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第20話


ちょっと遅くなりました。

すいません(u_u)


「お待たせしました」

「いや、構わない」


やっと終わった資料をまとめながら顔をあげると、すぐそばのデスクで葉月を見る木之瀬と目が合った。

その視線から逃れるようにフロアを見渡すと時間も時間ということもあり、葉月と木之瀬しか残っていなかった。


「・・・あの、話というのは・・・」


出来れば今ここで終わらせて欲しいという願望も込めて聞くと


「飯に行くか」


と、はぐらかされてしまった。


(さて、どうするかな・・・)


このままではまずい。非常にまずい。

好意の見え隠れする瞳にさえ気づかなければこんな事思わなかったのだが・・・しかし、気づいた以上、何よりもその想いに応えられない以上、ないとは分かっていても逃げ道を探してしまう自分がいる。


(はぁ・・・)


勘弁して欲しいものである。

葉月はいままでこういった恋愛ごとを極力さけてきた。とりわけて鈍感なわけでも何でもない葉月がそう言った話をさけていたのは、自分のためであり、東悟とのことがあったからだった。

何より、これ以上、他人の感情に振り回されるのが嫌だった。

そして、葉月は好意を向けられても、それを返すことができない。

人は貪欲な生き物だ。

想ったぶんだけ相手にも想ってもらいたい、愛したら愛したぶんだけ自分を愛し返して欲しい・・・そう願わずにはいられない・・・そんな生き物なのだ。

それが悪いとは思わないが、返せない好意を向けられるというのもまた、好意を返してもらえないことと同様に苦しいのだ。

エレベーターの中、斜め前に立つ木之瀬の背中を見つめ、ため息を零す。


「天羽」

「・・・はい」


降りるように促され、当たりを見ると、会社の地下駐車場だった。


「・・・主任、車で通ってましたか?」

「いや、今日は特別だ」


(うわぁ、笑顔がまぶしいですが、正直その答えはうれしくないです)


しかし、逃げようにも木之瀬により腰を抱かれているため逃げられない。その状況にもはや葉月は逃げ出すことを諦めた。

ここまで来て逃げてしまうのは木之瀬にも悪い。


「あの、どこに行くんですか」

「あぁ、時間も時間だしな、日本料理にするか」

「濃い料理が胃にもたれるなんて、やっぱりお年ですね」

「おまえ・・・」


くしゃりと木之瀬が頭を撫でる。

その行動に葉月は木之瀬に気づかれないように唇を噛んだ。

気安いこの距離を自分はなくしてしまうのか・・・


「・・・」

「葉月・・・好きだよ・・・」

「・・・」


瞬間、時間が止まった。

ひゅっ、と喉から音が出る。

真剣な木之瀬の声は静まり返った空間にやけに大きく響き葉月の耳の奥にこだました。








あぁ・・・

ついに木之瀬氏・・・言っちゃいました(笑)

さて、葉月ちゃんはどうするのでしょうか。

そして木之瀬氏ははたしてどう出るのでしょうか・・・


まぁ、内容に触れるのはそれくらいにしてやっと、次話投稿出来ました。

掃除とかしてたら・・・すみません・・・

今年も残すところあと数日・・・早かった(しみじみ)

月日は飛ぶように〜、とはよく言ったものですね(O_O)


はたして次話は今年中に投稿出来るのでしょうか〜な作者なのでした。



では、皆様、良いお年を〜( ´ ▽ ` )ノ







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