支援特化と赤い獅子
長らく、本当に長らくお待たせしてしまって、本当に申し訳ございません。
正直言うと、サボってました。ちょっとだるいなーって。
ほんとすいません。
次回投稿も、伸びるかなーって思います。
ほら、怠惰んMAXなんですよ。今。だからこの時期?って言うのかな。それが終わるのを待ってくれると嬉しいです。
これからもお付き合い願いたいです。
扉を開けた次の瞬間。
視界に拡がったのは灼熱だった。
「っ!」
本能的に危険だと察したリングは全力で横に飛び、地面を転がる。
攻撃された。そう認識するのに時間はかからなかった。
入った直後に、不意打ちに近い形で攻撃された。そんなもの予め情報がなければ死んでいただろう。先駆者に感謝だ。
「少しはやるようだ。全く、他の奴らはこれだけで死ぬのだから、人というのはやわだよな」
少し溶けた壁を見ながら。そりゃ、これだけの威力を入った直後にぶつけられたら死にますよね。そんなことを思いながら声のした方を向くと。
そこに居たのは炎だった。正確には、炎を纏った何かではあるのだろうが、纏う炎が大きすぎて何かを判断できない。
辺りを見渡すと、そこはまるで王城の一室のような場所だった。シャンデリアが照らす光が少し眩しく思えるような、そんな場所。
炎を纏う何者か以外に人はおらず、そんな場所にこのような存在がいることに酷く違和感を覚えた。
そんな中、警戒しながらもその何者かに声をかける。
「……いきなり攻撃なんて野蛮ですね」
「そうか?これくらい避けてくれないと俺となんて戦えないぞ?」
そういう問題じゃないと思うんですけどね。
「それより、ちゃんとした姿を見せてくれませんか?初対面の相手に、炎を纏続けるのもどうかと」
まぁ、それが本当の姿だって言うなら仕方ありませんけど。そうじゃないのは情報上がってますしね。
「おお、確かにそうだな」
そう言って炎を纏う何者かは炎を霧散させる。そしてそこから現れたのは、はち切れんばかりに鍛え上げられた肉体。ヤクザも逃げ出しそうな醜悪な顔。そして何よりも顔の周りにこれでもかとばかりに存在する真っ赤な毛。
「獅子の獣人」
正しくその言葉が似合うような男だった。
「お、よくわかったな。ま、わかりやすいっちゃわかりやすいからな。俺の容姿って」
「そうですね。それにしても驚きです。まさか獣人がボスだなんて」
モンスターを想像してたんですけどねぇ。まさか同じ獣人とは。
「ああ、俺も驚いたよ」
ん?俺もって、どういうことでしょうか。
「あの─────」
そう声をかけようとした次の瞬間。極大の炎が迫り、慌てて回避する。
「なあ、早くやろうぜ」
「……そうですね」
どうやら、せっかちな方のようですね。少し気になることもありますが、ここに来たのはあくまで戦うため。話すためでは無いのは確かです。
「よし、んじゃやるか」
そう言って男は腰を落とし、両手を軽く広げた独特の構えをとる。
急に増した威圧感が、空気を伝って肌を刺した。
「そういえば、名乗ってなかったな。俺はライオ。王様だ」
「そうですか、私はリング。プレイヤーです」
そう返事して、私も構えた。
互いに武器は持っておらず。これから始まるのは殴り合い。乙女には似合わない響きである。
でも、不思議とリングの心は高揚感に満たされていた。
「いつでもいいぜ、かかってこい」
「では……行きます!」
そう言って駆け出すと共に、スキルを発動する。
「〖炎纏〗!」
すると手足に小さいながらも力強い炎が展開する。
〖炎纏〗その名の通り炎を纏うスキル。まだレベルも低く弱いですが、ないよりはマシでしょう。
「お、やっぱり使ってくるよなぁ。赤猫族だしなぁ」
「?」
この人は赤猫族を知っている?でも、これはユニーク種族で私以外に使い手はいないはず。
……いや、今考えることでは無いですね。
「はぁっ!」
気合いとともに拳を打ち出す。
しかしそれはいとも容易く防がれた。纏った炎も大して効いていなさそう。現にHPはちっとも減っていない。
「硬すぎません?」
「そうか?お前が弱いだけだろ」
これでも攻撃力には自信あるんですけどねぇ。
「つーか、喋ってていいの?」
次の瞬間。私を遥かに超える速度で拳が打ち出される。
「っ!速っ!」
しかも、強い!
受けれないですね。流しましょう。
迫る拳を前に、側面から腕を当て、そのまま横へと受け流し。カウンター。
ドンッと。音を響かせ直撃した拳は僅かにHPを減らす。
直撃してもこれだけですか。
「お、今のはちょっと効いた」
「うそつき」
そんな余裕そうな顔で言われても信じませんよ。
「あ、ばれた?」
そう言ってまたも打ち出される拳。受け流し、カウンターをしようとしたところでふと、嫌な予感がしたので中断し下がる。
「あ、またバレた。鋭いなお前」
「勘は、私の自慢ですからね」
やっぱりなにかするつもりだったんですね。あまり強い嫌な予感ではなかったのですけど。危険は避けるべきでしたからね。
「ふーん。勘が鋭いやつって厄介なんだよなぁ。何するのにも気づかれるし」
「そうですねぇ。たしかに厄介です」
そんなことを言いながらも、両者決して油断もせず隙も見せず、深いところでは読み合いが勃発していた。
これがプリンなら、普通に喋っていそうではあるが。リングはプロゲーマーである。そんなヘマはしない。
「……そろそろ、本気で行こうか」
「……そうですね」
そこでリングは探りから、明確に攻撃へと意識を切り替える。
ここから始まるのは探り合いの触り合いでは無い。本気の殺し合いだ。
戦場の独特の緊張感に身が支配される感覚。
「さて」
「それでは」
「「やるか!」」
なんか伸ばしてすいません。戦闘中間まで行きたかったんですけど予定狂いました。




