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光と影の乱舞  作者:
4/7

翌日

 翌日はいつもよりゆっくりと起きだした僕は、そっと隣の部屋を覗き込んだ。

「おはよう。ルクス」

すでに起きだしていたリーアお姉さんは、僕の姿を認めて声をかけてきた。

「おはよう。リーアお姉さん。体調はどう?」

臨月であることを主張するお腹を見ながらの僕の問いに、お姉さんは苦笑して

「大丈夫よ。ただ、少しお腹が張ってきたから今日・明日あたりに生まれるかもしれないわ」

と爆弾を落としてくれた。

「わかった。朝ごはんすんだら産婆さんを呼んでくるよ」

「ありがとう。そういえば私、門を通らずに町に入ってしまったから不法侵入になるんじゃない?」

「大丈夫だよ。そこは僕のほうでどうにかなるから。リーアお姉さんは気にしないで。じゃあ、朝ごはん作るから下に降りてきてね」

爆弾発言に同じく苦笑して返し、僕は朝ごはんを作りに階下に降りた。

(今朝のメニューは………トーストにサラダ、それと野菜スープの残りでいいかな)

献立を決めると、素早く準備を進める。すべてのメニューが机に並ぶ頃、身支度を整えたリーアお姉さんが降りてきた。

二人で向かい合って席に着き、顔を見合わせ

「いただきます」

声を合わせて唱和し、食事を始める。

スプーンで、スープを掬って口に運ぶリーアお姉さんをじっと見つめる。

「何?ルクス。じっと見つめて照れるじゃない」

「いや、スープの味が口に合うかなと思って」

「ああ、そういうこと。おいしいわよとても」

ニコッと笑って答えたリーアお姉さんは、手を休めず食事を続けた。それを見て、僕も自分の食事を再開した。

食事が終わり、食後のお茶を飲んでいる時それは訪れた。

「ルクス、どうやら陣痛が始まったみたい」

お腹を押さえたリーアお姉さんは、苦笑を浮かべて教えてくれた。

「わかった。産婆さんを呼んで来る」

僕は椅子から立ち上がると家を飛び出し駆け出した。

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