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異世界放浪~クラフトワークス~  作者: 紫野玲音
第一章 異界の村と錬金術
24/190

23 ビッコロ村の生活と子供たち



 

 季節は移り過ぎても、学校へは、字は読めるようになった後も行っていた。

 いつもの採取や錬金の特訓の合間に、アルディアの常識を覚えるためにしばらく通っている。

 子供たちとも仲良くなって、学校へ行くのが楽しみだ。


 ジェリーくんの〖パーマー牧場〗にも度々お邪魔して、羊や山羊のミルクやバターなどを分けてもらう。代金はツケで、月ごとにまとめて、師匠が料金を払っている。村では物々交換も多いが、定期的に必要なものはそのようにしていた。

 ジェリーくんの家のミルクはとてもおいしい。


 初夏になって、ジェリーくんと約束していた羊の毛刈りにも行ってきた。

 こちらの羊は顔がオレンジ色で、おっとりして大きく、もこもこしていてかわいい。それでも時々脱走して、大変になったりする。山羊は賢くて、毛がやや長い種類だ。『採取』スキルの応用を使うと面白いように毛がするする刈れた。毛刈りに自信のあるジェリーくんまで、「早いねぇ」と言っていた。


 その日は、牧場で夕飯をごちそうになった。

 外でのバーベキューはちょっとシュールだ。羊の顔を見ながら。申し訳ないが、味が分からなかった。


 帰り間際にジェリーくんのお母さんに、【デイス・お花の乳液】と【デイス・お花のクリーム】を見せて、どちらが興味あるかその場で、片手に1種類ずつ塗ってもらった。


「!!これは…なに?すべすべになったわ。さらさらした方もいいけど…

 こっちのクリームすごくいいわ!とてもしっとりする!!…顔にも塗ってみていい?」


 興奮してジュリーくんのお母さんが言った。


「もちろんです」


「まああああ、すごいわ!吸い込まれてく~~~」


 クリームのほうがよいとのことで、配合を変えた2種類を渡した。

 毎日続けて使ってもらったあと、感想を聞かせてもらうことにした。



 学校の生徒は男子5人女子2人、アーシアを入れて3人だ。

 クラスのもう一人の女の子、サーシャちゃんは、ニーちゃんより1つ下の7歳だ。2つに髪の毛をおさげにして、いつもきれいめな服を着てきている。


 長老さんのお孫さんで、最近村に一家(いっか)で戻って来たそうだ。長老の年も年なので、サーシャちゃんの家族に帰ってきてもらったかたちだ。今は、サーシャちゃんのお父さんが、長老の代わりに町長をやっている。

 お母さんは、こちらの来てから新しく、雑貨屋を営んでいる。ちょっとおしゃれと評判だ。

 将来的に【デイス・お花のクリーム】等も卸させて貰えるといいな、とアーシアは思っている。


 長老のところは村の両替所のような役割だ。


 もともとサーシャちゃんの家族は、都会で開いているお店で、ビッコロ村の産物を販売していて、定期的にビッコロ村に訪れていた。都会にあるお店は、今はお父さんの兄弟が、それぞれやってくれているそうだ。

 サーシャちゃん自身は、都会の街や学園のことなどを、教えてくれる、ちょっとおしゃまな女の子だ。

 クラスには男子ばかりなのが不満なようで、来年度(らいねんど)に、女の子が入学する予定なので、入学がある秋を楽しみにしている。ニーちゃんともなかよしだ。



 そうそう、ニーちゃんの弟のサムくんも、来年に入学だ。


 実は、サムくんは村の(けい)ら隊や冒険者の訓練に、毎日のように参加している。

また、訓練代わりに、狩猟に大人たちと行く。現代の常識では考えられない。恐ろしいがこちらでは普通の()して珍しいことではないようだ。5歳のサムくんには、大人と混ざっての訓練は、危なそうに見える。でも、強い火魔法持ちで、魔力も高いサムくんには、事故を防ぐために、こういった訓練に参加してある程度コントロールを学ばなくてはならないのだ。


 因みに12歳のガルドくんも、おなじ訓練に参加している。身体が大きく、一見、不愛想に見えてしまうが、内気なだけの気の優しい男の子だ。

 しかし、見た目通り力持ちで、ニムくん兄弟をいっぺんに抱えて運んだりするものだから、びっくりする。ガルドくんは魔力を身体強化に使う()()()なんだそうだ。


 アーシアの攻撃のスキルは人前で使えないから、小さなモンスターしかいないところで、こっそり行う。レベル帯は、Lv.8の角ウサギやLv.10~20くらいの猪型のモンスターのグリーンボアとブルーボア中心だ。うっかり大きなLv.30のブルーボアに出くわしたりしたので、異世界は危険だ。


 『分解(デコンポーズ)』の代わりに編み出したスキル『解体(ディセクション)』を実験、練習する。


 スキル『解体』で、モンスターの死体も見ずに空間収納に放り込めるようになった。錬金の呪文を攻撃に流用するとミスがほぼほぼない。攻撃を当てさえすれば、収納に()()だ。ただ、魔力の消耗は激しいみたいで、大物に当たるとごっそり魔力が抜けるのを感じる。だから、疲れを感じたら、即やめる。それが肝心だなと、アーシアは思った。

 収納には採取同様、〇〇の肉4とか角2、毛皮3、*魔石1みたいな感じでストックされているようだ。というのも、なかなか確かめられないのだ。モンスター倒すと一瞬お品書きのようなものが目の前に浮かぶのだ。魔石はかならず目立って表示されるので、1体につき1個はもっているのだろう。


 攻撃と同時に攻撃対象が、サッといなくなる、奇怪な現象みたいだ。

 そのせいで、人目が怖くて、アーシアは、誰かの前で攻撃魔法を使う勇気が沸かないでいたのだった。





ニムくん6歳 ボブくん8歳 兄弟

サーシャちゃん7歳 都会から来た女の子

ジェリーくん8歳 いつも行くパーマー牧場の子

ディゴくん9歳 おとなしい子

ガルドくん12歳 『森の番人』の家系


※呪文は『分解』は動詞的、

『解体』はすでに起こって出来たものがある感じなので名詞を採用しました



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