謎の手紙に書かれていた事
一方その頃、ゼルスの手紙を持ってテリアの町に向かっていたタリスタは数日かけて辿り着いていた。辿り着くとそこには魔物が暴れ回っていた。タリスタは魔物の目を見ると魔物の目は赤い色をしていた。タリスタはその魔物を見てこの魔物は操られていると直感で感じていた。あの集団が関係していると・・・・・・
テール達は日課になっている場所から町の異変に気付き町へと道を急いでいた。三人の中ではジェームズが一番速かった。みるみるうちにジェームズとテール達との間は空いていった。ジェームズはテール達を心配そうな顔をしながら走っていた。その様子を見てテールは構わず先に戻ってくれとジェームズに叫んだ。その叫び声が聞こえたのかジェームズは振り返る事をやめて急いで町へと道を進んで行った。テールも足で地面を蹴って前へ前へと急いだ。数時間後・・・・・・テールとマールはようやく町に辿り着いた。だが先に町に着いているはずのジェームズの姿が無かった。その時ある方向からラッキーの鳴き声が聞こえてきた。テール達はラッキーの鳴き声のする方向へと走りだした。
一方その頃、先に町に戻ったジェームズはある光景を目にしていた。ラッキーが魔物相手に威嚇を続けていた。ジェームズは町を破壊する魔物に攻撃を仕掛けた。魔物もその攻撃を受けて弾き返していた。魔物とジェームズは最初の攻撃以降お互いに対峙して向かい合っていた。そんな時・・・・・・
テールは鳴き声のする方向に進んでいるとラッキーの影が見えてきた。そしてそこには先に町に戻っていたジェームズがいて対峙している見知らぬ魔物がいた。テールが来た事に気づいたジェームズがこちらに顔を向けた。すると見知らぬ魔物はその隙を見逃さずジェームズに攻撃を仕掛けてきた。ジェームズは魔物の攻撃を受けて吹き飛ばされた。魔物がさらに攻撃をしようとするその時にマールが追いついてきた。マールは追いついてきてすぐに魔法を唱えた。マールが唱えた魔法は魔物に一撃を与えた。吹き飛ばされたジェームズは態勢を整えてテールと一緒にすかさず攻撃をした。二人の連携プレーは息が合っていた。そしてマールとテール達の連携プレーにより魔物は倒されたかに見えた。だがしかし魔物がまだ生きていた。魔物は傷を負いながらも最後の攻撃を仕掛けてきた。テールはすかさず一撃を与えた。そして魔物は地面へと倒れ込んだ。その様子を見ていたタリスタは目的を果たす事を優先してパレット様に似た顔の青年の家に手紙を入れてその場を立ち去った。マール達の奮戦により見知らぬ魔物を倒したテール達は自宅へと向かった。テリアの町を襲撃していたカオス教の集団は魔物が倒れた様子を見ると町の破壊をやめて町から離れた。
テリアの町を週芸する前にカオス教の拠点に襲撃の事を伝える為に向かっているカオス教の人間がいた。その人間が拠点に着くとその少し前ベリオレットは新しい拠点で信者達に様々な指示をだしていた。周りの地形が新しい拠点をうまい事隠していてその拠点で集団の帰りを待ち望んでいた。ベリオレットはこの時代のカオス教の教祖を呼び出して指示をしようとしていたその時パレットの血筋を監視していた人間の一人が拠点に戻ってきてベリオレットに町を襲撃した事を伝えた。ベリオレットはその報告を聞くと報告に戻って来た人間に拠点を出る前に伝えていた魔王ゼルスや英雄パルがいたら始末するように命じた。その人間は急いでその事を伝える為にカオス教の拠点を出て集団の元に戻った。しばらくしてその人間とは違うカオス教の集団が戻ってきた。戻ってきた集団はテリアの町を襲撃した集団だった。集団はベリオレットにテリアの町の襲撃の事を伝えた。ベリオレットはテリアの町に襲撃をした事は伝えてきた人間から聞いていたがその後どうなったのかは詳しくは聞いていなかった。ベリオレットは詳しい報告を聞くと襲撃をした集団に新たな指示を出した。その指示とはある場所にあるはずのロストリアの墓にあるはずの時を越える術に関する書物を取ってくることだった。ベリオレットはこの時代のカオス教の教祖を呼び出した。そしてカオス教の教祖にその任務の責任者を任せた。指示を受けたカオス教の集団はロストリアの墓を探しに行く為にカオス教の拠点を出て行った。ベリオレットが時を越える術を使えるのは最初に時を越える術を使った時代でカオス教の前の教祖がロストリアの墓から盗んでいた物を読んでいたからだった。ベリオレットは集団がロストリアの墓から書物を持ってくるのをゆっくり待つ事にした。
テールは自宅に帰ろうと進んでいた。自宅に帰る道は壊された家が複数あるのを確認できた。しばらくして家に着くとポストに手紙が入っているのが見えてテールはポストに入っていた手紙を取って読んでみた。その手紙にはこう書かれていた。『アースで待つ・・・・・・』宛先はテール宛ではあったが送り先は書かれておらず不思議な手紙に不信感を持ってしまったが何故かこの手紙を送ってきた人間に興味を示した。テール達はこの手紙に書いてあるアースという場所に行く事にしてアースに行く旅支度をする為に商店がある場所へと向かった。テール達を監視していたカオス教の集団は魔物の襲撃が去った後もずっと監視していた。テール達の後を追って行くと自分の家なのかポストから何かを取り出して読んでいた。監視していたカオス教の集団はその様子を少し離れて見ていた。
