。
「ゴブリンキングたちがいたということは多数のゴブリンがいたはずですよね。それは?」
「殲滅したと思うわ。場所を教えるから、あとで調査して頂戴。」
「は、はーい。数チームかがりで倒すところをあなた方だけで倒したとなれば報酬は丸儲けですねー。」
アンリ受付嬢の言葉にメイファとアイリンが「やったニャ!!」「魔法書が買える。」と喜んだ。
「殲滅されたゴブリンの巣に向けて調査に派遣するので報酬は後日に出します。」
アンリ受付嬢がそう言うなりに手続きに取り掛かる。これにてクエストは完了となり、報酬を待つことになる。仕事が終わったリュウたちは冒険ギルドの外に出る。
リーゼがリーダーとしてリュウたちの前に出る。
「これで解散・・・・と言いたいところだけど、リュウ。」
「ん?」
「あなたは目を離したら、また何かやらかしそうね。」
リーゼが昨日の宿屋の件で心配そうな表情する。
「(むぅ。信用がないのか。)」
ゴブリン軍団との戦いもリーゼの指示を無視したことから、ゴブリンたちを呼び寄せた前科があることで信用がイマイチのようだ。
そこにメイファが手を挙げる。
「それならアタイの家に来てニャ!」
猫尻尾をブンブン振ってアピールする。
「それなら安心ね。」
リュウをメイファに預ければトラブルを持ってくることはないと判断したリーゼ。するとアイリンが「だめ。」とストップをかける。
「メイファ、下心まるわかり。リュウ、私の家に来る。」
「アイリンも下心あるニャ!」
メイファとアイリンが目をバチバチしながら、言い合ってた。
「(まさかリュウを巡って争いにならない・・・よね?メイファ、アイリン?)」
今度は恋慕感情からリュウを巡って、チーム内で内紛が起こるのでは?とリーゼが頭を抱えた。
「ジャンケンで決めなさい。」
リーゼの言葉通りにメイファとアイリンはジャンケンして、リュウはメイファの家にお邪魔することになった。
 ̄ジランド王国城下町・東街 ̄
メイファの家は東街にあり、古い建物が並ぶところに住んでいた。どうやら獣人族が多く住んでいるようだ。
「ただいまニャ。おっかぁ。」
メイファの自宅の玄関のドアを開けると「あら、お帰りニャ。」とメイファの母が迎えてくれた。猫が人になったような出で立ちで目が大きく、全身毛むくじゃらだった。
「ニャニャ。そちらはどなたかニャ?」
メイファ母がリュウを見るなりに首を傾げる。メイファは「アタイの将来のダンナ!!」とリュウに抱きつく。
「・・・・」
リュウは無表情で何を言っているんだ?とジト目でメイファを見た。メイファ母がリュウの上から下を眺める。
「可愛い角ニャ。もしかしてハーフかニャ。」
「蜥蜴族と人族のハーフニャ。」
「蜥蜴族とは珍しいニャ。強いかニャ?」
「強い強いニャ。ゴブリンキングを単体で倒してしまったニャァ〜。」
「本当ニャ?」
メイファと母が話し込んでしまう。
「(腹減った・・・・。)」
リュウはしばらく待たされて、ようやく三人で夕食を取った。リュウはメイファ母の魚の手料理に「美味い美味い!!」とたくさん食べていた。メイファが目をまん丸にして「すごい食べるニャ・・・。」と言った。
「リュウ、食べながらでいいから聞いてニャ。娘のメイファをよろしくニャ。将来の旦那様になるなら守って欲しいニャ。」
メイファ母は頭を下げて言った。
「娘は私を楽にさせたくて冒険者をやってる優しい子ニャ。本当はやってほしくないけど、生活がカツカツニャ。だから守って欲しい!お願いニャ!」
目をパチクリするリュウ。メイファが「おっかぁ!無理強いはしないニャ!」とたしなめた。リュウは守る理由がわからず、首を捻る。
「・・・よくわからないが、守った方がいいのか?」
「万が一、娘が死んだら嫌ニャ。私のかけがえのない宝物だからニャ。」
自分はドラゴン。この世界は弱肉強食。強きものが生き残るのが世の常のはず。だが、メイファが死んだら、メイファ母は独りになる。それは寂しいということだけはわかった。
「わかった。・・・旦那はならないからな。仲間としてだ。」
リュウがそう答えるとメイファ母がパァァァと明るい表情をした。その反面、メイファは「外堀埋め失敗ニャ。」とブーたれる。
「ありがとニャ!たくさん食べてニャ!!」
