支援特化と無双
更新遅れてほんとすいません。
戦闘一色な話な上、大事な話だったので書くのにめっちゃ躓きました。
しかもオチどうしようオチどうしよう、と悩んでいたら数日たってて、ほんとすいません。
大事?な話なんでちょいちょい編集するかもです。スキルの効果なんかも確認してますけど間違いや矛盾点はあるかもしれません。というか多分あります。
ほんとすいませんm(_ _)m
「……ん」
目を開けると広がったのは一面の緑。木々を抜けて通る太陽光がとても眩しかった。
「森林エリアかぁ。出来れば、廃墟とか荒野が良かったんだけどなぁ」
森林エリアは魔法を使うプレイヤーには相性が悪い。近づかれても気づく可能性が低いから。それに私の攻撃方法は毒だからこの綺麗な緑を汚してしまうのもちょっと気が引ける。
移動しようかな?どうしよう……んー、でも私足遅いからなぁ。早くする方法はあるけどあまり使いたくないし……んー、少しづつ移動しながら戦おう。
「よし!レッツゴー!目指すは荒野。目標は十位以内に入ること!頑張るぞー!」
っと、その前に。【自動障壁】張っとこう。これMP使わないから便利なんだよねー。しかも見えないから守ってること相手にもわかんないしねー。これで不意打ちされても大丈夫。
「ふーん、ふーん♪」
鼻歌を歌いながら歩く様はとても無防備で、もはや襲ってくださいと言わんばかりの姿だったので。たくさんのプレイヤーを引き付けた。もちろん、本人にその気は無い。
そうやって歩いていると不意に、後ろからガサリと草の揺れる音がしたので振り向くと、プレイヤーがとび出てきた。
「死ねぇぇぇぇ!!」
「ちょ、物騒!物騒だよ!」
いきなりとび出てきた片手剣を持った青年はそう叫びながら攻撃を繰り出したが自動障壁に阻まれる。
キイイィンと甲高い音がすると剣は無様に弾かれた。
意気揚々と攻撃を仕掛けていとも容易く弾かれ、またこの後直ぐに死ぬであろう青年の気持ちを少し察して、謝罪の念を持った。
「なんか、その。ごめんね?【ポイズンカッター】」
【呪毒】にはいくつものスキルが内包されており【ポイズンカッター】はそのひとつであった。
えげつないINT値で放たれた毒は当たった瞬間青年のHPを八割以上削り、その上毒の追加ダメージでその後一瞬で死んだ。
本来毒が直撃することによるダメージはほとんどなく、その後の追加ダメージで倒すことがほとんどなのでこの威力は破格である。
「よーし、まず一人どんどん狩るよー!」
そして。そう意気込んだ瞬間、パリイィンと何かが割れるような音と共に体に衝撃が走った。
「ん?」
「……は?」
疑問に思い振り向くとそこには斧を持ったおじさんがいて、呆気にとられたような顔をしていた。
んっと、障壁割られちゃったのかぁ。それで、攻撃されちゃったと。油断しすぎかな?、気をつけないと。
そう思っていると呆気に取られていたおじさんは突然怒鳴り出した。
「な、なんでダメージ受けてないんだよ!」
「ごめんね。私物理攻撃効かないんだ」
「は!?そんなのありかよ!」
そんな事言われても、効かないんだし仕方ないと思うけど。
「まぁ、これも勝負だから。バイバイ【ポイズンカッター】」
そして直撃した魔法はまたも一撃で対象を死に至らしめる。
そしてその直後。
「【ファイヤボール】!」
そんな声とともに背後から炎のたまが放たれた。
おー!炎系の魔法かぁ。綺麗だしかっこいいかも。私も取れるかな?どうだろう。
それと、多分この人物理効かないから、魔法仕掛けてきたんだと思うんだけど。
飛んできた魔法は私に直撃する寸前で、【暴食】が発動し、コートから出てきた黒い影のようなものに吸い込まれ消滅する。
そしてコートには一本の赤いラインが刻まれた。
「ごめんね。私魔法も効かないの」
「「「「は!?」」」」
あれ?結構人いる?全然気づかなかった。んー、探しても見つかんないだろうし、逃げられても困るから。
「広範囲殲滅で行こうかな……【呪毒】」
対象に呪いのバットステータスをもたらす状態異常と、追加ダメージを与える状態異常を兼ね備えた高威力、全範囲に攻撃するスキル【呪毒】。準備時間は三十秒で。使うMP量とINT値で威力と範囲が変わる。
今回使ったMPは100。【詠唱破棄】を使ったので倍の200消費した。そしてもちろんINT値は言わずもがな。恐ろしい数値である。
そんな条件で放たれた毒の津波は、周囲を毒の海へと変え。周囲にいたプレイヤーは文字通り消し飛んだ。
