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二つの亡骸と置かれていた手紙

 魔王ゼルスは、襲ってきた集団の攻撃の刃によってタリスタとテール達に見守られて静かに眠りについた。テール達とタリスタは地面に穴を掘って魔王ゼルスの亡骸を掘った穴に埋めてその後に上から土をかけてそのうえで墓標を建てた。テールは、タリスタに疑問に思った事を聞いた。オスタリア図書館で見た英雄伝説に出てくる魔王ゼルスは今回のゼルスと同一人物のはず・・・・・・そうすると確か魔王は五千年前に英雄パルに封印されたはずでそれなのに五千年後の今なぜ封印が解けているのか?とタリスタに聞くとタリスタは、封印は不完全な状態だった為にしばらくしたら解けていたと言った。タリスタは、さらにパル達と戦っていた時の事を話しだした。パル達と戦っていて体力の限界になってパル達が攻撃をしようとしたら何処かから四人組の人間が現れてパル達の攻撃を防いでくれた。タリスタは、四人組の事はあまり詳しくは無かったが四人組のうち一人は人間ではなかった事を覚えているらしい。魔王にかけられた封印は、実はパル達ではなく後から来たフードを被った集団が封印の術を使ってきたという事を話してくれた。封印の術を使ったその集団は見覚えがあったが詳しい事はわからなかったらしい。只、アルカット神殿で見たような気がするとの事でテール達は詳しく調べる為にアルカット神殿へと向かう事にした。

 一足先にアルカット神殿に向かっていたカオス教の集団はアルカット神殿へと戻って来ていた。カオス教の集団は神殿の中に入るといつもとは違う光景がそこにはあった。アルカット神殿にいたカオス教の信者はフードを被った人間によって倒されていた。アルカット神殿に戻ってきたカオス教の集団は、その人間に向かって行くとフードを被った人間は襲ってきた。カオス教の集団は、その人間のあまりにも強い力になすすべがなかった。その人間は、カオス教の集団を倒すとアルカット神殿を出て神殿の北の方へと歩いて行った。

 自分の分身の最期を見たゼルスとタリスタは去って行くカオス教の集団を見ていた。カオス教の集団は二手に分かれて行動を始めた。一つの集団は、アルカット神殿の方へと向かっていった。アルカット神殿へ向かうのかと思っていたゼルスとタリスタだったがもう一つの集団は、アルカット神殿とは違う方向に向かっていった。ゼルスとタリスタは、神殿と違う方向へと向かった集団の後を追って行く事にした。

 アルカット神殿で教祖の所在を探していたリメリアとオルドラは次の探索する場所の王都アナタリア跡に向かっていた。エリザレス山脈を越えてメイロー樹海も問題なく通りすぎて王都アナタリア跡にやってきた。昔この場所は、王様に成りすましていたカオス教の教祖がいた場所だった。今はカオス教の教祖が時を越えた後に暴徒化したカオス教の信者が破壊を繰り返して昔の姿が無くなっていた。リメリアは、王都アナタリアで働いていた魔法屋の姿を思い出して涙が溢れていた。王都アナタリア跡周辺で調査をしているとある場所にフードを被った集団が向かって行くのを見たという情報が手に入った。リメリアとオルドラは、フードを被った集団が向かった場所へと向かう事にした。

 ゼルスの最後を見たパルとツクレードは、カオス教の情報を集める為に学術都市オシエーテに向かっていた。五日後に学術都市オシエーテに辿り着いたパル達はオスタリア図書館へと急ぎ辿り着くと中に入り図書館の最深部へと向かうエレベーターに乗り込んだ。最深部まで行くとそこに一人の人間が現れた。その人間はいきなり入ってきたパル達に名前を聞いてきた。パル達は、その言葉に名前で答えると驚きながら自分の名前を言ってきた。名前はロストと言って手紙を渡してきた。パル達はその手紙を受け取るとその手紙に書いてあった名前に懐かしさを感じながらパル達はロストにカオス教の事について聞いてみた。するとロストは、ちょっと前にカオス教がロストリアの墓があるとされている場所に向かっていた事を教えてくれた。パル達は、ロストから墓のある場所を聞いて向かう事にした。