メイファ母が追加で調理する。その間、メイファがぼそっと「ありがとニャ」とリュウに耳打ちしたのだった。
夕食後、リュウとメイファはそれぞれ近くの井戸で水浴びで身体を洗ったのちに二人は一緒の布団に入る。二人は眠りに就くまで雑談に入る。
「ニャ。リーゼの年齢を知ってるニャ?」
リュウが「知らない。」と答えると「20歳ニャ。」とリーゼの年齢を知る。
「リーゼは貴族ニャ。覇竜様とお手合わせするために鍛練を続け、いつの間にか貴族としての結婚適齢期を逃して、行き遅れになったニャ。」
「行き遅れ?結婚に早い遅いがあるのか?」
「貴族はそういうところに敏感ニャ。アタイは平民だけど、早い方が良いニャ。でも冒険者をやってる女は結婚が遅くなるニャァ・・・。」
長命のドラゴンのリュウには早い遅いが理解できず「ふぅん。」と答えると「結婚してニャ!」とメイファに抱きつかれ、豊満な胸が当たった。
「何してるんだ・・・。」
リュウは無反応だった。
「(おかしいニャ・・・。アタイの色仕掛けが通用しないなんて・・・。)」
メイファはこれまでにたびたび色仕掛けを繰り返していたが、リュウの無反応さにガックリした。雑談が続き、やがてリュウが寝息を立て始める。メイファが「(リュウ、寝たのニャ・・。)」と自分も寝ようとする。その時、リュウが無意識に手が動き、メイファの頭にある赤猫耳を触る。
メイファは「ニャ!?」とびっくりする。リュウはどうやら寝たまま触っているようだ。
「や、やめて・・・そこ弱いニャ・・・。」
だが、リュウは止まらない。そして赤猫尻尾をさするように触る。それが続くとメイファは「ニャ~ゴォ~」とうっとりするような表情をし出した。
「リュウって意外とテクニシャン・・・。」
恍惚な表情をするメイファであった。
 ̄ ̄次の日 冒険ギルド入口 ̄ ̄ ̄
メイファとリュウが冒険ギルドの入口で待ってるリーゼとアイリンに「おはようニャ」と挨拶した。アイリンが開口一番に「手は出してない?」と言うとメイファがくねくねしだす。
「リュウって意外とテクニシャンニャァ~。」
ポッと赤らめるメイファにアイリンが「むっ・・・」と頬を膨らます。リーゼは頭を抱える。トラブルを避けるためにメイファのところへ預けたつもりが問題を持ってきてしまったと思い込む。
「あなた、もう手を出したの!?」
リーゼが詰問しようとリュウに近寄る。リュウがリーゼを凝視して、一言。
「行き遅れ?」
この言葉にメイファが赤猫耳と赤猫尻尾をピーンとし、赤まだら模様の猫足の毛が逆立った。リーゼが心当たりあるかのようにピクピクと頬をひきつらせながら、メイファを睨み付ける。
「メイファ!!なにを喋ったのかしらね!?」
「ニャニャァ~(汗)」
メイファはリーゼにこってりと絞られるのであった・・・。それからしばらくリュウたちはクエストをこなし、チームワークを形成していく。
 ̄冒険ギルド クエスト掲示板 ̄
メイファが「どれにするニャ?」とチーム向けのクエスト掲示板を眺める。リュウが気になるクエストを目にする。ここしばらくアイリンに文字を教えてもらっていたため、気になる文字を見つけた。
「あそこに覇竜っていう文字が書かれてないか?」
リュウが指差すところにリーゼが顔を上げる。
「あれね。覇竜討伐クエストよ。ランク不問のクエストだけれど、実力ない者は基本的に受けないわ。今の私たちにはまだ無理ね。」
「(・・・冒険者がこぞって俺を討伐しに来るんだから、クエストがあるんだろうとは思っていたが。)」
リュウがドラゴン時代の思いを馳せる。そこにアンリ受付嬢が「大変ですぅ~!」と巨乳をゆったんゆったんしながら紙を持ってやって来た。
「何があったのかしら?」
「ここからサンポート港街に続く街道にジャイアントロックドラゴンが出ました!被害が出ています!!」
リーゼ、メイファ、アイリンが三人一斉に「ドラゴン?!」と反応した。リュウは「ん・・・?」と嫌な予感がする。
「それにより北の大陸セイクリッド王国との貿易交易品が停止!サンポート産の魚も輸送してきません!!」
メイファが「ニャンだと!!」とフシャーッとした。どうやら魚が食べられなくなるのが嫌らしい。
「ジャイアントロックドラゴンの討伐が緊急クエストとなります!ジランド王国騎士団のほか、ドラゴンキルチームや他のチームも出動してます!」
