シールdeイタズラ:正義のヒーロー達の場合⑤
お茶を吹き出してしまった近藤は口をゆすごうと立ち上がる。
それをみた楠木が
「り、リーダー!後ろを見て!」
「うぉ!」
楠木の声につられた橋本も、近藤の尻あたりを見て驚きの声をあげる。
「な、なんだ!?何があった??」
そして後ろを見ろと言われても、自分の背面なんて見にくい近藤は戸惑うばかりだ。
さて、近藤の背中、もとい尻の部分に何があったかと言うと……
「桃尻」とポップなフォントで書かれたパステルピンクのシールがはられていたのだ。
「ぶぁっはっはっはっ!桃尻!!ピンクで桃尻だってよぉ!!」
橋本、大爆笑である。
息も絶え絶えだ。
この人意外と笑い上戸だな。
ちなみになんとかシールを剥がすことが出来た近藤は震えていた。
別に会いたくて会いたくて震えているわけじゃあない。
怒っていた。
静かに怒っていた。
「そ……そう言えばブフっ、さっきカズとカケルが椅子の周りでなにかしてたぜぇ。」
橋本はなおも笑いながら、告げ口をする。
見てたんなら止めればいいのにね。
「なん……だと?カズ!!!!カケル!!!!」
わーぁ、めっちゃ怒ってる。
ーーーーー
「まったく!お前らというやつは!!!!」
その後仕掛けた実行犯である斎藤と速川は、近藤にこってり絞られていた。
「なんで俺らが怒られてんの?」
「実行犯だからでしょ。」
「そこ!無駄口たたかない!!!!」
ちなみに怒られている二人をロアはニヤニヤしながら眺めていた。




