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第百三十一話最終決戦・VS邪悪竜ヤマタノオロチ③

拙い文章、人物、状況情報など色々欠けてると思いますが、よろしくお願いします!

「さぁ、ジランド王国を滅ぼしてくれよう!!」


邪悪竜ヤマタノオロチとダーク憑き神王ヴァシュロンがジランド王国に向けて歩を進める。


「待ちなさい!」


その時にワイバーンの乗るリーゼたちが立ちはだかる。


「またお前たちか!?この圧倒的な力を目にして恐怖は感じぬのかっ!!」


「えぇ、お前が私たちに何度も数々の強敵と戦わさせたせいで感覚が麻痺しているのよ!!」


「ハッ、それならば改めて恐怖を植え付けてやろう!!」


邪悪竜ヤマタノオロチが一斉に攻撃ブレスを放つ。だが、リーゼたちはワイバーンの機動性により、避ける。


『ひゃぁぁー、何度も避けきれるわけじゃないですよー!!』


リーゼの乗るワイバーンキングが恐怖により、ギャァギャァ吠える。リーゼはワイバーンキングの言いたいことを理解しているかのようにポンポン叩く。


「作戦はわかってるわね!?」


『合点の承知!!』


リーゼたちが四方八方に散開する。邪悪竜ヤマタノオロチの八つの黒龍がそれぞれに対応し、動く。


その中でソルが「(リーゼ・・・。)」と作戦のあらましを振り返る。


 ̄回想 ̄


ジランド王国に向けてワイバーンの乗るリーゼたちが飛行中に作戦を組み立てる。


「邪悪竜ヤマタノオロチと一度戦ってみて、だいたいの行動は把握できたと思うけれど、撹乱戦法が効くと思うわね。」


リーゼたちが邪悪竜ヤマタノオロチと一度戦った経験を踏まえて話し合う。


「あぁ、邪悪竜ヤマタノオロチの八つの黒龍はそれぞれの意思で動いている。そこを上手く突けばということだな。」


ソルが同感と頷く。


「じゃーがんじがらめ結びをまたやっちゃうニャ?」


メイファが邪悪竜ヤマタノオロチをがんじがらめ結びに成功したことから提案する。


「二度目は無理だと思う。相手も馬鹿じゃない。」


アイリンが首を横に振る。


「覇竜でさえ倒せなかった邪悪竜ヤマタノオロチを私たちが倒せるわけがないですよ・・・。」


シンが恐怖によりガクブルする。


「力一杯に叩き込むだけワン!!」


ポチが上腕二頭筋をムキムキさせる。


「それでも倒せるだけの火力が足りない。」


サムライが冷静に告げた。


「完全無欠さえ覚える邪悪竜ヤマタノオロチに弱点などあるのだろうか?」


ニンジャが冷や汗を流す。


「あらあら~どうしましょう~。」


リーナがぽわぽわと首を捻る。


「・・・ソル。邪悪竜ヤマタノオロチの分離スキルは見たわね?となると八つの黒龍を相手にしても無意味よね?」


リーゼがソルに振る。


「おそらく胴体が自己再生スキルの核となるものを持っているだろう。胴体ごと神王ヴァシュロン様を真っ二つにすることができれば倒せる可能性はあるが・・・。」


「私の魔力を集める技のアルテマソードは通用すると思うかしら?」


ソルがうーんと腕を組み、唸る。


「・・・僕たちだけの魔力なら無理だろう。ただ四大竜レベルの魔力なら話は別だな。」


ソルはジランド王国にいるはずの魔竜であるクレアと暴竜であるガイアスを思い浮かべる。


「・・・癪だけれど、クレアたちに協力を求めるわ。」


「!?」


ソルはリーゼの言葉に驚きを見せる。


「・・・やはり気付いてたか?」


「まぁね。」


どうやらリーゼはリュウたちの正体がドラゴンだということに気付いてたようだ。


「だが、クレアたちが戦場にいるとは限らないが・・・。」


リーゼたちはジランド王国の戦況が見えないため、憶測で考える。


「ジランド王国が危機に及んだら出ると思うわよ。クレアは何気に人間の生活を気に入ってる節があったしね。ガイアスは詳しく知らないけれど。」


