第一話 ep.10 1%の
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「タオルが………ない!?と、取りに行かないと!いや…先輩方が持って来てるから……っつあ!!パンツだけはーーー」
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「自然体…そう自然体に…」
ブツブツと呟くその顔は自然体からは遥かにかけ離れていたが、やがて覚悟を決めた桜子は、ふう…、と息を整え、更衣室のドアに手をかける。
そして、あくまで自然に、まるで自分の部屋に帰るかのように、流れるような動きで扉を開けて更衣室に体を滑り込ませた。
「タオル持って来たよー卯咲さん」
なるべく前を見ないよう目を伏せながら、後ろ手にドアを閉め、彼女がいるであろう部屋の中央に歩く。
「風邪ひいたら最悪だし、ほらタオル切れてるらしいからこ、れ………で…………」
タオルを渡さんと初めて前をしっかりと見た桜子は―――
「―――か、りもり……せんぱ…………」
―――目の前に広がる光景に、思考が止まった。
そこにいたのは、桜子と同じく目を見開き、今しがた入ってきた桜子を前に固まる千尋。
いや、そんなことはどうでもいい。
華奢な体を衣類ロッカーに向け、僅かに肋骨の影が見える体の側面をこちらに向ける形で固まる千尋は、パンツを履くのすら間に合わなかったのか、足をパンツの穴に通したところで止まっている。
つまるところは、全裸であった。
先ほどまでシャワーを浴びていたのだろう、絹のような肌の色は温かみを帯びており、目を凝らせば体から湯気が立ち上っている。
もちろん、タオルがないためその体は水にまみれており、白い髪が水を含んで額に張り付き、そこから滴り体を練り落ち股下まで舐め落ち足の先まで余すことなく味わい尽くし千尋の体を含んだ液体が床に小さな鏡を作り出す。
乾きかけていたパンツも手の水分と股から滴る液体で再びその色を濃くしており、足元でじわじわと広がっていく液体とで、視界に収めるのもどこか背徳的な光景になっていた。
そんな光景に桜子は、狩森竜児は、
いや、やはりそんなことはどうでもよかった。
桜子の視線、それは千尋の体のある一点にのみ向けられていた。
そこにある、すらりとした体の中で唯一、小さいながらも多大なる存在感を放つ隆起。
その異物感に、いや、千尋の体にあるそれの異物感に、だが竜児はそれをよく知っていた。
なにせ、それは竜児の人生に何よりも、ともすれば姉よりも深く関わるもので、関わる関わらないどころの話ではないもので。
しかし、故にこそ竜児は愕然とする。
見合ってから数秒の間に、無数の思考を巡らせ、しかし目に映るそれに断ち切られを繰り返した桜子の脳はついにこと切れ、遠慮も自重も斟酌も失い、ただ事実を確認すべく口を開いた。
「…………おと……こ………?」
「――――――ッっ!!!」
正否は、これ以上なく紅潮する千尋の顔からも、明らかであった。
独奏的なラウム8です
ここまで付き合って下さりありがとうございました。
どうでしょうか、皆様の琴線に触れることはできたでしょうか。
さて、解釈違いをなくしたいという私の臆病から始まった連続投稿ですが、これからこの【Hになるほど硬くなる!】は二日に一回程度の更新になります。
首を長くして待っていただけると幸いです。
そしてこれはあと二話ほど先の話ですが、各話の完結後、おまけのお話を投稿します。
それは細かい設定であったり、本編では描けないえっちな話だったりします。
琴線に触れた方には垂涎もののおまけばかりなので、こちらは陰茎をたてて待っていただけると幸いです。
では、また会いましょう。
合言葉
『おとこの娘には男を ※2050年のことわざ辞典から抜粋』




