第四十九話 デレた?
気付いたことは1つ「あれ?食材も鑑定出来るんだしダンジョンの壁を鑑定したら何階層目かわかるんじゃいないか?」と言う事だ。根拠は一切無いけど...
「では...『鑑定』」
ダンジョン68階層の壁
耐久値20,000,000/10,600,009
と出た。ガッツリと出るもんなんだね...
「見れた...今68階層なんだってよ」
とセリを見ながら言った。流石にうつ伏せ状態がキツかったのか今はその場に座ってる。最初からそうしてくれよ...
「68階層...!?まぁ滅多に現れないけど出会った瞬間にこの階以上まで行くってことでしょ?気付かなかったら...」
とセリは言った。
「ここまで行ったら引き返すのもアレだし...どうする?」
「勇者に助けを呼ぶってのは選択肢には入ってないよね?」
と疑問に疑問を重ねたセリに対し「幾ら何でも言っちゃいけない事と言って良いことがあるんだよ?」とニッコリ笑いながら優しく言った。
「そ、そだよね...で、どうする?これから。もう最下層まで行っちゃう?何処までか知らないけど...」
「うーん、そうだね...別に武器は大丈夫だよね?まぁセリはよくわからない魔法?を使うから良いよね?」
それを聞いてセリはバツが悪そうに頭を掻いた。
「勿論私は別におkっと...で寝る場所はこれがあるからいいとして...」
アクが買った忙しい貴方に!作り方簡単2ステップ!開いて刺すだけお手軽セット。を指差し言った。
「で残すは食料?」
思い付いたようにセリが言い、それに対しアクは「ご名答」と自称イケボイスで応えた。
「バーベキューお手軽5人前はもう無くなっちゃったからね...食料が...」
「そんな名前だったのね...て事はもう食料が無いって事?」
もしそうだったら帰りヤバイね...と言ったセリに対しアクは肩を落としながら「いや?食料はまだあるけど?」と言いセリは驚きながら「どの位?種類は?てかなんで食料がつきてしまった感出してたの?馬鹿なの?タヒぬの?」とこれまでいないような勢いで質問してきた。あと最後、口悪すぎ。俺じゃなっかたら幻滅してるところだよ?
「量は数年分くらい?種類は様々ね、何故そんな感じで言ってたかって?それはセリちーと和気藹藹とBBQしたかったからだよ。」
この量揃えるのに何回ギルドの依頼受けたと思う...?と、疲れたようにため息をついた。
「...もう突っ込むの諦めたからいいよね?ふぅ、色んな事一気に起きたからもう眠いよ...て事でもう寝るよ」
「あ、ちょっと待って!私も寝るから!」
テントに入るセリを追いかけ自分も急いで入る。ちなみにバーベキューセットは1回切りしか使えないので一定時間誰も触ってなかったら煙を上げながら消える、って商人のおっさんが言っていた気がする。
テントの中。アクとセリは毛布に包まりながら会話をしていた。勿論この毛布もアクの手作りだ。
「でね。その時こうドッゴーン!って言ってたんだけどね...」
「...」
「んでんでその時私はこう言ったの『そんなことする奴は正義を語るな...』って。それでね...てかセリ聞いてる?」
「聞いてるも何も...目の前にいたら自然と耳に入るから...」
だだっ広いテントのど真ん中にアクとセリはくっついて布団を敷いてる。これを見ると仲のいい姉妹と見えるが残念ながら只のクラスメイトだ。残念...?
「流石にもうちょい離れたら?」
とグイグイとアクの頬を手で押しながら言う。
「らってぇ!何か修学旅行みらいでたのひみじゃん?...楽しみじゃん?てか楽しいじゃん?」
「わからなくもないから良いけどさ...お休み」
「う、うん。お休み〜!」
と言ってセリはアクと逆方向を向いて寝始めた。
アク「襲っても良いんじゃね?」
セリ「何する気か知らないけどやった瞬間縁を...いや、何もかも断ち切るからね...?」
アク「さ、寝よ寝よ。お休み〜!」
セリ「お休み」




