第二十三話 続き2
倒れていた肌黒ちゃんを保護?し、腹が減ったとのことで飯を食べさせた。
「んで何であんなところで倒れてたんだ?」
「空腹で…」
あ、そうだったわ。
魔人ってのが印象に残り過ぎて忘れてたわ…
「ああ、すまんそうだったな…」
「わかればよろしい」
そう言うと俺が出したお茶を「ズズズ」と音を発てながら飲んだ。
何で俺謝ったんだろう?
「でいきなりで悪いんだが魔…君は何でこの森に?」
俺がそう言うと一つため息をついて答えた
「ああ、ちょっとあいつら空逃げてて…」
あいつら?魔族の仲間か。だったらなぜこいつは逃げてる?罪でも犯したのか?
俺がそう考えていると黒肌ちゃんが少し申し訳なさそうに言った。
「あの…唐突にですが私…いや、私達を助けてもらえないでしょうか?」
…え?
数年前。
魔王は食事をとっていた。今日のご飯はキノコを焼いたものと薬草こんもりのご飯だ。
「ザッケンじゃねぇ!何で我がこんなものを食べなきゃいかんのだ!普通魔王っと言ったらドデカイステーキとワインを浴びるように飲むってのが普通だよな!!」
魔王の悲痛な叫びは無駄に広い部屋の中で反響した。
「ですか魔王様我らの作った果物、野菜、そして肉等は全て人間の国からでしか購入してませんので…前までは魔鉱石等で購入してましたが今となってはもう…」
魔王の言葉に反応したこの男、副幹のフックカ~ンである。名前は突っ込むな。
「何でなんだ!クソッ!肉が食いたい…」
そう嘆いていると遠くから門番の声(モンバ~ンだ、これも名前はスルーで)が聞こえた。
「魔王様~!来客ですよ~しかも人間の!」
そこ声に「ビクリ」と反応し「何!?人間だと…通してやれ!」と叫んだ。
数分後フードで顔が見えないが男っぽい者が現れた。
「で、ここに来た理由は?」
「はっ!それは我が村が心を込めて育てた“モッグギュウ”を食べていただきたいと思いまして…」
そういって取り出したのは何かの葉に包まれた白と赤がいいバランスで混じった肉だった。これはここにいるフードの男以外がこう思った「「「これは絶対に旨い!」」」っと。
「な、ないがほしいのだ!?富か?名誉か?それとも…」
鼻息を荒らしながら魔王は言うとフードの男が「ここは、この肉をお食べになってからの方がいいと思います。そのあとでじっくりと話を聞いてくだされば…」
「よしわかった!今すぐシェフを呼ぼう。お~いフライングパンこっちにこい!」
そう言うと奥の方から声が聞こえて「ドタドタ」と音をたてて一人の女性がやって来た。
「よし、フライングパンよこれを貴様が思う最高の料理が作れるか?」
そう魔王が聞くとフライングパンはきれいな声で「御意」と答えた。
ここまで聞いて俺は黒肌ちゃんに一言言った。
「…ねぇ、何かこの先の展開が読めるんだけど…」
「……」
黒肌ちゃんは何も答えてくれなかった。ただ目がこう訴えているように感じた「何も聞かずに話を聞け」と。
すんません。
回想シーン?は後2、3話で終わります。次は~編かな?




