第百二十六話セイクリッド魔物軍⑭VS不死鳥フェニックス
拙い文章、人物、状況情報など色々欠けてると思いますが、よろしくお願いします!!
 ̄戦争地帯の上空 ̄
Sランク魔物+融合体人間(女)
不死鳥フェニックス
VS
魔竜
孔雀のような大型魔物で炎に巻かれながら飛ぶ。その背に上半身の女人間が乗っていた。
「ドラゴンブレス!!」
魔竜の攻撃ブレスで不死鳥フェニックスを一瞬で消し去った・・・と思われたが、炎が集まり、身体を再生し、復活した。
「無駄無駄。フェニックスは不死スキルで死なないのよ!Aランク以上の魔物によく見られる自己再生スキルの比ではないわ!!」
融合体人間(女)が嘲笑う。不死スキルによりどんな攻撃を受けようが、身体を再生することができるようだ。
「面倒ね~。」
魔竜が溜め息つく。融合体人間(女)は自らの身体を抱きしめ、うっとりする。
「私は死刑待ちの罪人だった!神王ヴァシュロン様により魔物化の玉を頂戴した!!私は願った!!死の恐怖を感じない力を!!それがどうだ!私の想いが通じたかのように素晴らしいだろう!!」
魔竜に対して、勝ち誇るかのように見下す。
「あらぁ。死の恐怖を感じないなら、ボコボコにしてあげるわよぉ~。何度も何度もねぇ~。最後は死にたいと思わせるようにしてあげるわ~。これでも娼館でやり馴れてるのよぉ。でも女相手は初めてねぇ。」
魔竜がクックッと魔性の笑みを浮かべた。※クレア(魔竜)は娼館でマゾっ気のある男たちを鞭で打ったりしているのだ。
「っ!フェニックス!やれぇー!!」
不死鳥フェニックスが勢いよく加速し、魔竜に目掛けてくちばしを一点集中する。
「ゴッドバード!!」
「!?」
魔竜の身体の一部を掠めて、ダメージを与えた。
「いったいわねぇ~。」
「ハハハ!フェニックスの攻撃は世界の頂点に立つ四大竜に通用する!!その調子で魔竜を削れ!!」
「ゴッドバード!!」
不死鳥フェニックスはくちばしによる一点集中飛翔攻撃で魔竜に突撃する。さらに旋回し、再び魔竜に突撃。これを何度も繰り返し、削っていく。
フェニックスの攻撃を受けながら、魔竜は物思いに更ける。
 ̄回想 ̄
 ̄リュウ邸宅・クレアの部屋 ̄
クレアの部屋は貴金属のアクセサリーが大量に飾られており、さらにクローゼットは豪華なドレスや高級感のある服などが並んでた。
リュウとクレアがテーブルを挟んで座る。
「多くのアクセサリーがあっても身に付けられんだろう?それにあそこにある山積みの箱はなんだ?プレゼントのようだが?」
リュウが開けてない箱が山積みになってる方に目を向けた。どれもきちんと包装されていた。
「貢ぎ物よぉ~。娼館やってるとねぇ、色々貰えるのよね。私が美しいからねぇ~。」
クレアがふふんと自らの美貌に自信ありげな表情した。
「たまにここのメイドたちにご褒美として配ってるわよ~。元は貰い物なのに喜んでくれるわ~。」
リュウ邸宅で働くメイド(ディモール王国の元奴隷)たちは基本的に国から給料を頂いてる。
それ以外にクレアからチップや貢ぎ物を与えている。そのためか御主人のリュウと並び、クレアにもかいがいしく世話しているのだ。
「そうか。」
リュウがチラッと皮の素材で加工されたバッグなどの製品が並んでいるのを見る。
「これはドラゴン・・・同族の皮だろう?こんなに集めているのは何故だ?」
どうやらドラゴンの皮で出来た製品のようだ。ドラゴンに特化した製品がコレクションさながらに並ぶことに違和感を持つリュウ。
「ん、ん~。」
クレアが珍しく言葉を濁す。人間が魔物を狩り、その素材を食料や製品などに加工し、流通させている。その中にドラゴンが含まれるのはままあること。魔物の世界は弱肉強食。自分より強い人間にやられたら仕方がないことだ。
クレアが口を開く。
「あれは供養のようなものね。ドラゴンは我が強い面があるから仕方がないことだけど、人間にやられ、死んだらこうなるってのがちょーっとやるせないなぁって。」
「・・・意外と優しい面があるのだな。」
「あら?いつでも優しいわよぉ~。」
「でもね。」とクレアは過去を思い起こす。
「リュウが人化魔法をかけてくれる前は優しくなかったわねぇ。人間を目の敵にしていたしねぇ。それに巨体だから、移動もめんどくさいし、東の山でぐーたらしてたわねぇ。700年生きて、世界が狭かったのよね。」
「だけど、人化魔法で人間になると世界が広がったわね。同時に知り得なかった感情をたびたび味わったわ~。カミュに心配されて、ほだされる暖かい感情。リーゼをからかいたくなる感情。」
「様々な感情を味わうと同時に同族の死に哀しみを持つようになっちゃった。だから供養くらいはしてあげていいかなと思うようになったわ~。」
