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光と影の乱舞  作者:
2/7

遭遇

 妊婦は必死に防御結界を張っていたが、あちこちに罅が走り今にも結界は崩壊しそうな状況だった。それを見て取った僕は、妊婦の結界を補強し妊婦と魔物・魔獣の間に身を滑り込ませ剣を抜いた。そして手近にいた魔物を斬り飛ばした。突如現れた魔族の僕に、妊婦は驚いた様に目を見張った。

「大丈夫ですか?」

 魔術で魔獣を消し飛ばし、剣で魔物を斬り捨てながら、僕は後ろに庇った妊婦に声をかける。

「ええ。何とか大丈夫よ。貴方、フリーの魔族よね?なぜ、契約者でも無いのに助けてくれるの?」

「フリーって判るんですか?」

「一応、妊娠するまでは守護者だったの。契約してたのは聖族だったけど」

 フリーであることを見抜かれた僕は、思わず妊婦に問い返した。

「契約していた聖族はどうしたんですか?妊娠して一時的に守護者の力が揮えなくなっても、契約は解除されないはずですよね?」

 問い返す間も、魔術を放ち4~5体の魔物と魔獣を消し去り剣で斬り捨てる手は休めない。

 そんな僕の問いに、妊婦は寂しそうに答えてくれた。

「彼は、死んだわ。守護者としての最後の仕事でドジやっちゃって、私をかばって死んだの。その後、身ごもっていることがわかったの」

 妊婦の答えに、僕はどう返していいかわからなかった。ただひたすらに向かってくる敵を排除することに注力していた。

 何十体目かの魔物を斬り捨てた僕は、自分を呼ぶ気配が段々強くなるのを感じていた。気配が強くなるごとに、自分の魔力量が上昇し、攻撃力が増していく。

「この感じ・・・・・・ひょっとして」

 あることに思い当たった僕は、自分と妊婦を囲うように結界を張り妊婦の傍に下がる。

 そしてそっと妊婦のお腹に手を当てた瞬間、強烈な光が迸り圧倒的な力の奔流が手を伝って流れ込んできた。

「間違いない。僕の契約者は、この子だ。まだ生まれてもいないこの子が、僕をここへ呼んだんだね」

 迸った光と、僕のつぶやきに事態を察した妊婦は自分のお腹と僕の顔を、交互に見つめ驚いた表情を浮かべた。

「まさか、胎児の状態で契約者になりうるなんて、今まで聞いたことがないわ」

「僕も聞いたことないですよ。でも、実際自分の身に起こったことだから認めないわけにはいかないし。きっと最年少の守護者ですね。いいのか、悪いのか判りませんけど」

「悪いとしかいえないわ。まだ善悪の判断もつかない状況で、強い力を持てばトラブルに巻き込まれるだけよ。自分で判断がつくようになるまでは、周りで守る存在が必要になるわ」

「確かにそうですね。でも、だからこそ僕が契約者に選ばれたのかな。この子が自分で判断できるようになるまで、力のほぼ総てを僕が預かりますね。幸い僕自身魔力量が多いので、制御するのは難しくないですし」

「そうね。親和率も高そうだし、そうするのが一番よさそうね」

「その為に今は、ここから撤退しないとですね。今の接触で、かなり魔力が増加したから、アレが出来るかも」

妊婦の承諾の言葉を受けて、僕は増加した魔力を使い術を発動した。

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