断末魔をあげる暇さえない瞬殺。こんな殺され方をしたプレイヤーは不機嫌どころか恐怖を感じるだろう。
しかし、地獄のような景色に佇む、悪魔のような姿をした天使は軽く殲滅できたことにご機嫌である。
「うん!スッキリ!でもちょっと周りが毒々しくなっちゃった……ごめんなさい。植物のみなさん。あと片付けしとくね……【蠱毒の王】」
そう唱えると周囲にあった毒は頭上に集結するとその姿を消した。
【蠱毒の王】。周囲にある毒を強化、操作、消滅、増殖できる。この動作を行っている間MPを消費し続ける。また、極低確率で即死属性を付与できる。レベルに応じて操作範囲、操作制度、強化、増殖範囲、即死確率が増える。
「やっぱり、ここに居たらダメだね。早いとこ荒野行こう」
と言っても、遅いから行けないし。足を速くするにはあのスキルを使うしかないよねぇ。
「んー、あんまりこれ使いたくないんだけど、仕方ないかぁ……【不等価交換 INT50 AGI0】」
すると次の瞬間、体が軽くなったような感覚がして、軽く動くとかなりの速度で動けた。
「うん!やっぱこれ便利!燃費すごい悪いけどね」
【不等価交換】価値の釣り合わないものを交換する。交換したものは時間と共に消費され続ける。交換は自身の中でしか適応されない。ただし一日に一度だけ、他者との交換も可能。消費されたものは一日経つとリセットされる。
要は一円あげるから一万円ちょうだいってこと。これをステータス内でやるとさっきみたいにINT50あげるからAGI0ちょうだい?って感じ。そうするとINTの数値をAGIにあげた感じになる。
ただ、時間と共になくなってしまうので使えば使うほど弱くなる、だからあんまり使いたくないんだけどね。無くなる速度は交換した量とかで変わるからなんとも言えない。
そしてその速くなった足で走るとありえないくらい周りの景色が速く過ぎていく。
「おー!速い速い!すっごい気持ちぃー!」
風をきって進む感覚はとても気持ちがいい。今度遊びでINT全部AGIと交換してみようかな?まぁ、そうしちゃうと一日は無力になっちゃうけどね。一日くらいやってみてもいいでしょ。
そう思いながら走っていると荒野が見えてきた。
「おー、もう着いちゃった」
荒野は見渡す限りプレイヤーがいて乱戦状態。様々な魔法、スキル、剣技が飛び交っていた。
あー、なんだろう。ちょっとワクワクするかも。
「私も混ぜろー!」
そう言いながら少し遅くなったがまだ素早い動作で乱戦状態のど真ん中に突撃した。
そんな私をカモだと思ったのか、邪魔だと思ったのかは知らないけど色んな攻撃を受けた。魔法、剣技。無数に放たれた攻撃だが。
「うん!効かなーい!」
無傷。どの攻撃もプリンに少したりともダメージを与えることは出来なかった。まぁ、障壁は全部破れたけどね。
「「「「「「なんでだよ!」」」」」」
「てめっ!チートだろ!なんで集中砲火浴びて無傷なんだよ!」「そうだ!おかしい!」「装備的には魔道士か?何か無効化スキル持ってるとか?」「でもすごくね!?コレチートじゃなかったらすげぇ強いぞ!」「可愛い!お嫁さんにしたい」
怒号、考察、賞賛。色んな言葉を浴びたけど。正直ほとんど聞き取れなかったし。この数だと相手も出来ないから。
殲滅で!
「んっと、あれで行こうかな」
使うスキルを決めると最下級MPポーションを何本か飲んでMPを回復させる。その間も攻撃があったけど全部無効か吸収した。
そして
「やーい!りゅうだぞー!おそれおののけー!ガオー!」
そう言って威嚇するように言うとその可愛らしい行動にクスリ、と所々に笑顔が咲いた。
しかし次の瞬間、その顔は絶望に染る。
ちゅどん、と。
杖の先端から放たれた光を浴びた前方のプレイヤーが全て消滅したのだ。
地面を抉りながら進む光線はプレイヤーを絶望させるのに十分な威力と範囲を誇っていた。
「「「「「「「……………………は?」」」」」」」
可愛らしい言動と行動から放たれた「ナニカ」は全く笑えないものだった。
その威力には使用者本人さえ驚いた。
「お、おぅ。思った以上に凄いや……【黒龍の息吹】」
【黒龍の息吹】。【詠唱破棄】と一緒に使ってみたけど思ってたのの数倍凄かった。MP消費えぐいけどさっき色んな人が魔法くれたし、【吸魂】のおかげもあってまだ余裕あるんだよねぇ。
と、言うことで。
もういっちょ!殲滅で!
