第九十七話 結局やられちゃうんです
変態漂白龍を宇宙の彼方にぶっ飛ばし後は幼女幻想神のみとなった。幼女に謝れコンチクショウ。
あ、そう言えばセリが幻想神と交戦中だったっけな。すっかり忘れてたわ〜...イテッ。
流れ弾がこっちに飛んできたようだ。龍化してなかったら赤く腫れていたかもしれない。よし、こうなったら徹底的にやってやろう。
そうどうでも良い事を考え幻想神に攻撃をしようと口を開いた。焼き尽くせぇー!
一方セリの方は...
「ちょ、何で効かないの!?」
セリの背後に色とりどりの球体が数百個も作られる。それが幻想神に向かって発射された。
『我に神龍と言う下僕がいる限り攻撃は通らん!』
勿論幻想神に向かって発射された球体は当たる1歩手前で何かによって拒まれる。流石に攻撃無効は酷すぎる...早くアク倒して!
セリの願いが通じたのか、それとも偶然か...うん。偶然だな。幻想神の背後で物凄いスピードで飛んでいく神龍の姿が見えた...錯覚であってほしいが幻想神の様子がおかしい事からアレは完全に神龍で、しかもアクがとどめを刺したと言う事になる。
うーん、攻撃が通るようになったのは良い事なんだけどね...幻想神って魔法攻撃効かないし、聞く所によると幻想竜を倒したから物理攻撃効かないらしい。流石にお手上げです。
「でも、時間稼ぎ位にはなるかな?」
アクが来る間、私は魔法で弾幕を張る。いくら効かないからって目潰し程度にはなるだろう。そう思い両手に魔力を込め言った...
「ラストぉ〜お?」
『最後の行進』
それは自分の身を犠牲にする事によって発動する奥義...みたいなもの。
効果は自分の魔力値を約10倍ほどに引き上げその魔力が尽きるまで永遠と同じ魔法を放つものだ...最初に言った〝みたいなもの〟とは、実はこれ最大2回まで使えるらしい。最初の1回は周囲の魔力とその魔力に長く触れた物、まぁ皮膚とか?を使って発動する。その為1度目は死にはしないが効果が激減する。勿論セリは1度も使った事が無いので自動的に、代わりになる物が消滅するがこれを使って足止めを考えていたのだが...
『龍化した状態で全身の筋肉をフルに使った渾身の右パンチッ!だっ!』
龍化したアクがセリを遮って攻撃を繰り出した。
「全く...毎回良い所で奪っていくんだよね」
そう言うセリの顔には笑みが浮かんでいた。...え?セリさんついに落ちちゃった?デレ期到来?マジ?早くね?チョロくねぇッスね、はい。だからその色んな種類の球体こっち向けないでもらえます?あれ、地味に痛いんですよ?マジ痛いんですよ?...え?「私の心の痛みと比べたらどうって事は無い?」いやー、そんな事も言うんですね。嘘ですけど。




