第101話 やっちまったその瞬間
「では新世界にレッツゴ〜!」
「まぁ魔界も言っちゃえば別世界のようなものだから何とも言えないのが実際のところね」
ちょいテンション上げてくZE!そのうちセリに怒られるからもうやめます。セリが怖いんです...。
魔界に通じる門を開けたその先には...お花畑が広がっていた。
「ここどこ!?」
一瞬驚いたが魔王が封じられているからその影響だと自己解釈し納得した。言いたいことは沢山あったがもう何がなんだか...。
入ってみないとわからないので門をくぐるとお花畑が(2回目)
流石に唖然としていると横にいたセリが肩を掴んで言った「メルヘンチックすぎて気分が悪い...」。その気持ちは大いに分かる。お花畑だし?魔王城だと思われる城はなんか清潔感溢れる真っ白な感じだし?虹色に輝く蝶もいるし...はっきり言って魔王って男なの?女なの?って感じです。どっちにしても討伐される立場では無いけどね。
と、まぁセリから気分が悪くなるから消し飛ばして、と言う要望が「無いよ!?」あったような気がするので俺の合体技、通称ドラゴニックハイパーアタック(仮)で消し飛ばしてやろうと思います。
「ふぅ...はぁ!『龍種のブレス』『龍の咆哮』」
まずは息を吸って思いっきり吐く。これで嫌〜な汚れもさっぱり綺麗に...あれ?なんでセリは頭を抑えてるの?「やっちゃったよ...ついに...」ってどゆこと?俺は...まぁやり過ぎだとは思うが軽〜く息を吐いただけですし?
そんな感じで言い訳しようとしたがセリの一言で息が詰まった。
「ここは、幻想種の〝蝶〟がいるところだと思うの。その〝蝶〟が現れたら前の環境は一切無くなり真逆の風景になるの...」
ほぇ?蝶ですか?それは虹色の蝶ですか?それだったらやっちまった感が半端じゃないですよねぇ〜
そう、笑い飛ばそうとしたその時...一瞬で目の前の風景が変わった。
お花畑だったその場所は一瞬で 真っ赤な血溜まりの池になり、
遠くに見えた純白のお城は禍々しいオーラに包まれたザッ魔王城っと言えるようなものになった。
その他色々な物が赤く染まり、女性が叫ぶ様な声が聞こえてきたり、魔界と言うか地獄ですね、これ。
そんな光景を見てセリはゆっくりと俺を見た。えーと、これ大幅レベルアップ来ますよね?
《レベルアップしました》《レベルアップしました》《レベルアップしました》《レベルアップしました》《レベルアップしました》《レベルアップしました》《レベルアップしました》《レベルアップしました》《レベルアップしました》《レベルアップしました》.........《魔王を殺した事により〝アク〟に魔王としての資格が移ります》《勇者を倒した実績があるので〝魔王〟から〝魔神〟に変更されます》《種族〝魔神〟が〝龍人〟を吸収し〝魔神龍〟となります。なお〝魔神龍〟は固有のものである誰にも変更または操作が出来ません》《幻想種(蝶)を倒した事により〝魔神龍〟である〝アク〟が新しく幻想種に加わりました》《〝魔神龍〟のスキルに『魔術』『魔神龍』『生ヲ吹キ込厶者』『世界の導き』『人化』が追加されました》《規定のレベルに達した為『真実を見通す目』が〝心眼〟に変わり〝魔神龍〟と融合し〝魔龍の邪眼〟に変わりました》《肉体の限界値をオーバーするので新しい肉体を『命ヲ吹キ込厶者』で作成中...成功。直ちに変化します》
...アクの体から無数に手が伸び、包んで1つの繭になった事実はセリしか知らない...。
どうしてこうなった!?