「ガイアスはリリスを気に入ってる一面を垣間見たことがある。あの二人が出ていれば邪悪竜ヤマタノオロチを止められる可能性はある。」


「だが、止められなかったら、私たちがやるしかないわよ。皆!予想される作戦を伝えるわ!!」


リーゼ以外の面々がコクッと頷く。


 ̄回想終了 ̄


邪悪竜の八つの黒龍が飛び回るリーゼたちのワイバーンたちにキョロキョロする。


「ワイバーン!ブレスだ!」


ソルのワイバーンが威力の弱い細長いつむじ風をぶつける。一つの黒龍に当たった。一つの黒龍がギロッとソルとワイバーンを睨み付ける。


また同時に別の一つの黒龍にメイファのワイバーンが「ブレス!」とぶつける。


アイリンもポチもシンも騎乗しているワイバーンが「ブレス」を吐き、各々の黒龍にぶつけた。


これにより八つの黒龍が苛立ち、「ドラゴントゥース!」でそれぞれに噛みつこうとするが、届かない。


すると邪悪竜ヤマタノオロチが「分離発動!」と分離スキルを使う。


胴体と八つの黒龍が切り離される。


「今よ!」


リーゼの乗るワイバーンキングがダーク憑き神王ヴァシュロンに特攻する。


「ハハハ!一つの黒龍よ!リーゼを倒せ!!」


ダークが迫り来るリーゼとワイバーンキングに一つの黒龍をぶつける。


「クレア!ガイアス!聞こえてるわね!!魔力をありったけ頂戴!!」


倒れている魔竜と暴竜がリーゼの声に反応する。


「・・・仕方がないわねぇ。リーゼとはまだまだ喧嘩したいしねぇ。」


魔竜が魔力をリーゼに渡す。


「・・・ふん。スイリューの名付けた人間には世話になっている。やむを得んな。」


暴竜が魔力をリーゼに渡す。


リーゼの剣に巨大な魔力が込められ、黒くほとばしる。そして振りかぶる。


「邪魔よ!!」


「ギャァァ!」


リーゼが一つの黒龍を斬った。


「なに・・・・!?」


ダークがその威力に身の危険を感じる。


球状胴体だけとなったダーク憑き神王ヴァシュロンに向けてリーゼは真っ二つにせんと剣を振りかぶる。


「食らえ!究極技・アルテマソード!!」


「この胴体に攻撃手段はないと思ってたら大間違いだ!!」


「!?」


球状胴体から黒い触手が無数に生え、リーゼとワイバーンキングを押さえつける。


「くっ・・・。」


『すんません・・・リーゼ姉貴!!』


身動き取れないリーゼとワイバーンキング。


「リーゼ!!」


ソルたちが助けに動くも分離された残り七つの黒龍に邪魔される。


ダークが拘束されているリーゼににやりと笑みを浮かべる。


「はははは!カインズの娘!!最期に聞こう!!我が師マクスウェルの墓はどこだ!?」


「それを聞いてどうするのよ?」


「お前には関係ないことだ!!」


「・・・賢者マクスウェルの墓はないわよ。本人至っての希望と聞いたわね。」


ダークがやや愕然とする。


「・・・我が師マクスウェル。何故、私を置いていくのだ・・・?」


「?」


ダークがキッとリーゼを睨み付ける。


「もういい!苦しみ消えろ!!」


「ぎゃぁぁぁー!!」


胴体の黒い触手からエネルギー波を発生させ、リーゼとワイバーンキングを苦しめる。このままだと死ぬだろう。だが、彼方から光線が飛ぶ。


その光線はダーク憑き神王ヴァシュロンの球状胴体とリーゼたちの間にある黒い触手を消し去った。


「なんだ!?」


ダークはバッと光線が飛んできた方向を見る。


「あれは・・・覇竜様・・・?」


リーゼもワイバーンキングに乗せられ、ぐったりしながらおぼろげに見やる。その先にはドラゴン一体が飛来していた。


「覇竜は倒したはずだ。・・・何者だ?」


ダークがドラゴン一体に問う。


「・・・私は神竜です。邪悪竜ヤマタノオロチの表裏一体にして四大竜でもある。」


純白輝く神竜が登場したのだった・・・。

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