テール達はしばらく歩いて武器屋の前に辿り着いた。武器屋は魔物の襲撃の被害は少なかったようだった。テール達は武器屋の扉を開けて中へと入っていった。扉を開けると中には剣・槍などの色々な武器が置いてあったが武器屋に来ている客は二・三人しかおらず静かだった。それは当たり前の事で魔物襲撃のすぐ後で武器屋に来る人間がいるだけで凄い事だった。テール達は武器屋の中を歩き回った。・・・・・・三十分後、テールは何か買おうと考えていると無意識に目の前にあった古びた剣を手に取っていた。その古びた剣はいかにもかなり昔に使われていたのであろうことはわかっていたが不思議なオーラが漂っていた。しかしテール以外そのオーラに気づく者はいなかった。テールは古びた剣を武器屋の人に渡した。まるで何かに操られているかのように・・・・・・ジェームズとマールもそれぞれ違う武器を選んで買っていた。ジェームズとマールが選んだ武器にはテールが感じた不思議なオーラは全く感じられなかった。テールは買った古びた剣の不思議なオーラの事が気になり始めた。テールは古びた剣の不思議なオーラが気になりながら武器屋の扉を開けて外へと出た。カオス教の集団は武器屋に辿り着いて中に入ったテール達が出てくるのを待っていると空が暗くなってきていた。
テール達が武器屋から出ると空は暗闇に支配されようとしていた。夜に旅に出るにはあまりにも危険だった。それでひとまず旅に出るのは明日にして家に戻る事にした。家に帰る途中にテール達は明日旅に出る期待と不安を抱いていた。家に帰ると眠りについた。テール達が武器屋から出てくると自分の家へと戻っていった。カオス教の集団は夜の間その場所から動かずに監視をし続けた。
長い夜が明け朝になった。ここで問題が起こった。テール達が【アース】という場所が何処にあるのか知らない事に朝になって気が付いた。テールはその時ある事を閃いた。長いこと生きている長老なら何か知っているのではないかと長老の家へと向かう事にした。テール達は自分の家を出て少し南にある長老の家に向かってしばらくすると長老の家に辿り着くと長老の家は築百五十年ぐらい経とうかと思える家だった。中に入ると長老が迎えてくれた。監視していたカオス教の集団はテール達の後を追っているとテール達が入った家の壁に耳をつけて中の様子を監視し続けた。
長老の家の中に入ってテールは長老に謎の手紙の事を話してアースという場所を聞いてみた。長老はアースという場所を聞いて少し席を立って奥から古文書を持ってきた。そしてその古文書を開けて「五千年ほど昔、魔王ゼルスがいた時代にはアースという場所があったらしいが五千年経った今、忘れられた場所になっていて現在の地図では場所すらわからない」と言った。長老のその言葉にテールは「場所もわからないのにどうしたらいいのか?」と長老に聞いてみた。すると長老は「もしかしたらあの町に行けば分かるかもしれない」と言ってきた。テールはあの場所?と考えていたらさらに長老が「お前がもう少し小さかった頃に行った事がある世界最大の冒険者ギルドがあるアリトリーの町に行けば何かわかるかもしれない」と言ってきた。テールは「わかった。行ってみる」と言って長老の言葉を手掛かりにアリトリーへと向かう事にした。テール達が入った長老の家を監視していたカオス教の集団は中から聞こえてくる言葉に耳を傾けているとアリトリーという町の名前が聞こえてきた。その情報を得たカオス教の集団はテール達が向かうであろうアリトリーへ先回りする為にテリアの町を出た。そしてそこからアリトリーへと向かう道のキリートの町とアリトリーの町を繋ぐ道の所まで進むスピードをあげてやって来ていた。カオス教の集団はキリートとアリトリーを繋ぐ道をテール達が使えないようにする為に必要な事を考えていると道に石を落とす事が効果的だと気づいた。カオス教の集団はその道の斜面を登り高台に登ると大きな岩を探し回った。しばらくすると道を塞ぐほどの岩が見つかった。その大きい岩を集団全員で斜面の近くまで運んで下の道へと落とした。斜面を落ちていった大きな岩は凄い音をたててキリートとアリトリーを繋ぐ道を塞いだ。その時に道を通っていた人間達は突然の事に驚いていた。カオス教の集団はこの場所に何人かを残してテール達がこの道にやって来るかを監視する役目を任せた。残りのカオス教の集団はアリトリーの町へと急いだ。だがこの時のカオス教の集団はあまり知られていなかったがキリートからアリトリーを繋ぐ道が他にある事を知らなかった。