第百三十八話覇竜の回想④魔物行進(スタンピード)
拙い文章、人物、状況情報など色々欠けてると思いますが、よろしくお願いします!
魔女アルテミシアはドラゴンの発声を研究し、小さき覇竜と意志疎通を取ろうとする。
『ギンちゃん。私はアルテミシア。』
アルテミシアがギャッギャッとドラゴン語で話しかける。
『な、なんだよ!人間がドラゴン語を喋るなんて気持ち悪い!!』
小さき覇竜が驚きの声を上げた。
『それよりも出せぇー!いつまで閉じ込める気だ!!』
小さき覇竜はミスリルの檻に入れられっぱなしでストレスが溜まってるようだ。
『私の言うことを聞くなら出してやる。』
『なんで人間の言うことを聞かなきゃいけないのさ!!』
『ならばそのままだな。』
『ふざけるなー!!ガゥルルル!!』
小さき覇竜は鉄格子を掴み、ジタバタする。
『じゃ、戦おうか?私が勝てば言うことを聞く。ギンちゃんが勝ったら私を殺すなり、どこにでも行くがよい。』
『いいぞ!ボクが勝つに決まってる!!』
魔女アルテミシアはミスリルの檻から小さき覇竜を解放する。
『出られた!』
小さき覇竜は鉤爪をキラッとし、早速魔女アルテミシアに襲いかかる。
『補助魔法(中級)・障壁』
魔女アルテミシアは予想していたかのようにすばやく魔法陣模様の壁を張り、ガードした。
『そうくると思っていたよ。外でやろう。』
魔女アルテミシアは杖で思いきり振る。
『ごぶぁーっ!』
小さき覇竜は頬を叩かれ、勢い良くコテージのドアから出された。
『くっ!』
体勢を立て直すと魔女アルテミシアがゆっくりとドアから出てきた。
コテージの周辺は森林に囲まれていた。
『さぁ、遠慮なくかかってこい。』
魔女アルテミシアは杖を構える。その様子から魔法使いだと判断できる。
『えいやぁー!!』
小さき覇竜は再び、鉤爪を振るい、魔女アルテミシアを襲う。魔女アルテミシアと小さき覇竜が戦闘に入るのであった。
 ̄ジランドのいる村 ̄
ジランドのいる村の周囲は木製の防壁に囲まれ、出入り口には木製の開閉式門扉があった。
魔物行進の警戒から、村人たちも武器と防具を揃えていた。だが、ジランドは魔物行進の前では村人たちは戦力にならないと考えていた。
「いいか。お前たちは前に出なくていい。俺と魔女アルテミシアがやる。お前たちは高み矢倉から投石するなり矢を射つなり、俺たちの討ち漏らした魔物だけ相手すりゃいい。」
村人たちにそう伝えていた。村人たちはジランドに対する信頼感から「はい!」と頷いていた。
高み矢倉から周囲を警戒していた村人から緊急の報告が入る。
「大変です!魔物行進と思わしき軍勢が見えます!!」
「来たか・・・。鐘を思いきり鳴らせ!!」
カァーンカァーンカァァーン・・・
鐘を鳴らすことで村中が手筈の通りとでも言うように戦えない女子供老人が地下室に避難する。それと同時に魔女アルテミシアを呼ぶ。
ジランドは全身鎧を装備し、大剣を手に村の出入り口である開閉式門扉から出る。
「お気をつけください!」
村人の声と同時に門扉が閉まった。
ジランドは魔物行進の方に向かって歩く。やがて魔物行進と鉢合わせる。
魔物行進は1000体の魔物がいる。
Dランク魔物・マンイーター
花に擬態し、不意打ちで人間や魔物などを食べる。根が足のように移動が出来る。
Dランク魔物・キノコッス
大きなキノコに足が付き、胞子で人間や魔物などに状態異常を負わせ、口で食べる魔物。
Dランク魔物・トレント
木に擬態し、不意打ちで食らう魔物。木の根が足代わりに移動が出来る。
その他も植物系の魔物のようだ。
「(植物系の魔物だらけだな。西の山に生息していたのが暴竜の脅威に逃げ出した軍勢か。)」
植物系の魔物行進の様子にジランドが大剣を構える。
「(ボスがいるはずだ。植物系の魔物で知性があるのはAランク魔物・人面樹あたりか。)」
魔物行進のボスに当たりをつける。だが、そのボスは魔物行進に紛れて、居場所が掴めない。
「(人面樹は狡猾な魔物。絶対に勝てると判断するまでは出てこないだろうな。)」
魔物行進はジランドが立ちはだかっても歩みを止めることはなかった。
「(エルフ族独自の木を操るエルフ魔法があればすぐ終わらせることが出来たが・・・。無い物ねだりか。)」
ジランドは魔物行進に向かって大剣を振るう。
「剣技・衝撃剣圧!!」
衝撃の圧力を出し、複数の魔物を蹴散らす。
「神速剣!」
ジランドは素早く魔物を斬って斬って斬りまくる。
魔物行進がようやくジランドの脅威を認識し、ジランドを攻める。
「拘束!!」
木の魔物であるトレントが自らの枝を使い、ジランドの腕を取る。
「なんの!豪腕!!」