今度は違うので行こう。
「んー、じゃあ、合わせ技で【呪毒】!更に【蠱毒の王】!」
現れた毒の津波は周りのプレイヤーを飲み込むと消し飛ばし。さらにその毒は渦巻き、プレイヤーを消し飛ばしながらながら広がると、上昇。
瞬間。爆発。致死性の毒を周囲に撒き散らした。
「「「う、うわぁぁぁぁ!!!」」」
カオス。瞬時に混沌とした世界が完成した。
「うん、相変わらず神官っぽくない」
まぁ、強いからいいけどさ。
んー、でも、あんまり殲滅できなかったなぁ。もっと範囲広くして攻撃したい。
十分である。もう、十分なのだ。しかし、プリンは何故か満足しない。
そこで、ふと、あるスキルが思い浮かんだ。
……この、毒って、液体だよね?なら、あれ使えないかな?
試してみよう。
「……【氷結】」
そう唱えると周囲に飛んでいた毒は凍結し。紫の氷という奇妙な物質を生み出した。
「「「「えっ、ちょ!」」」」
何とか攻撃を免れていたプレイヤーは氷となり、範囲と明らかに威力をましたであろうその攻撃を浴び消滅した。
そして【吸魂】のおかげでまたMPは回復する。
地獄の永久機関の出来上がりだ。
「さて、次は廃墟かな」
そして化け物は前進する。
そして
今は廃墟でお絵描き中。スケッチブックを暇つぶし用になけなしの金で買っていたのでそれにお絵描きしてる。
廃墟は思った以上に入り組んでいてプレイヤーがなかなか見つからない。各個撃破はめんどくさいし。あれだけ倒せばランキング入ってるだろうなぁって思ったから休憩中。
「ふーん、ふーん♪」
自分で言うのもなんだけど私結構絵上手いんだよね。今回結構自信作だし今度遥に見せよう。
遥猫ちゃん好きだし。きっと喜ぶよね。これはリアルなヤツだけど。デフォルメされたやつの方がいいかな?
そう考えていると不意に前方にあの適当な司会者のピエロが現れた。
『やっほー!楽しんでるー?』
「ひゃっ。び、びっくりしたぁ。えっと、楽しんでるよ」
『そっかー!それは良かった!それでね、君は今五位。残り一時間になったから君を倒した子にポイント全部あげちゃうことにしたんだ!頑張って生きてね!ちなみにこれは五位以上の人限定だから、君が五位より下になったら解除されるよー』
「え、う、うん?」
ごめん。早くて何言ってるか全然わかんない。
『それじゃ!イベント最後まで楽しんでね!』
「うん!バイバイ、ピエロさん」
ボンっ。と煙が出てきて、その煙が晴れた時にはピエロさんはもう居なかった。
えっと、よくわかんなかったけど、要は私が五位で、倒されちゃいけないってことだよね。それなら楽勝。
お絵描き終わったし。廃墟はもういいかなぁ。荒野戻ろう。
その後、荒野で悪夢が繰り広げられたのは言うまでもない。
そして一時間後。イベント終了の鐘が鳴った。
『終了ー!!!お疲れ様!』
「あ、ピエロさん。お疲れ様ぁ」
『君の最終順位は四位!頑張ったね!凄いぞ!』
「えへへ、ありがとぉ」
やった。四位だ。頑張ったかいあるよぉ。
そう言えば、お助けアイテム拾ってないなぁ。ちょっと拾いたかったかも。
『ではでは!インタビューを行いマース!圧倒的な魔法攻撃力!そして範囲を誇る魔法の数々で敵を葬り。一瞬で「毒姫」や「砲台」の二つ名をつけられたプリンさん!イベントの感想をどうぞ!』
「ふぇ!?い、いきなりだね。えっと、感想、かんそうかぁ……」
ここは無難に楽しかった、とか?
…………ん?ちょっと待って。
「二つ名?ってなに?」
『あれれ?知らない感じ?』
「うん」
『まぁ、簡単に言うとその人のプレイスタイルや特徴から付けられたあだ名みたいな感じ!』
「そっか……それで、私の二つ名なに?」
『砲台、毒姫とか』
……うん、ちょっと待とうか。おかしくない?おかしいよね。うん、絶対おかしい!
だって
「私、支援特化型なんだけど……」
「「「「「「「『嘘だ!!!!』」」」」」」」
その時、今日一番にみなの心が一致した。
そろそろリングとの共闘で真価発揮されるかなぁって思います。
あと、先に言っときますけど運営から修正入ります。どう考えても強すぎるので。マンネリ化って言うんですかね?それ防ぐためです。
……ぶっちゃけ、ここと、あとリングの進化くらいまでなら話考えてこの小説書いてるんですけど、そのあと全く考えてないんですよねぇ。どう進化させるかとか、イベントどうするとか、前途多難です。
応援してくれると歓喜します。足バタバタです。




