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異世界放浪~クラフトワークス~  作者: 紫野玲音
第二章 聖なる森と出発
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40 趣味と修行②

 

 大きな魔法陣が消えて、目の前には大きく立派な二階建(にかいだ)てのデッキ付きログハウスができていた。


 入口には、以前クラフティングで数枚作った、きれいなたまご色のドアが付いている。ドアは後から合わせて作ろうと思っていたが、これはこれで可愛い。少し濃い黄色の(わく)模様(もよう)が内側にあっておしゃれだ。色々なデザインと染色を試したから、カラフルなドアが何枚かあった。


 エントランスもいい感じだった。


『ねえ、中は入れるの?入ってみようよ』


「どう?すてき?」


『もちろん!!……ところでなんで二階建てにしたんだ?おいらとご主人二人だけじゃないか』


「そりゃ、シル〇ニ〇ハウスだって、○○ちゃんのおうちだって二階建てだって相場(そうば)が決まっているからよ!」


 と言うアーシアも実際は、シ〇バ〇アハウスも何も持ってはいなかった。

でも、イメージは、真ん中からパカンと割れるアレだった。

 むこうのアーシアの家は、マンションだったし、祖母の家は平屋だったが、自分で作るならこうと決めていた、女児、垂涎(すいぜん)、憧れのハウスである。


 ログハウスにしたのは、小学生の時ミニチュアログハウスを組み立てた経験からだった。


 今回のこの仕上がりを見るに、もしかすると設計図と材料を用意すれば錬金であっという間にやってくれるのでは、と、思い始めていた。また、真ん中で別れる仕組みにしなくてよかったなと、アーシアは心から思った。



『なに、これ?!』とマドカは目をくりくりして可愛く呆れていたが、


「じゃ、入ってみようか!」


『うん!』


 元気よく答えたので、二人して中に入っていった。


 ドアを開けると、図面の通りだった。

 玄関を抜けると吹き抜けになっていて、向かいに階段があり、上に行くに従って、ややアーチ状になって伸びている。

 窓はデッキに出れるようになっていて、充分の広さがある。窓ガラスも作らなくちゃな。窓枠は付いているものの、まだ窓は付いていない。

 ぶっちゃけ、ここは外でないからなくても良いのだが。大き目の窓のせいで光彩はとれるが、灯りも必要だろう。


 玄関は広いスペースを取り一階の部分にはドアを付けない形で部屋の入り口の上部は丸みを付けた。

 真っすぐに行くと部屋は大きく3つありすぐ手前の最も広いスペースは錬金の工房として使う。そのため、床も丈夫なものに変えてある。

 あとはキッチンダイニングとつづきの居間になる予定だ。キッチンにはパントリーと洗濯スペースを設けた。パントリーには、備え付けの棚と幅の狭い作業台もあり、広々設計だ。いつか保存食を並べたりもしたい。亜空間作業場ストレージワークショップは、空間収納と違って全く時間が流れていない訳ではなさそうだ。物の変化は僅かにあり、だからワークショップなのかもしれなかった。色々実験が必要だ。

 洗濯スペースも、広くとっておく。いつか洗濯機を作りたいが、元の世界のような高性能でコンパクトなものは、まだ作れないだろうからだ。


 階段の裏手には、手洗いと広いお風呂にする予定で、見てみるとこのスペースだけは枠のみで手付かずだった。


『おお~広いねーでも、なんにもないや。はは、たのしー』


 マドカがすいすいと部屋を飛んで行き来する。


「ふふ、家具とかはこれからだからね」


『ふーん、おいらのタワー型のお城も置きたいな!

 あと、ベッドとクッションと宝物を入れる籠もほしい!』


「うん、そうだね。がんばって作らなくちゃ」


『今あるのは、つかわないのか?』


「うん、移動式工房も使う予定だから、そのままセットしておくんだよ」


(あ、でも錬金釜だけは移動して使わないとな)


「2階も見に行ってみようか?」


 マドカが嬉しそうに、頷いてついて来る。玄関のほうに戻り、階段を昇る。吹き抜けの窓のせいか足元は明るい。

 風もないのにさわやかで、木の落ち着くよい匂いがする。階段には手(すり)が付き、2階の踊り場に続き安全設計だ。

 2階には主寝室と3部屋とサービスルーム(納戸のような部屋)、あとは階段を上がって前の柱の、個人部屋の入り口付近にラダーで昇る屋根裏部屋もある。

 部屋には色がまちまちのカラフルなドアが付いていた。これは、これで可愛いかもしれない。


『おいら、上にも行ってみるよ~』

 マドカは、屋根裏部屋にうきうきと飛んで行く。


 屋根裏は天井が低いがそこそこの広さがある、屋根のてっぺんの三形の壁だ。

 窓ももちろんあり、2か所から下の階が覘ける場所もあり、ちょっとした秘密基地風になっている。


『おお~おいら、気に入ったぞ!秘密基地だ!』


ぷかぷかぴょんぴょんと飛び回って、遊ぶマドカ。


「そこ、マドカのお部屋にする?」


 と聞くと、首を傾げてすこし考えるようにして、


『おいら、アーシアと一緒がいいや!』


 と言った。可愛すぎて、悶えてしまう。

 今、鏡を見たら、ひどくだらしない顔をしているだろう。

 キャットウォークも設置しないと、アーシアは決心していた。



 全てを見終わって、個々に必要な家具や器具をリストアップする。



 ウインドウを開くと、スキル解放のマークがあった。

 調べてみると、錬金釜のレシピだった。


(あれ、レベル25あればできるのに何で作れなかったんだろう?)


 詳細を確認しようと画面をタップすると、


【普通・錬金釜】:Lv.25以上で作成可能 3級以上で実績開放 もしくは、Lv.53を越えると解放される。と表示されていた。


(なるほどね、錬金術師3級がいるんだね……あ、まだ作れる錬金釜がある)


【上級・錬金釜】Lv.30 普通の錬金釜より少しいい

【熟練・錬金釜】Lv.40 品質が良いものができる 数も増える

【実験・錬金釜】Lv.45 実験・発明に向く 扱いが難しい


 思いがけず、錬金釜が手に入るようになったことに戸惑うアーシアだったが、ほかの種類の錬金釜のほうも気になった。流石に広い亜空間(ストレージ)作業場(ワークショップ)だが、3つも並べたら邪魔だろう、全部一回作って、使ってから気に入った釜を出しておこう。


 これは、錬金釜を増やせというお告げか、とアーシアは勝手に思っていた。






キャットウォークがなくても、マドカなら飛んで移動できます

アーシアも、ちょっと浮かれて失念しているのでしょう


お読みいただきありがとうございました

お気に召して頂けましたら、ブックマークや、いいね!やご感想など、是非、お寄せください!


また、よろしくお願いします

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