ジランドは力一杯に枝をプチプチ振りほどこうとする。その隙を狙い、花の魔物であるマンイーターが花弁を開き、硫酸をジランドに向けて飛ばす。
「うおっ!!」
ジランドはすぐさま枝を振りほどき、避けた。避けた先に茸の魔物であるキノコッスが胞子を飛ばしてきた。
「(これは麻痺の胞子か!!)」
ジランドは息を止め、すぐさま身体を回転するように大剣を回し、トレントとマンイーター、キノコッスを一度に斬った。
「連携が妙にいいな。どっかでボスが指示してるんだろうな。」
魔物行進に紛れて姿の見えないボスが魔物たちに指示し、攻撃させているようだ。
「それに・・・。」
ジランドが村方面を見やる。討ち漏らした魔物たちが向かっていた。
木製の防壁や開閉式門扉に魔物たちが集まる。
マンイーターが硫酸をかけ、木製の防壁を溶かしにかかる。キノコッスやトレント、その他植物系の魔物も木製の防壁を壊しにかかっていた。
だが、高み矢倉にいる村人たちも黙って見ているわけにはいかず、投石を投げ、矢を射つ。
「あの程度ならまだ大丈夫だな。」
ジランドが村の様子に多少持ちこたえると判断する。
「(アルテミシア!さっさとこい。)」
ジランドは改めて魔物行進を食い止める。
 ̄南の山・寂れたコテージ ̄
魔女アルテミシアとの戦闘に小さき覇竜が焦る。
『(この人間!強い!!)』
魔女アルテミシアの実力に押されているようだ。
『こんのー!』
小さき覇竜が魔女アルテミシアに鉤爪で攻撃するも透けて空振る。
『!?』
小さき覇竜がバッと周りを見ると魔女アルテミシアが複数出現していた。
『これは!?』
『火魔法と水魔法を合わせた蜃気楼さ。』
魔女アルテミシアはふふっと笑う。
『猪突猛進ばりに突っ込んでも私には勝てないよ。』
『なにおー!!幻がたくさんいたって匂いで嗅ぎ分けてやる!!』
小さき覇竜はクンクンと鼻を鳴らす。だが、ラベンダーの匂いがあちこちした。
『なんだ、この匂いは!?』
『はっはっ、香水で誤魔化してるよ。』
魔女アルテミシアは香水により、小さき覇竜の鼻を誤魔化してるようだ。
『こんのー!だったらなぎ倒してやる!!』
小さき覇竜が大きく息を吸い込む。
「ブレス!!」
横一線のつむじ風を吐き出し、魔女アルテミシアと複数の蜃気楼をまとめてなぎ倒そうとする。
『ふっ。弱い風だな。』
魔女アルテミシアが魔法を唱える。
「風魔法(上級)・竜巻!!」
竜巻を巻き起こし、横一線のつむじ風をかき消した。
『な・・・。』
『これで終わりさ。』
魔女アルテミシアは勝負を決するために魔法を繰り出す。
「雷魔法(上級)・稲妻!!」
『ギャピピピー!!』
魔法陣から稲妻が放たれ、小さき覇竜をバリバリッと感電させる。そして小さき覇竜が黒焦げに倒れた。
『私の勝ちだね。』
魔女アルテミシアが勝ち誇るかのように小さき覇竜を見下した。
『人間は群れねば大したことなかったのになんでそんなに強いのさ・・・。』
『ワルーイ国冒険ギルド所属のSランク冒険者だった。もうとっくにやめたがね。』
魔女アルテミシアは小さき覇竜に回復魔法をかけて、回復させる。
『さぁ、言うことを聞いてもらうよ。』
『ちっ・・・。』
小さき覇竜は翼があり、逃げようと思えば逃げられるにも関わらず言うことを聞く姿勢を見せた。
『うん。良い子だ。』
満足気な表情する魔女アルテミシア。
『勘違いするな!!お前に隙を見せれば殺してやる!ガゥルルルー!!』
小さき覇竜が牙を見せ、威嚇した。
『今のお前では私もジランドも殺せないさ。』
『ジランド?』
小さき覇竜が首を捻る。
『この前、来た男さ。』
魔女アルテミシアの言葉に小さき覇竜は全身鎧の男を思い出す。
『あぁ・・・あいつも強いのか。』
『あぁ。だから、提案しよう。お前を強くさせてやろう。』
『なんだと?』
『私の言うことを聞けば強くさせてやる。悪くないだろう?』
魔女アルテミシアの狙いが見えず、不審がる小さき覇竜。
カァーンカァーンカァァーン・・・。
鐘の鳴る音が山びことなって響き渡る。
魔女アルテミシアがピリッとした雰囲気を醸し出す。
「来たか・・・魔物行進が。」
小さき覇竜は人族の言語をしゃべる魔女アルテミシアに『なんて?』と問い返す。
『魔物行進が起きた。ギンちゃんも来てもらうよ!!』
魔女アルテミシアは「風魔法(上級)・飛翔」により、空を飛ぶ。小さき覇竜もパタパタと翼を広げ、飛ぶ。
『さぁ、行こう。』
『へーいへーい。』
魔女アルテミシアと小さき覇竜はジランドのいる村に飛んで向かうのだった・・・。
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