第六十話 そこでは無い
「でどうなの?」
「えっと...種族名を聞いてるんだよね?」
と少し緊張しながらこたえる。流石にどう言っていいかわからないんだよね...
「うん、そうなるね...」
まぁ少し見ていたから何となくだけどわかるんだけどね...と、アクに聞こえるか聞こえないか位の声で言った。
見ていたって...やっぱ、扉が開いてたのってただ単に俺が忘れてたわけじゃないんだな...
「やっぱりね...まぁ秘密にする事じゃないし隠さず言うけどさ」
実際そこまで重要じゃ無いんだよな。それを聞いたセリは「はぁ...言い難いのは何となくわかるけどさ...」と一瞬悟ったような顔をし続けた。
「こんな所でこんな話はアレだけどさ、アクも秘密話すんだし私も内緒にしてたこと話すよ...」そう言い少し真剣な顔でアクを見つめた。
そんな真剣な顔のセリは見た事がなく少し驚きつつも自分の種族とそれに至った経緯を教えた。
「........んで、今に至るって訳」
自分が異世界人とは伝え無かったが、一応自分の覚えてる限りの事は伝えた。所々で頷き、相槌をとっていたセリが少し間を置いて話し始めた。
「...うん、何となく事情はわかった。と言うかアクの種族が龍人だったなんてね」
「なんか長い間内緒にしていてごめんね。何か言い出しづらくて...」
うんうん、と頷き「いや、別にいいよ、実際ただ一緒にいるただ気の合う友達、って言うイメージだったからね...でも何かアクの秘密を聞けてもっと仲が深まった気がするよ」
まぁ自分で言う事じゃないと思うんだけどね、と照れながら言った。
少し頬を赤めながら言うセリを見つめて「可愛すぎやろ...それは反則でしょ...」と呟いた。大丈夫、セリにはバレてない。
「と言うか私が龍人って言ったのに対して余り反応してないね...『こ、このバケモノがッ!!』とか言われて罵倒されるのかと思ったけど」
流石に罵倒はしないよ...、少し呆れながらセリは言い「私はそんなに種族とかは別に気にしてないんだけどね...と言うか龍人って下級の竜人と違いほぼ伝説的な存在だからね、違う意味で叫ぶ人はいそうだけど...」と続けた。
伝説的なんだ...竜神って。ア〜ちゃんもびっくりだぁ〜(白目)
それにしても伝説的存在なのに驚かないセリが異常だと思うんだけどな...
と驚きつつ笑う。あ、アレも一応見せといたほうがいいかな...、そう思い「ちょっと待ってね」とセリに言い、存在感が一切無かった髪飾りに手をかける。
「セリなら驚きはしないと思うけど一応私の真の姿見せておくね...と言うかさっきの戦いで程付ける意味無くなったんだけどね」
そう言い髪飾りを取り、元の身長に戻す。これで私の秘密は全部かな?
アクの姿を見て数秒固まったセリだが突然「ファッ!?」と大声を上げて驚いた。そこじゃ無いんだよね...驚く場所。
アク「どう?私の真の姿、可愛い?それとも綺麗?(前髪を掻き上げながら)」
セリ「仕草が気持ち悪い...」
アク「...(涙目)」




