『その名は朱』
時は戦歴と呼ばれる時代…
戦車や野砲など、銃器を用いた戦争が多発した時代の話である。
人はいく度の戦争を起こし、戦勝国は敗戦国を吸収・併合し、そしてまた戦争を起こし、同じ事を繰り返す…それはおよそ2000年間続き、やがて世界は大きく分けて、3つの国が支配する事になる…
1つは中華連邦…
アジア地域とオセアニア地域を支配するこの国は、大量生産で大軍の軍事力を持ち、戦艦艦隊・陸上砲撃部隊で周囲の国を牽制している、社会主義国家である。
1つはドミニク帝国…
ヨーロッパ地域を支配するこの国は、少数精鋭部隊を主力とし、少ない軍事力、しかし強力な部隊で大地を支配し、好戦的に戦争を起こしては領土を広げつつある、独裁主義国家である。
そして最後は、AEU合衆国…
環太平洋造山帯、すなわちアメリカ大陸とアフリカ大陸、そして日本大陸を支配するこの大国は、高い技術を駆使し、世界で唯一空を飛ぶ人口大地…つまり浮遊大陸を作る事に成功。その高い技術力を使い、大空から大地を支配する事で、広大な領土を持つ事を可能にしている。平和主義の国民の割合が多い、資本主義国家である。
そしてこれら三つの国は世界第三国家と呼ばれるようになった。
戦歴2061年5月17日
ドミニク帝国ガルス・ハイル総統は、中華連邦チェ・ゲバラ大統領との貿易経済交渉に失敗、経済的に独立してしまったドミニク帝国は中華連邦に宣戦布告した。
のちに第四次世界大戦と呼ばれる戦争が始まった。
戦いは、ドミニク帝国戦車機動部隊との火力の差により、また中華連邦にとって不利な地上戦がメインの戦いの事もあって、わずか3年で中華連邦は広大なアジア地域を破棄せざるを得ない戦況になり、オセアニアまで撤退した…
戦歴2065年7月23日
中華連邦を殲滅すべく、ドミニク帝国はその足がかりとなる日本大陸に奇襲攻撃をかけた。
さらに、アフリカ大陸にも奇襲攻撃を行い、一ヶ月で大陸の半分をドミニク帝国が占領した。
自領に宣戦布告なしに侵略されたAEU合衆国は、中華連邦と一時的な同盟を組み、ドミニク帝国に宣戦布告、大戦に参戦した。そして、合衆国のヒューズ・大統領の命により、主力の浮遊攻撃部隊の中でも精鋭浮遊爆撃機機動部隊を、中華砲撃部隊と連携を取らせ、最前線であり軍事的価値が非常に高い日本列島に数多く投入した。
両国軍の戦いは激しさを増すが、決着はなかなかつかなかった。
混沌の戦いは果てしなく続くと思われた。しかし、不意に戦いの均衡が破られる。
戦歴2065年11月2日
ドミニク帝国は日本列島戦線に『戦術科α第7小隊』を投入、第7小隊の巧な戦術で、合衆国軍側は浮遊兵器を所有しているにもかかわらず、徐々に劣勢に追いやられる。日本列島全土をドミニク帝国が制圧しようとしていた…
ドミニク帝国はさらに、アフリカ戦線にも数々の戦術科特殊部隊を派遣、全戦線を連合側領土に推し進め始めようとしていた…
しかしこの戦いを、一つの武装組織が傍観していた。
その武装組織が編成されたのは、第四次世界大戦が勃発する3年前…
戦歴2058年6月8日
AEU合衆国から亡命した技術開発者ミストは、古い仲間内で組織を作り、ハワイ諸島あたり上空に浮遊都市を建設。
さらに彼らは、独自に光化学技術を開発。その技術を応用した光学迷彩を作り、ハワイ諸島上空に光学迷彩型浮遊大陸を完成させた。そして、自ら作った隠れ家で、全くこの世に出回っていない高熱系体粒子『フォトン(F)エネルギー(E)光学技術』と呼呼ばれる新技術の開発に成功した。
『FE光学技術』を作り出した彼らは、それを応用し、『鋼の要塞をも貫く』最強のFE兵器を開発。
そして、彼らのFE技術は彼ら自身の思想のために使われようとしていた…
彼らの最終目的…
それは世界三大国家に劣らぬみずからの国を作り、彼らの理想の国家に育て上げること。
その目標を成功させるべく、作戦を決行する機会をうかがっていた。
正式な国家を持たない武装組織、テロリストという名の軍隊…
その名は『朱』
初めまして、おひさまです。今回の作品は、ボクの初めての小説です。興味をお持ちいただき、本当にありがとうございます!ほんっとに初めてで、自分の作るストーリーにまだ自信が持てません…
次回から本格的にストーリーが進みますが、実を言うと、まだストーリーは自分の中で完成していないのです。よって予測不可能の進み方になります。優柔不断ですね(苦笑)
人生何が起きるか分からないから面白いのです!みなさん、人生楽しんでますか!?
ボクは楽しんでます!
話がそれましたね…とにかくまだまだ新人のライターなのです。これを読んでくださっていれば、アドバイスや感想など送ってくださると、とっても助かります!!ぜったい参考にします!感想なんて送ってくれた時には復唱して一字一句間違いなく暗記してみせますとも!
それでは、また次回のあとがきにて会いましょう!