リュウに指を差す。
「私がこうなったのはリュウのせいよぉ?」
クレアがふっと笑う。リュウもまた笑う。
「俺のせいか?ガイアスも同じようなことを言ってたな。」
「だから責任を取って、つがいになりましょう~。子供欲しいの。」
クレアがリュウに甘える仕草した。
「・・・また今度な。」
クレアと二人きりで身の危険を感じ、そそくさに逃げるリュウ。
「あん。いけずぅ~。」
クレアがリュウに逃げられて、軽くがっくりしたのだった。
 ̄回想終了 ̄
魔竜はジャイアントロックドラゴンが死ぬのを感じ取った。
「(・・・ロック。)」
空中からジャイアントロックドラゴンとミノタウロスの死闘に魔竜は哀愁漂う表情する。
「・・・あとは任せなさい。」
逝ったロックに手向けの言葉をあげた。
「ミノタウロスがやられちゃったの?格下相手に何をやってるの・・・。」
融合体人間(女)が不満垂れた表情し、フェニックスは「ゴッドバード」と攻撃を続ける。
魔竜は自己再生スキルで回復しながら、不死鳥フェニックスを捕まえんと魔法を繰り出す。
「ドラゴン魔法・重力操作、百倍!!」
「クピィィィィー!!」
不死鳥フェニックスに過度の重力がかかり、地面に落ちた。地面に張り付くかのように這いつくばった。
「う、動けない・・・。」
不死鳥フェニックスの背にいる融合体人間も這いつくばっていた。そこに魔竜が不死鳥フェニックスの前に羽ばたき降りた。
「さぁて~。これからはずっと私のターンよぉ~。ボコボコにしてあげるわよ~。」
魔竜の両鉤爪をボギボギ鳴らしながら、悪どい笑みを浮かべた。
「ま、待って・・・。」
「待たないわ~。」
魔竜が不死鳥フェニックスの翼をもぎとる。
「クピィィィィー!」
不死スキルがあるとは言え、痛みはあるようだ。
「あら、すぐ再生するのね。」
翼をもがれた不死鳥フェニックスは瞬時に炎が集まり、翼を形成した。魔竜が融合体人間(女)に目を向く。
「融合体人間(女)はどうなのかしら~。ドラゴンパンチ!」
「ぎゃぁぁぁー!!」
融合体人間(女)をボコボコにする。だが、再生する。
「痛いからやめてくれー!!」
「死なないんだから、いいじゃないのぉ~。」
ここからは自主規制となる目にも当てられない惨状が何度も繰り広げ、融合体人間(女)が不死鳥フェニックスに怒鳴る。
「なんとかしろぉぉぉー!!」
不死鳥フェニックスの身体が熱くなる。
「最強技・数万度灼熱!!」
不死鳥フェニックスが数万度の灼熱を身体全体から魔竜に目掛けて光線のように放った。
「!?」
ドラゴンと言えども数万度の灼熱は耐えられない。せいぜい一万度だ。
魔竜が黒焦げになり、動かなくなる。
「はははー!倒したぞ!倒したぞぉぉー!!」
融合体人間(女)が歓喜する。
「・・・おかしいな。動けないぞ?」
魔竜の「ドラゴン魔法の重力操作百倍」はまだ解けていなかった。
「ちょー痛かったわねぇ~。」
黒焦げから脱皮するかのように魔竜が現れた。
「長年脱皮してなかったから、すっきりしたわぁ~。」
どうやら脱皮してなかったことで古くなった鱗が数万度の灼熱を防いだ格好になったようだ。
「な・・・・な・・・・。」
不死鳥フェニックスと融合体人間(女)が魔竜の無傷に愕然とした。
「こ、これが四大竜・・・。」
「いたぶるのも飽きたし~。あなた消えて頂戴~。」
魔竜が魔法を繰り出す。
「最強技・重力星!!」
「な、なんだ・・・?」
不死鳥フェニックスと融合体人間(女)の前に黒い玉が現れた。
すると黒い玉が引力となって不死鳥フェニックスと融合体人間(女)を引き寄せる。地面やそこらへんの岩と一緒に引き寄せる。
「ぎゃぁぁぁぁー!!」
黒い玉により、不死鳥フェニックスと融合体人間が押し潰される。その周りに岩が貼りつけられる。
「こ、これはなんだぁぁー!!」
「この世界の中心は重力の核で作られているのよ。それを模して擬似的に星を作り出してるのよぉ。良かったわね。死なないんだから星になれて。」
「なんだと・・・。」
「じゃ、ばいばい~。」
「た、たすけ・・・ぐぶぅっ!!」
不死鳥フェニックスと融合体人間(女)は黒い玉に押し潰され、岩石が包み、小さな星となる。
「最後の仕上げね~。」
魔竜は小さな星を「ドラゴン魔法・重力操作、無重力!!」と浮かせ、空を通り、宇宙に放り出した。
「文字通りに星になったわねぇ~。」
魔竜が満面の笑みで空を見上げた。魔竜の勝ちで決着がついた。そして戦いの舞台は暴竜に移るのだった・・・。
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