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チート‐その14 ~ 現世に彷徨いだした根源の炎と乙女の決死の覚悟について - 前編

久しぶりのシリアス回……

一方その頃。

弟がフル”マラ”ソンでこちらに向かっているとは露も知らないライラ。

彼女は王国『マニフィクツ』に10名程しかいない、異世界人を除けば最終兵器とも呼べる戦力を持つ者としての責務を果たすべく、門から飛び出していた。


「嘘……」

だが、その目に映った物はそんな彼女をしても想定外の代物であった。


―炎が巨大な熊の形を成し、天に向かって咆哮していたのだ


「”真炎のイオマンテ”……」

彼女の口から零されたのは、その異形を表す名だ。

その危険度からSS級魔獣に認定される”真炎のイオマンテ”。

だが、実はこれは現象であってモンスターではない。


この世界には真素と呼ばれる根源が六つ存在する。

真炎、真露、真風、真岩、真光、真闇。

それらは普段、人の生きる次元とは異なる位相に存在していて、根源、あるいは象徴として

世界に強弱の干渉を及ぼしており、異世界人を除く万物はすべからくこれを基にして構成されている。


手っ取り早く言うと大精霊、或は神、もしくは集合意識の様な概念と考えると良い。


そして、それは切れ端を稀に現世に放り出す事が有る。

大概は世界に薄まり溶けて、また世界を構成する根源に還って行くのだが、

稀に、現出直後に核となりうる生き物、あるいはその魂と融合してしまうと”真●のXXXXX”

と呼ばれる異形の生き物と化す場合がある。


無害な生き物であれば、幾年かその不思議を示しながら害もなく世界に溶けていくのだが、

稀に自我の強い、そう、たとえば人間に殺された直後の熊であったりなどした場合は、今目の前にある様な最悪の災害となって人々を襲う事がある。


おそらくシュクラ村を襲った大行進はこの災厄から逃れようとパニックになった魔獣達が引き起こしたものに違いない。


これを前にして取りうる手段は人間も魔獣とさして変わらない。

強いて言えば命を賭して時間稼ぎをする事が、その責任感や勇気がある事ぐらいであろうか。


そして、金糸の絹を揺らすこの乙女は今、その覚悟を決めた。

ブロードソードを握る手に力が自然と籠る。


すると矮小な存在の覚悟を嘲笑うように、再び真炎のイオマンテが咆哮を上げた。


熱と共に破裂するような音の衝撃が突き抜けていく。

「……」

だがライラの瞳は脅威に動じる事も無く、静謐な光をもって真炎を捉え続けていた。


の、はずだったのに!冒頭でフル”マラ”ソンとかいきなり下ネタが……orz


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