ランキング1位になって思ったことや考察してみたこと。あと、宣伝をば少々。
のんびりとした自分語りのエッセイです。
軽い気持ちで眺めてください。
(∩´∀`)∩
どうも皆様、初めましての方は初めまして。馴染みの方はどうもです。
夢神 蒼茫と申します。
本職は白ねぎの農家を営んでおりまして、趣味で執筆活動をやっております。
と言っても、大学を卒業以降、筆はほとんど握っておらず、執筆を再開したのは去年の年明け頃。それまでは調理師なんぞをやっていて、脱サラからの農家にクラスチェンジというわけです。
色々と忙しく、農業が軌道に乗って稼げるようになったのを契機に、気分的にも体力的にも余裕が出てきたので、久しぶりに筆を取って、現在に至っているという状態です。
去年の一月末くらいからの執筆再開ですから、現在は18年程度のブランクを経て、筆を握り直して10ヶ月程度になります。
そんなわけで、白ねぎ農家のこれまでの軌跡を描いたエッセイ『四十歳、白ねぎ農家です。』をよろしくお願いします!
とまあ、自作の宣伝を一つ挟んだところで、本題に入りましょうか。
この度、自身が投稿しておりました作品、復讐ものの歴史系ヒューマンドラマ『女領主、復讐す!』がヒューマンドラマ・ジャンルにて、日間ランキング1位になることができました!
週間ランキングでも2位になっており、ここまで高評価を受けたことを自分でも驚いております。
ひとえに、皆様に読んでいただいたことと、ptやpvという形で評価をいただいたことに感謝したい気持ちでいっぱいです。
まずはその点をこの場を借りてお礼申し上げます。
さて、この『女領主、復讐す!』ですが、作品としては学生時代の卒業文集に載せていた作品で、それを手直しして“小説家になろう”に掲載した経緯となっております。
そして、投稿したのが今年の5月の半ば過ぎ辺りで、ランキング1位になったのが11月の下旬であり、投稿と評価を受けた期間が半年もの開きがありました。
それまでにもそれなりの評価を受けており、今回のフィーバーが発生する直前は、600ptくらいの点数が入っていました。たまにツイッターなとで宣伝を出していたとはいえ、“短編小説”としてはそこそこ頑張ってくれたかなという自己評価です。
というより、現在連載中の長編ファンタジー『悪役令嬢・松永久子』を除けば、一番評価ポイントが多い作品でした。
まあ、自分としては大学時代にやっていた趣味の域を出なかった文芸活動の集大成たる作品が、それなりの評価を受けたことに満足していました。
その流れが変わったのが11下旬の事です。
レビューが入り、多少はまた評価点入るかな~、と期待していたらあれよあれよという間に順位を上げていき、レビュー書き込みからわずか3日で1位にまで登頂することができました。
半年前の短編物ということで、それまでは誰も見向きをしないほどにpvも入っていませんでした。
レビューが入れば見に来る人は増えます。
“小説を読もう”のページには“イチオシレビュー”の項目があるので、それを参考に読む本を選んでいる人もいるからです。
なので、レビューを書き込んでもらえるような、面白くてクオリティの高い作品を手掛けることは物書きとして頑張っていく必要があります。
“小説家になろう”には大量の作品が投稿されており、どの作品がいいのかなどは誰にも分かりません。少なくとも、読んでみなくては分からないと言えるでしょう。
つまり、基本的には“投稿しても誰にも読まれない”のが当たり前なのだと思っています。
例えば、道端に箱が置かれてるとしましょう。それを好き好んで開けようとする人がどれほどいるのか、ということです。
一方でスーパーに買い物に出掛けて、“本日の特売品!”とでも広告が打たれている商品なら、多くの人の目を引くことになるのは当然です。
つまり、投稿されたばかりの作品は、道端にある訳の分からない箱であり、たとえ中には後に傑作と呼ばれる作品が詰まっていようが、物好き以外は開けないのに対し、スーパーの特売品はレビューやランキングなどで“見える位置に出されている”作品であり、手に取って見てもらえるというわけです。
この理屈は誰にでも分かると思いますし、実際にそれを今回の予想外のフィーバーで体験させていただきました。
フィーバー前は600ptだったのが、1週間足らずで3000ptを超えましたし、pvも1日3000オーバーを記録し、「うお、こんなにも見に来てくれたんだ」と感激しました。
ちなみに、日間ランキング1位が4日間も続いたのも驚きました。
ランキングで各ジャンル5位以上はさらに検索しやすい位置に置かれるため、これも躍進の理由の一つでないかと考えています。