 テール達の他にアルカット神殿へと向かう人間がいた。メイロー樹海でテール達と別れた後、ジュカイドは樹海で起こった出来事について考えていた。あの出来事には何か理由があるに違いないとその事を考えながらメイロー樹海の案内人の仕事を続けていたが集中出来なかったジュカイドはメイロー樹海の案内人をやめて昔からある遺跡の調査をする事を始めようと思い近くにあったアルカット神殿へと向かう事にした。歩き続けてアルカット神殿に着いたジュカイドは、神殿の内部に入って行った。初めての遺跡調査にジュカイドはワクワクしていた。調査をする為に奥へと進んで行った。進んで行くと広い部屋に出てそこにはフードを被った人間が倒れていた。ジュカイドは、倒れ込んでいた人間に近寄って詳しく見ると息をしていなかった。この人間達を調べていると神殿の外から誰かの声が聞こえてきてジュカイドは物陰に隠れる事にした。

 ジュカイドがアルカット神殿に現れる少し前、テール達はアルカット神殿に向かう事にして歩き続けていた。魔王城からアルカット神殿に向かう近道はバルサス川を越えて行った方が近くテール達は歩き続けてバルサス川に近づいた所で少し休憩をした。テールはタリスタにアルカット神殿について聞いたが色々あったらしく話したくなさそうだった。休憩を終わらせてアルカット神殿に向かって歩きだしてしばらくするとアルカット神殿がある場所にやってきた。だがしかし神殿の姿は今いる場所から見えなかった。さらに近づくと神殿だった跡があるのが見えた。テールがタリスタを見ると神殿の傍にあった墓標に手を合わせていた。テールは不思議に思いながらも情報を探して神殿跡の内部に入って行った。神殿の内部は複雑になっていてタリスタ以外は神殿の内部の複雑さに困っていたが、タリスタは前に来た事があるのか複雑な通路を進んで行った。しばらくして広い場所にやってくるとタリスタは突然目から涙を流した。テール達はタリスタが涙を流している間に広い場所の捜索を開始した。広い場所にはフードを被った人間達が倒れていた。そのフードを被った人間は、ゼルスを襲った人間なのか?それとも別の人間なのか?ここで何が?とそう思いながらさらに探索していると大きな祭壇があってその祭壇には本が一つ置かれていた。テール達は、祭壇に置かれていた本の内容を確認すると本にはこう書かれていた。【混沌と絶望を世界にもたらせ 混沌と絶望が我らの願い】そう書かれていた。本のタイトルを確認すると(カオス教の教え)と書かれている。テールがこの本の内容に戸惑っていると涙を流していたタリスタが何かの気配を感じてその気配の方に向かっていくと人影が見えた。タリスタは、その人影に向かって「出て来い!!」と言うと気配のする方向から一人の人間が姿を見せた。出て来た人間の姿を見てテールとマールは驚いた。

 気配のする方向から現れたのはジュカイドだった。テールとマールはジュカイドが現れて驚いているとジュカイドから樹海の案内人をやめて遺跡の調査をする事にしてこのアルカット神殿の調査をしている所で人の気配を感じて物陰に一時的に隠れようとしたと聞いた。テール達はジュカイドにここに倒れているフードを被った人間達について聞いてみたがジュカイドは全く知らないと答えてジュカイドが来た時にはもう倒れていたらしかった。テール達は、ジュカイドと共にこの場所を再び探し始めた。しばらくするとジェームズが祭壇の下に違和感を覚えて触ってみると目立たないように隙間がある事に気づきその隙間に手を入れるとドアになっていて下に降りる階段を見つけた。テール達がその階段を一歩一歩降りていってさらに奥に進むと小さな部屋があった。中に入ってその部屋を見渡すとそこには人間の女性らしい亡骸と人間とは違う魔族らしい亡骸があった。タリスタはその二つの亡骸の人間を知っているのか驚いていた。部屋には二つの亡骸の他に何かが書かれた紙が置いてあった。その手紙には・・・・・・


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