衛星
楓「海上…ですか?」
凪「にわかには信じれない… 海上…」
……ほんとに?
………そうなn
凪「でも、おかしい。日本と他の国はまだ空路か水路でしか渡れないはず。」
凪「海上に鉄道、ましてや地下鉄が通っているとは思えない。」
凪「あと、こうやって電波が届くとは思えない。」
…凪 頭 いいね。
「ですが…たしかに海上なんですよ。海上保安庁の管轄になりますから、本来であれば、118番に取り次ぎを行うのですが…」
本来で あれば? 取り次がないの?
「状況が特殊すぎます。事件性があるだけなら平常の対応を行うのですが、電波が届かない場所なんです。」
「衛星電話は、相当開けている場所で約15秒のタイムラグ付きで通信可能になるのです。」
「丘や山、高いビルなどがあると通信できない可能性がありますし、地下鉄の中なんて通信にまったく適していません。」
おお つまり どういうこと?
凪「確かに衛星通信はできない環境ですね、ここは。」
楓「え…わかったの?」
「どうにかして、住所を見つけていただきたいです。」
凪「わかりました。とりあえず、地上に出ようと思います。」
「ありがとうございます。決して、慌てたりしないでください。住所がわかったら、もう一度電話してください。」
楓「わ、わかりました。」
ツー... ツー...
静かな空間に 電話の音が 鳴り響く
凪「さて、謎が増えたわけですが。」
楓「とりあえず...上、行ってみる?」