第六十四話 ラスボス戦みたいなアレ
はい、宣言通り新作『俺は復讐を誓い、死ぬまで戦おうと決めた』を投稿しました。まぁみて見て下さい。
そっちはのんびり投稿なので悪しからず。
階段を急いで駆け下りた先には案の定装飾が施された禍々しい扉があった。
「おぅ...ゴテゴテしてるな...」
少し壁に触れながらそう言う。男って奴はこう言うのが好きなんだよね...今女だけど。
そう思いながらセリを待っていると「また落ちたらどうするの!?」と声を荒らげながら降りてきた。
「ってか落ちたんではなく転げ落ちたんだからね?」
「いや、そこじゃ無いでしょ...」
と呆れ混じりにそう呟くと俺が触ってる扉が目に入ったようで...
「ん?それが次のボスの扉かな?」
「そうだと思うね、と言うかそうじゃ無かったら進めないじゃん...」
あ、そうだったね。手をポンっと叩いた。
「ま、待っていても仕方がないし行こっか?」
アクがセリに向かって言うと「あ、うん、そだね」と言った。まぁ本調子のせりの実力を見せてもらうとするかね、と思い扉を開けた。
と言うか勇者達って今どこにいるんだろ?
重々しい音を立てながらゆっくりと開く扉。苛つくから『龍の咆哮』ぶっ放してもいいよね?そう思ったがやっぱり早くならない。苛ついてセリが蹴飛ばした。
扉を開けたその先にはまた6種類の龍がいた。流石に飽きる。
だが一点だけ違う場所がある、そこはどこか?
そう、6種の前に修道着を着た女の子がいる事だ。
見た目はうーん、15〜16歳で身長は余り俺達と変わらない。
「ねぇセリ?」
「何?アク」
セリも同じ事を思ったのか一瞬こちらを向いた。
「あれって...絶体」
ぐぐぐ...と力を込め
「「近づけちゃいけないやつだぁ!!!」」
と叫びながら急いで近寄る。大体こんな場所に女の子がいるはずがない。なら何でいるのか?と考えたら2通り思い浮かぶ。
1つ目はこの女の子を守りながらやる護衛系クエスト。
2つ目が何かしらの生け贄で身を捧げた場合、龍が物凄く強くなるか、新たなモンスターを召喚するかの2択になる。
まぁ勿論最初の護衛の説は無い、何故かと言うと俺達は依頼を受けてないからだ。それに女の子が着てるのは修道着で、今まさに生け贄にされますよ?感がプンプンするからだ。だから結果2つ目になる訳だが...
時すでに遅しで、こちらを向いていた女の子はいきなり龍の方へ向きどこからか出したナイフも持ち何かを唱えながら胸を刺した。
そしたら6体の龍がその女の子に近づき、頭を垂れた。
その瞬間6体の龍の体がどんどん透けていき、消える際に生まれた6種の球体が空中で融合し、虹色の輝きを放つ球体に変わった。
その球体は少しの間空中を浮遊し、突然吸い込まれるように女の子の口から体内に入った。
その女の子は徐々に空中に浮いていくと同時に体積がみるみる増えていき、気付いた時には6種の龍よりも大きい赤黒い塊になっていた。
「あ、これヤバイ奴だ...」
「だね...」
そんな2人の声だけが広い部屋にひびいた。
アク「( ´Д`)キモッ」
セリ「( ´Д`)キモッ」
アク、セリ「( ̄□ ̄;)!!」




