夏だ!海だ!全員集合!!③
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「ふふーん♪この服、中は常に10℃以下になるようになってるんすよ。自分に触れたら凍えるぜ?なんて。」
10℃以下というのはおおよそ冷蔵庫並の温度である。
内部の温度とはいえ、服の表面だってそれ相応に冷たい。
そりゃあ須藤が叫ぶのも無理はない。
「いや、口で説明すればいいじゃないですか。」
そんなことを蛛井が言う。
もっともだ。
「えー、驚いた顔がみたいじゃないっすか。でも蛛井さんはヤだし、ウイ姉さんはダメだし、寺ちゃんはさっき教えたし、蛛井さんはヤなんでコー先輩にしたっす。いい反応くれそうなんで。」
「なんで私の事だけ二回言ったんですか……。」
「大事なことなんで!!!!」
水着、というか服装?のことでてんやわんやになりながらも海水浴の準備を進めていくバッドエンズ。
と、そこへ
「うわぁーーっ!」
近くの茂みから悲鳴が。
とっても聞き覚えのある声だ。
声のした方にボスが向かっていく。
「おーおー。近藤ちゃーん、どぉしたのこんなところでぇ。いーい格好じゃないか。」
そう、声の主はセイバーズのリーダー近藤だった。
声をかけたボスの視線の先には、深い落とし穴に落ちている近藤の姿。
「ぷはっ。」
もちろん吹き出したのはロアである。
何が起きたかというと、ただ単に近藤がボスの仕掛けた罠(落とし穴)に引っかかり捕まったというだけだ。
そして近藤は縛られて目の前にバナナを吊り下げられている。
とってもシュールだ。
なぜバナナかって?
近藤の好物だからだってさ。
それとロアがバッドエンズと共に行動していることに関しては問題ない。
近藤は今放心状態であるし、ロアは今セイバーズ仕様の装備で来ている。
パッと見ただけなら大丈夫だろう。
元々夜までセイバーズに合流しないと言ってあるし、自由行動していると言えば問題ないだろう。
その後近藤はバナナを吊るされた状態で、放置されることになった。
ーーーーー
「なぁロア、やっぱ海入んねーの?」
そう聞いてきたのはパッツン須藤。
少し残念そうにロアの隣に腰掛ける。
「コー先輩。自分は入らないっすね。まず水着ないっすもん。」
「なんで持ってこなかったんだよ。海にはいらねーと暑いじゃねぇかよ。」
「えー、暑くはないっすよ。なんならもっかい引っ付きましょうか?涼しいっすよ。」
そう言ってニヤニヤするロア。
「や、やめろよ!もうそれ涼しいじゃなくて冷てぇだよ!」
「えー、いいじゃないっすかぁ。」
じりじりと須藤ににじり寄るロア。
ゴチンッ
「いたぁっ!」
そんなロアに突如ふりかかる頭への衝撃。
後ろを振り返ると、呆れた顔をしている寺沢がいた。