「わかったわ。みんな!聞いたわね!?この緊急クエスト引き受けるわ!」
リーゼが周りを見回しながら言った。その中にリュウが焦っているとは気付かずに。
「(え?ドラゴン討伐?冒険者となればそんな機会も来るとは思ってたが・・・早くも同族殺しをやらかすのかっ!?) 」
リュウがおずおず手を挙げる。「追い払うってのはないか?」と聞いてみた。
「追い払ってもまた繰り返す可能性があるから、討伐ということよ。」
リーゼがきっぱり言い放つと「・・・そうだな。」と自身もドラゴン故に人間を食料としか見てなかった時代があるため、納得するリュウ。
瞬光の戦乙女チームはジャイアントロックドラゴンの討伐のために馬車を出す。馬車は布で張られたタイプで操舵者はメイファ。そのメイファが「魚ー!フシャーッ!」と荒っぽい操舵をする。馬車内にいるリーゼが「落ち着きなさいよ」と声をかけ、作戦会議を始める。
「アイリン。ジャイアントロックドラゴンの特徴を説明なさい。」
「ん。中位竜・ジャイアントロックドラゴンは背に岩石のようなものがついて、地を這って行動する巨大なドラゴン。翼は付いてるが、飛べない。攻撃方法はブレス。風の上級魔法・竜巻が横一線に広範囲に放つことが出来ると思って。」
「そう。このチームでの討伐方法は?」
「エルフ魔法の植物拘束で足を縛って動けなくして、首を狙うなり強力な魔法で削るなりするしかない。ドラゴンは基本的に防御力は高い。他のチームとの連携があれば押せる。」
あーだこーだ作戦を立てるリーゼとアイリン。その様子を見てるリュウが「(なるほど、こうやって作戦を立てて、連携をするのか。)」と自身がドラゴンのとき、戦闘に挑んでくる冒険者はたまに連携が上手いチームがいくつかいたなと思った。
「リュウ。わかっていると思うけれど、無闇に突っ込まないで頂戴。」
「あぁ、わかっている。」
リュウは少しの期間ではあるが、リーゼたちに付き合い、チームワークというものがどうかを掴めてきたところだ。
「何か提案はあるかしら?」
「・・・」
リュウは同族殺しはしたくないが、ドラゴンは魔物とひとくくりにされている。人間と敵対するのは必然。だが、その前に出来ることが一つある。
「俺がダメ元で話をしてみる。」
リーゼ、アイリンが「・・・?」と意味がわからないという顔をする。
「ジャイアントロックドラゴンと話をしてみる。ドラゴン語が扱える。」
その言葉にリーゼもアイリンも操舵してるメイファも驚く。
「はぁっ!?ドラゴンと話って出来るの?!人族の言葉を解する覇竜様とは違うわよ?」
リーゼが訝しげな表情するが、知識豊富なアイリンが心当たりある発言する。
「待って。過去に覇竜様と対話を試みた人がいたはず。その方はドラゴン語を習得していたとか。」
リーゼたちが怪しむかのようにじぃーっとリュウを見つめる。
「(いかん。正体を怪しまれてるか?)」
そう感じたリュウが「と、蜥蜴族の能力だ。」と苦し紛れに返事した。蜥蜴族は水辺や沼地を好む種族のため、生態に未知な部分があり、関わりが薄い。蜥蜴族特有の種族の性質を利用したのだ。
「蜥蜴族にそんな能力あった・・・?」
アイリンがブツブツ言い出す。だが、リーゼたちは納得したかのような雰囲気になった。蜥蜴族の能力ということにしようと思ったリュウ。
「でもやっぱり戦うことになるとは思う。ドラゴンは強さに自惚れが出ることが多い。人間なんて食料としてしか見てないしな。」
リュウの言葉にアイリンが「・・・何故か説得力がある。」と首を傾げる。リュウがギクゥッとする。
「(正体を隠しながら接するのは何故か後ろめたさを感じるな。薄氷を踏む思いだ。)」
リーゼたちに正体を隠し、人間のフリをすることに罪悪感を感じる。だが、正体を知られては色々面倒だと思うリュウであった。
「リュウが引き付ける間なら話しても構わないわよ。どちらにしても叩くわ!」
リーゼが拳を握りしめて言い放った。さて、どうなることやら・・・とサンポート港町に続く街道に出現しているジャイアントロックドラゴンのもとに駆けつける瞬光の戦乙女チームであった。
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