そして、これは自分の他作品にも大いに影響を与えました。
御存じの通り、作品の下の方には“作者マイページ”のボタンがあり、クリック一つで投稿した作者さんのページに飛ぶことができます。
つまり、あれだけ大量の閲覧者がいたということは、中には「この作者さんの他作品はどんなのがあるのだろうか?」と、マイページに飛んでそちらも読んでいただけるということです。
実際、投稿した後に特に評価されずに眠っていた作品の数々にも閲覧者がやって来て、中にはptを入れてくれた方もいました。
特に、現在連載中で“代表作”に指定していた『悪役令嬢・松永久子』は一週間足らずの間に、ブックマークが20件は増えました。
そこで、脳裏に浮かんだのは、サイトで知り合った他の作者さんの言葉。
“短編小説は作者の名刺みたいなものだ”
これをはっきりと認識できたというわけです。
先程の道端の箱の話に戻りますが、もしその箱に“〇〇さんの箱!”と書かれていたら、開けて中を確認する人が間違いなくいるということです。
それがブクマや閲覧履歴に該当するものであり、一度認識してもらえれば、リピーターとして、それ以外の作品にも目を通してもらえる確率がグッと上がるのです。
見てもらえる、という意味において、“短編小説”と言うものは非常に有効な手段であると思いました。
“小説家になろう”のトップページを見てもらえれば分かると思いますが、上から順に、
“ランキング”
“完結した小説”
“更新された小説”
“新着の短編小説”
これで張り出されます。
ランカー上位10作品が見えやすい位置にあるのは当然。
小説を書き上げたという恩恵のために、完結作品を20作品見せるというのも妥当。
しかし、更新された小説の数が多い上に、たったの10作品しか載りません。
仮に更新したとしても、後から別の作者さんが次々と更新をかけてくるので、トップページに載るのはほんの一瞬。すぐに別の更新履歴に押し流されて、自分の最新話はその中に埋もれていきます。
10作品という少ないトップページの更新枠には、なかなか残りません。
しかし、短編小説の場合、20作品という枠の多さと、連載物に比べて数が少ないことから、トップページには残りやすいということです。
そして、先程の話に戻ります。
“短編小説は作者の名刺みたいなものだ”
これの事を考えると、自分の作品を見てもらう“切っ掛け”として、短編小説は非常に有効だということです。
短編ならば、その他大勢に埋もれることなく、数時間は確実に自分の作品がトップページに載ります。
もちろん、リピーターが付くようなクオリティのある作品を出す必要はあります。
連載物と違って、字数制限があるので、短編物としての掲載は濃密な作品を、いかに限られた字数で書き表せるか、これが重要になります。
しかし、難しくとも恩恵はあります。
まず、自分の作品を見てもらえる機会を得る、ということです。
道端の箱は誰も開けません。
しかし、その箱に何かしらの“ラベル”が張られていた場合は別です。
何度も言いますが、“〇〇さんの箱!”とでも書いてあれば、箱を開けて中身を見てくれる人は間違いなくいます。
少なくとも、無地の箱が無造作に置かれている状態よりかは、遥かにその確率は上がります。
そこにレビューと言う名の“商品の説明文”や、ランキング入りと言う名の“売り口上”が加われば、商品を更に手に取ってもらい易くなるのです。
自分の場合は半年前に投稿した短編物が、レビューを契機にバズり、気が付いたら1位に登頂してしまったという稀有なケースですが、その恩恵は十分すぎるほど享受できました。
1位を獲得した『女領主、復讐す!』だけでなく、他の作品も読者の数が明らかに増えました。
代表作を指定してある『悪役令嬢・松永久子』も、大きくブクマも評価点も伸びました。
バズる前は、更新日にはpvが500~800くらいだったのが、その後は余裕で毎日1000を超えるようになりました。
ブクマが増えて、読者の数が増えたからだというのは間違いないでしょう。
他の短編物にもちらほら評価点が付いており、こちらにも流れているようでした。
これが短編物を出品する恩恵なのです。
大事な事なので、もう一度言います。
“短編小説は作者の名刺みたいなものだ”
自分の描いている世界を文字で表し、誰かに見てもらおうとしても中々見てもらうのは難しいです。
ゆえに、作品に“固執”するのではなく、少し“離れて”みるのも一つの手段です。
たまに程度でいいですので、連載物ばかり書いている方も、短編物を書いてみてはいかがでしょうか?
