第114話 アシスタントキャラポジション
カタカナ!どうもカタカナオンリーのサブタイです。今度こそ終わりに近づいてきました!...多分川´_ゝ`川
「クソっ!リュカを返せ!」
「クックック...私から奪ってみせろ...お前の力が本物ならばな!」
えーと、どうも絶賛戦闘前の様子です。てか王城っていつから魔王城に名前変更したの?郵便とか配達物とか受け取れないよ?まぁあるかどうか知らんけどね。
ちなみに今元王城内にいます。あれから勇者パーティを見ていたら何にも敵に遭遇することなく...見えた瞬間勇者が攻撃するから俺の出番無いんです。未だに見つかってませんがね、そのせいで出るタイミングを失ってしまったから出るに出れない状況です、存在感...。
無事勇者達は王城に辿り着いたんだけど純白だった王城はドス黒い塗装に変わっていてまるで小さい頃は愛くるしかった我が子が急に反抗期を迎えた時の様子です。俺は違うよ?んで中に入ってみると檻に入ったリュカの姿と王座に座り...ワイン?カクテル?まぁお酒の入っていそうなグラスを持った魔王がいた。髭が生えていて蝙蝠のような羽があって凄い格好いいおじ様です。イッケメーン。...爆ぜろ。主に顔面から。
勿論俺は見つかっておらず、てか勇者も魔王も無能かよ...と思い始めた頃地響きが起きた。まぁ空中にいたんで気付かなかったけど勇者と魔王の様子を見れば分かるよ?伊達に長年勇者やってたもんですから。
地響きが起きると王座に座っていた魔王が急に立ち上がり勇者に向けて叫んだ。
「もうこの時が来たか...お前らさっさと逃げろ!この娘は私が守っておく!」
それを聞き顔を真っ赤にさせた勇者。何故?
「魔王!この時までお前はそんな事を...俺はそんな事には屈しないぞ!早くリュカから手を離せ!」
ん?ここは俺の出番かな?この様子を見ると何かで様な予感がするし...勇者、魔王、その近くの少女。あら完全に揃ってね?
俺がこっそり勇者達を気絶させ学園にお持ち帰り。久々の全速力です。別にやらしいことは考えてないぜ?その時にセリに勇者達の事を任せて急いで魔王城へ。だから王城なのは分かるけど人間のか、魔族の、で凄く変わるんだって...。
「お、お前は誰だ!?私の力でも探知出来無いとは...いや、それよりも勇者はどうした!?アイツが生きてないとこの世界は...ッ!」
やっぱ予想的中ですね。魔王さんやっぱ何か知ってるみたいです。俺の方が詳しいと思うから何も聞かないけど。
「ほら、そんな事よりもっと重大な事があるんじゃないの?目的があってここに来たんじゃないの?」
アクはゆっくりと地上に降り魔王に問いかけた。あれ?俺ってこんなアシスタントキャラ的なポジだったっけ?完全に繭であった〝世界〟ポジションじゃね?
アクがアシスタントキャラなのはどうでもいいとして...魔王はそれを聞きはっとした表情を見せた。てかサポートキャラの方が文字数的にも優しいよね?俺にはどっちも厳しいけど。
「何故お前が知っている...もしやお前は!?」
「何がもしやなのかは知らないけどこれでも元勇者ですのでこれからの事は分かりますよ?...ってか実際俺達が体験したからね」
おっと後半素が出てしまったぜ...まぁ理解出来そうなやつで良かったぜ。てかコイツ完全に見た目と中身同じじゃ無いよな...俺もだけど気にするな。
魔王はその言葉に納得がいったようでゆっくりと頷き口を開いた。
「なら深いことは聞かないでおこう...ではお前も知ってると思うがこれから神の暴走が始まる。それを私は止めようと思うがお前はどうだ?」
「止めるより倒してしまえよ...てかこの世界事壊さないと無理みたいだぜ?〝世界〟本人が言ってたしな」
〝世界〟本人?疑問に思う魔王であったが...俺の口調が変わった事に気づいて欲しかったなー、ちょっと寂しいです。
「まぁ聞きたいことはたくさんあると思うけど...そんな時間は無いみたいだね」
「ま、まさか!?」
俺が指差す方は壁しか無かったのだが徐々に風景が歪んでいった。さぁ幻想神のお出ましだ!...間違えてたら恥ずかしいなぁ。