第百二十三話セイクリッド魔物軍⑪覇竜VS邪悪竜ヤマタノオロチ
拙い文章、人物、状況情報など色々欠けてると思いますが、よろしくお願いします!
羽ばたく覇竜と邪悪竜ヤマタノオロチが睨み合う。
「四大竜である神竜の表裏一体と言える存在の邪悪竜ヤマタノオロチか。八つの黒龍とはなかなか面倒だが・・・よくよく見れば子供ではないか。」
邪悪竜ヤマタノオロチがまだ幼生体と指摘する覇竜。
「え・・・邪悪竜ヤマタノオロチが子供?!」
リーゼがまさかといった表情した。
「おいおい、それで巨体なおかつあの強さかよ!?」
ソルが愕然とした。
「覇竜!私の邪魔をする気か!!」
ダークが覇竜の出現に憤る。
「ダーク。何故、そうまでして世界を滅ぼしたいのだ?」
覇竜の問いにダークが悪どい笑みを浮かべる。
「答える必要のないことだ!邪悪竜ヤマタノオロチ!!覇竜を倒せ!!」
邪悪竜ヤマタノオロチの八つの黒龍が動く。
「(ここでやり合えばリーゼたちを巻き込むな。)」
そう感じた覇竜が羽ばたいて空を駆ける。邪悪竜ヤマタノオロチとの距離を取る。
「待て!!」
邪悪竜ヤマタノオロチの胴体部分の黒い球体が浮き、空を飛んだ。その場に残されるリーゼたちが見上げた。
「ドラゴン魔法・天候操作、積乱雲!!」
覇竜は空を羽ばたきながら、積乱雲を生成しようと試みるが、反応がなかった。
「はーははは!この辺り一帯を真空状態にしている!!空気は天候を作り出す源!!空気を無くせば雲を作り出せない!悪天候で魔法を増強する得意戦法は取れないぞ!!」
ダークが高らかに笑う。覇竜の悪天候による雷、水、風魔法の増強を図ろうとしたが、失敗した。さらに真空となれば火魔法が使用できなくなる。
「相性が悪い・・・が、ドラゴン魔法がなくとも問題はない!!」
覇竜と邪悪竜ヤマタノオロチが空中で戦闘を始める。
覇竜が魔法を繰り出す。
「雷魔法(極大)・雷神!!」
魔法陣を出現させ、雷の光線を放つ。
邪悪竜ヤマタノオロチの一つの黒龍が動く。
「サンダーブレス!!」
同じ系統のブレスで相殺された。
「水魔法(極大)・水神!!」
覇竜は次に水の光線を放つ。だが、邪悪竜ヤマタノオロチの一つの黒龍が「アクアブレス!!」と相殺された。
「む・・・。」
「無駄だ!八つの黒龍にそれぞれの系統の魔法・スキルを持つのだ!!」
ダークがそう言うなり、邪悪竜ヤマタノオロチの八つの黒龍が一斉に攻撃ブレスを放ってくる。
「ファイアブレス!!」
「アクアブレス!!」
「ロックブレス!!」
「エアロブレス!!」
「アイシクルブレス!!」
「サンダーブレス!!」
「ダークブレス!!」
「ドラゴンブレス!!」
それを見た覇竜が「面倒だな。」と攻撃ブレスを避けながら飛ぶ。
「(ブレスの火力が段違いだ。まともに食らうのはまずいな。ならば接近戦に持ち込む!)」
覇竜が方向転換し、邪悪竜ヤマタノオロチに接近した。八つの黒龍が反応し、迎え討つ。
「ドラゴントゥース!!」
八つの黒龍が一斉に覇竜に噛みつきにかかる。
「ドラゴンクロー!!」
覇竜が鉤爪を振り、八つある中の一つの黒龍の首を斬りにかかる。
「ギャワ!」
一つの黒龍が悲鳴を上げて首と胴体が斬り離れた。
「(ん、手応えが・・・?)」
覇竜が呆気なさに不審を抱くも残り七つの黒龍が噛みつきにかかってくる。覇竜は考える暇はないと判断し、鉤爪を振る。
「ええい!ドラゴンクロー!!」
七つの黒龍の首を斬って斬りまくる。
「(おかしい。手応えが無さすぎる。)」
気付くと切り離したはずの八つの黒龍が首だけとなり、覇竜の周囲を囲んでいた。
「馬鹿な!生きているのか!?」
覇竜が四方八方に取り囲む八つの黒龍を見回す。
「分離スキルだ!八つの黒龍は胴体から切り離すことが出来るのさ!!」
黒い球体(胴体)に融合しているダーク憑き神王ヴァシュロンが高みの見物していた。
八つの黒龍が覇竜に目掛けて、一斉に攻撃ブレスした。覇竜は強烈な光線を受ける。
「ぐはぁぁぁぁー!!」
攻撃ブレスにより、ドォォォーンと煙を上げ、覇竜は空から落ちる。
リーゼたちがその様子に「覇竜様!?」と心配げに見上げた。
「ぐっ・・・・。」
落下する覇竜が翼を開き、羽ばたこうとする。だが、首だけの八つの黒龍は胴体と合体し、元に戻り、さらに攻撃の手を緩めない。
「覇竜。さんざん邪魔されたが・・・これで終わりだ!!」
八つの黒龍が一斉に口を開く。
「最強技・アルティメットブレス!!」
八つの黒龍が持つ攻撃ブレスを融合させて覇竜に放った。
「(まずい!避けるとリーゼたちもろともセイクリッド王国が消滅するっ!!)」
覇竜も対抗し、口にエネルギーを収束させる。
「(暴竜から教えてもらった技を出す!!)」
「真・ドラゴンブレス!!」
巨大な光線を放つ。お互いの強烈なエネルギー弾のぶつかり合う。その際の衝撃波がリーゼたちに伝わる。
「凄まじい。生物の頂点に立つ四大竜同士の戦いか・・・。」
サムライが冷や汗をかく。
「しかし、僕たちをかばっているようだ。」
ソルの言葉に何も出来ないもどかしさをリーゼたちが感じる。
「・・・覇竜様・・・いや、リュウ。」
リーゼが心配げに見上げる。
覇竜と邪悪竜ヤマタノオロチのブレスによるエネルギー弾の押し合いが続くも覇竜が押され始めた。
「くっ・・・。」
「はーははは!とどめだぁー!!」
邪悪竜ヤマタノオロチのエネルギー弾が勝ち、このまま行くと覇竜はリーゼたちと共にセイクリッド王国が消滅してしまう。
「(まずい!!)」
覇竜は咄嗟にリーゼたちに「補助魔法(中級)・五重障壁!!」とバリアをかける。
「覇竜様!!」
リーゼたちが叫ぶも覇竜は身体全体で「アルティメットブレス」を受け止める。
「ぐはぁぁぁぁー!!」
「きゃぁぁぁー!!」
覇竜はリーゼたちごとアルティメットブレスに包まれ、大聖堂が崩壊しながら地上に到達するなり、ドォォォーンと核爆弾さながらの爆発がセイクリッド王国を包み、キノコ雲が舞い上がる。
その様子を見届けたダーク憑き神王ヴァシュロンと邪悪竜ヤマタノオロチ。
「これで邪魔者は一掃した。あとは暴竜と魔竜とカインズたちだ。私の作り出し魔物たちが倒してるはずだろう。まずジランド王国を滅ぼし、世界を滅ぼす!!」
ダーク憑き神王ヴァシュロンと邪悪竜ヤマタノオロチはジランド王国に向かい、飛んで行くのだった・・・。
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