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シールdeイタズラ:寺沢の場合①

自然だが、今ロアは寺沢の私室に忍び込んでいる。

鍵?

鍵ならボスから貰った鍵束についてたよ。

プライバシー?

何それ、美味しいの?である。


「ふっふーん。仕込みは上々っすねー。あとはうまく仕掛けるだけっす。」


それから、いくらか時間が過ぎ、その日の夜。


コンコン


寺沢の私室にノックの音が。


「はいはぁーい。まったく……こんな時間に誰かしら?」


そう言いながらも扉を開く寺沢。

しかし……


「あら?誰もいないじゃない……。」


そう、そこには人の姿などなかったのだ。

いや、実際にはいるのだが持ち前の身体の小ささと素早さを活かして隠れたのである。

そして、同じ動作を繰り返すこと、数回。


「もうーっ!さっきから誰なのよ!!??」


寺沢はキレた。


(うっは!寺ちゃんまじおこじゃないっすか。やっべ。)


全然やばそうに見えないのはご愛嬌。

そして、さも遠くから今来ましたというふりをして……


「どうしたんすか寺ちゃん。一人で騒いでなにか楽しいことでもあったんすか?」


「ん?あらロア。まったく、どうしたもこうしたもないわよ。そして、楽しくもないわ!」


「どうしたんすか?話しなら聞くっすよ?」


どの口が言うのか。

犯人お前じゃねーか。

その証拠にめっちゃニヤニヤしてるじゃねーかと。


「はぁー、なるほど?何回もノックされるけど誰もいない、と。おかしいっすね、自分、向こうの廊下を端から掃除してたっすけど誰も通らなかったっすよ。」


大嘘である。

掃除していたことは事実ではあるものの、ノックの犯人は知っての通りロアである。


「そう……、とりあえず怪しい奴を見かけたら報告してほしいわ。」


「おっけーっすよ寺ちゃん!」


「……気になってたんだけど、どうしてアタシだけ寺ちゃんなの?須藤や蜂須賀には先輩って付けてるし、蛛井にだってさん付けじゃない?」


「ん?それは尊敬してな……ゲフンッ、仲良くなりたいからっすよ!」


「今なにか言いかけなかったかしら?」


「言ってねっすよ。寺ちゃんマジイッケメーン!」


誤魔化すためとはいえいきなり何を言い出すのか。

そんなことで誤魔化される訳が……


「ふ……ふん。まあいいわ。ほら、仕事に戻りなさいよ。」


あー誤魔化されたわー。


(くっそチョロいっすねー。)


ほんとにね。


「はーい。」


そう元気に返事をして、ロアは去っていった。

その後はとくに何事もなく寺沢は安眠できたという。

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基地の中にそれぞれのメンバーの私室があります。

居住空間のためそこそこいい感じのワンルームマンションのような部屋。

みんな住み込みで悪の組織やってます。

食事とかは適当に基地内の食堂とか外食とか。

風呂トイレは個室にも付いてる。

仕事場にもトイレや簡易シャワーなんかもあって、環境的にはすごくいいんじゃないかな。


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