第三十五話 ドッカーン!×3
ドッカーン!
早朝。
俺は小鳥の囀りで起きる。うーん、いい天気だな。
ドッカーン!
アクは隣に寝ているセリの寝顔を見て「...あ、かわええ...」と呟く。これ聞かれてたら色々とヤバイが誰もいないので気にしない。というかリュカちゃんがいないんだがどこ行ったんだろ?やっぱ勇者のとこかな?リュカちゃんって勇者の奴隷らしいし...勇者とは(哲学)
ドッカーン!
...てか何アレ?さっきから気にしないようスルーしてたんだがずっといってるんだけど...てかこれは俺じゃないよ?寝ながら破壊活動なんて出来ないからね?
まったく誰がやってるんだ?っと思い真後ろにあるベランダ?に出る。ついでに遠目スキルを起動。
(えっと...誰がやってるんだ?...え?アレって...)
誰が地形破壊...しているのか遠目を使ったところ勇者でした。
マジかよ...あいつ頭大丈夫かな?朝っぱらから何やってんだから...ぜってぇ苦情くるからな?それ...
っとそんなことは置いといて俺1つ気になったことがあるんだ...それはな...
『なんか枕元に2着分制服があるんですけどぉ!?』
おっと思わず心の中で叫んでしまった、失敬。
俺はこれを見て寒気を感じた。だってアレだぜ?部屋に鍵掛けてあるはずなのにここに制服があるんだぜ?マジ怖いだろ?まぁ職員とかなら合鍵持ってそうだからまだわかるんだが...何故授業開始当日の朝にくるん?昨日渡せば良かっただろ...しかも枕元って...てめぇサンタかよ...
と1人“うんうん”言っていたらセリが起きてしまった。まぁもう起きなきゃいけない時間だけどね。
「ん...ん?ああ、服どうも...というか何朝っぱらから“うんうん”言ってるの...」
そう眠たそうにセリは言った。
「あ、セリおはよう〜服の件はいいよ別に気にしなくて...じゃ無くて!それがね何か枕元に制服があるんだけど鍵閉めてたよな〜?って思ってて...セリも不気味だと思わない!?」
少し身振り手振り加えてセリに説明した。そしたらちょっと呆れ顔のセリが「いやそれって昨日言われてたよね?」と言った。え?昨日?
「はぁ〜えっとまずね入学した時に必ず私達には、ほらこのように自分に見立てた証みたいなのが付けられるの」
そう言って「可視化」と唱え、突然目の前に五角形の板?が現れた。
「ちなみにこれは最初の測定の時に合格した際に自動的に付けられるものだから知らないのは担当の人が忘れているだけか...またアクが忘れてるだけかの2択だね。でこれには...2つ?3つ?かそのくらいの機能が追加されていて、まず覚えてるのが『転送』『通信』で上級生だけが使える『帰還』の3つ。『転送』はまぁその名の通りこの証を持ってる所有者に手荷物程度の物を『転送』させる機能。ちなみにこっちからも送れるみたい。送る相手は設定しないといけないけど...」
「へぇー、セリ記憶力いいでしょ?」
「いや、ただ単にアクの記憶力がアレなだけだと思うけど...」
「ご、ゴホン!、それで残りの2つは?」
「まぁ字の通り設定した相手と会話出来る『通信』と設定した場所にすぐに帰れる『帰還』。ちなみにこの3つ全てこの学園に設定されてるから『帰還』以外なら2つ3つ登録出来るみたい」
「て事はセリと何時何処でも会話できるって事!?」
少し興奮気味に答えたアクを横目に「...そうだけど...流石に毎日はやめてね?」とこえた。
時間がヤバかったのですぐ登録を終わらせ布団に『浄化』を掛けつつ片付け制服に着替え食堂に向かい食事を終わらせる。ちなみに制服姿のセリマジ可愛かったです...
アク「少し(?)遅れたけどこの学園の形を説明するね!」
セリ「...形はカタカナの『ト』に『H』をくっつけた感じの形になっています」
アク「しかも三階建てというね...迷子になるのはしょうが無いよね!?」
セリ「あ、ちなみに私達の部屋は2階の1番右上の所ね。」
アク「(え?無視!?)ウンウン!で食堂が1階の中央下だっけ?」
セリ「そうだね。ちなみに1階が教室兼食堂だから正直めっちゃデカイ」
アク「それね!端から端に行くだけで一苦労だよ...じゃまた次回!」