短編物ならば連載物よりも見てもらいやすく、そこから手掛けている連載物の方へとお客さんを招き寄せることができるのです。
また、連載物と違って、密度を上げて短くまとめて書く必要があるため、そうした面での技術力向上にも繋がります。
ダラダラ話を薄めて引き延ばし、冗長に過ぎる作品はお客さんが離れてしまう傾向があるので、それを予防する意味においても、短編物の作成には意味があると考えています。
さて、ここで茶人・千利休の訓示をまとめた『利休道歌』の1首を載せておきましょう。
「規矩作法 守り尽くして 破るとも 離るるとても 本を忘るな」
これはいわゆる“守破離”に関する言葉です。
守とは、師の教えを忠実に表現することができること。
破とは、教わったことを面白くアレンジすることができる、あるいはよりわかりやすく表現することができるようになること。
離とは、それまでの経験を活かし、新しい作風を世に送り出し、型を離れた創作物を生み出すこと。
創作に限らず、全ての事象はこの手順でおおよそ進んでいくと、自分は考えています。
自分は白ねぎ農家をやっていますが、まずは基本に忠実となり、そこを根っこの部分として徹底的に学び、親方の教えに忠実たらんとしました。
そして、自分の畑を持つようになると、畑ごとの癖や毎年変わる気候など、今まで学んできた環境とは異なる状況となり、“守”のみでは立ちいかないと考え、“破”となり、独自のアレンジを加えていきました。
最後に単純に白ねぎ作りでは先輩方に売上額などでは到底追いつけませんし、自分だけの道、すなわち農家にして料理人という路線を形成しました。
農家として収入を安定させ、料理によって白ねぎの良さを知ってもらう啓蒙活動を行い、その仕事ぶりを評価されてか、新聞に載り、ラジオにも出演し、とうとうテレビ局からも出演オファーをいただきました。
しかし、最重要なのは最後の1節、『本を忘れるな』です。
教えを“破”り、“離”れることがあろうとも、根本の精神だけは忘れるな、ということです。
白ねぎ作りは楽しい。これは揺るぎません。
料理に打ち込み、創作にも精を出そうとも、この根本は変わりません。
基本こそ極意であり、揺るがぬ柱となるのです。
基本となる型を知りて型を外れるのは“型破り”であり、型を知らずに型を外すのは“形無し”でしかありません。
まずは基礎基本を学び、それから始めていきましょう。
創作活動においては、まずは本を読み、文章を見つめましょう。
先人先達がどのようにして世に作品を送り出してきたのか、これを繰り返し学びましょう。
そして、自分が何を書きたいのかを見つめ直し、徐々に技術を高めていきましょう。
いきなり評価されるなどということはありません。
偶然やタイミングにもよりますが、どれほどいい作品を書こうが“読まれることはない”のです。
ひたすら作品を書き続け、誰かが自分の作品の良さに気付くまで、気長に続けることが肝要だと思っています。
今回、評価を受けた『女領主、復讐す!』もバズるまでに半年かかりました。
気長に待ち、評価が出るまで続ける根気が必要です。
なんで自分の作品が評価されないんだと周囲に当たり散らす方は、厳しい言い方になりますが、筆を置かれた方がいいかと思います。
なぜなら、“楽しくない”からです。
逆に、“楽しい事”はいくらでも長続きします。
自分も、農家として稼ぎつつ、料理に打ち込み、創作活動にも精を出す、という三足の草鞋を履いていますが、毎日が楽しいからこそ、これらをやっていけるのです。
人生、楽しく生きないと損です。
評価は後から付いてくるのであって、のんびり気長に待ちましょう。
この考えを基本とし、楽しいからやると言う『本を忘れず』にいましょう。
そして、連載に詰まったら、短編を書いて、“固執”から“離れて”みてはどうでしょうか。
だから皆さん、楽しく創作活動を続けていきましょう!
などと言いつつ、最後に自身の作品の宣伝をば(笑)
代表作で、現在連載中の長編ファンタジー!
『悪役令嬢・松永久子 ~戦国武将・松永久秀が女の体を手に入れて異世界転生! 抹茶をキメてのんびりライフを計画するも邪魔者が多いのでやっぱり戦国的作法でいきます~』
連載開始から5カ月弱で、すでに80万字に達するハイスピード連載!
『女領主、復讐す!』
夫を殺された女性の冷徹なる復讐劇を描く短編ヒューマンドラマ!
『ボサボサ赤毛の眼鏡姫と吸血鬼になった少女』
最近投稿した新作短編ヒューマンドラマ! 二人の少女の愛と感動の物語!
『通信障害の裏で』
通信障害の裏で発生していた隠された真実を描く、現代ホラーの短編小説!
『勇者の墓穴』
数多の勇者パーティが挑んでは帰ってこなかった洞窟の謎に迫る、短編ファンタジー!
以上、連載物1作、短編物4作、自分の代表的な5作品の宣伝を以て、締めさせていただきます。
長々と見てくださり、ありがとうございました。
最後にもう一度。
“短編小説は作者の名刺みたいなものだ”
詰まったら、気分転換に書いてみよう、短編小説!
そして、みんなで楽しく創作活動をやっていきましょう!
~ 終 ~
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
今回の予想外のフィーバーに自分自身が一番驚いており、率直な感想や思考を書いてみました。
皆さんの創作の一助となればと思う次第です。
誰も彼も、楽しく創作活動していきましょう!
(≧▽≦)b
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ヾ(*´∀`*)ノ