fetishismって人をバカにする。そして恋も。~堀田と剣道部~
猫バカが更に声を張り、男三人は頭を抱えた。
「うっさいんじゃボケ! 犬猫の肉球への愛なんぞ道端で叫ぶなや! どこぞの山なり海なり行って叫んで来!」
「肉球は正義だろ!?」
「海藤、関西弁!」
「堀田はちょっと黙ろうか。海藤も茅原もちょっと落ち着け」
「騒がしいが。どうかしたか?」
静かな声に、四人はぴたりと口を噤む。湯川楓は、波紋一つ無い水面の様に落ち着いてる。
敵わない。
だから斉木はひっそりと努の影を踏んでいた。