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新生カオス教

 時を越える術を使って時を越えたベリオレットは、今現在の時代の事を知ろうと近くの町で話を聞いてみた.すると五千年後の世界へとやってきていた。その事を確認出来たベリオレットは、この時代のカオス教の拠点へと向かっていた。時を越えた副作用なのか頭がクラクラしていたが、しばらくすると頭のクラクラが治ってきた。そう思っていたのは少しの間だけだった。この時代のカオス教の拠点は昔と変わっていないはずだった。治まったと思っていた副作用が起っては治りを繰り返しながら何日も歩き続けてカオス教の拠点へと辿り着いた。カオス教の拠点に辿り着いたベリオレットは、時を越える術を使う前の時と同じように拠点に入ろうとしたが、この時代のカオス教の拠点ではベリオレットの事を知る人間はいなかった。拠点の入口の見張りがベリオレットを不審な人間だと思って止めてきた。ベリオレットは見張りに「この顔に見覚えが無いか?」と言ったが当然ベリオレットを知るわけもなく見張りは怪訝な顔をしてベリオレットに攻撃を仕掛けてきた。ベリオレットは、攻撃を仕掛けてきた見張りに向かって強烈な一撃を与えて気絶させるとカオス教の拠点の中へと入っていった。拠点の中に入ると何事かと集まって来ていたカオス教の信者達は、入ってきた怪しいベリオレットに攻撃を仕掛けていく。だが実力差は明らかだった。ベリオレットの歩みを妨げる事は出来ずに一人一人と床へと沈んでいく。道を妨げる者を倒しながらさらに奥へと進んでいくとベリオレットがあの場所へと辿り着いた。

 辿り着いた場所の扉を開けるとそこには今の時代のカオス教の教祖がいてカオス教の教祖になるだけあってオーラはあった。この時代のカオス教の教祖は、突然現れたベリオレットに会って危険を感じたのかすぐに攻撃を仕掛けてきた。ベリオレットは、向かって来るこの時代の教祖の攻撃を見事に躱して反撃をした。ドンッと音がしてカオス教の教祖が後ろに退いた。それから少しの間、二人はお互いを目の前にして睨み合いを続けた。中々行動に出られない睨み合いがしばらく続いたが、そのにらみ合いが終わりを告げたのはカオス教の教祖が懐から何かを取り出そうとした時だった。ベリオレットは、『もしかしてあの鏡か?』そう心の中で思っていた。カオス教の教祖が懐から取り出したのはあの魔法の鏡をベリオレットに向けてきた。だが、ベリオレットはカオス教の教祖が懐から何かを取り出そうとした時にその行動を読んでいたのか目の前を布で覆った。目の前を布で覆ったベリオレットには魔法の鏡の効果はなかった。ベリオレットは、目の前を布で覆うのと同時に相手の動きを止める術の詠唱を始めていて詠唱が終わるとその術をカオス教の教祖に放った。術を受けたカオス教の教祖は、カタンという音と共に手に持っていた魔法の鏡を落とした。それを見たベリオレットは、カオス教の教祖に近づいて教祖が落とした魔法の鏡を拾ってこの時代のカオス教の教祖に使った。カオス教の教祖は、魔法の鏡の効果により少しずつ目の色を赤色に変えていきベリオレットに操られた。

 この時代のカオス教の教祖を操ったベリオレットは、操ったカオス教の教祖を使ってまずカオス教の拠点にいる人間達を操る事に成功してこの時代のカオス教の拠点を支配下に治めた。実質的な教祖に返り咲いたベリオレットは、自分か時を越えた後にカオス教が分裂した事を知ると世界各地に散ったカオス教の人間を纏める為に操ったこの時代の教祖に情報を集めるように指示をした。そして自分は、唯一居場所がわかっていたアルカット神殿へと向かう事にした。数日後、ベリオレットはアルカット神殿へと辿り着いた。アルカット神殿では、カオス教の教えはそのままで別れた派閥のメグリアット派が拠点にしていた。ベリオレットがアルカット神殿に近づくとメグリアット派の人間がすぐに近づいてきた。メグリアット派の人間は、神殿に近づくベリオレットを敵だと認識して攻撃を仕掛けてきた。その人間の攻撃を余裕で躱し魔法の鏡を使っていく。すると襲ってきたメグリアット派の人間は目の色を赤くしていく。操ったメグリアット派の人間を引き連れて神殿の中へと進んで行く。神殿の中でもメグリアット派の人間は、容赦なく不審なベリオレットに攻撃を仕掛けてくる。それを神殿の外で操ったメグリアット派の人間が遮っていくとベリオレットは、魔法の鏡を使って次々と操っていって神殿の中へと進んで行く。ベリオレットは、神殿の構造を熟知していて迷う事なくあの広い場所へと辿り着いた。その後ろには操ったメグリアット派の人間がたくさんついてきていた。広い場所には、メグリアット派の幹部達がいて不審者であるベリオレットに対して「何者だ?」と言ってきた。ベリオレットは、カオス教の教祖だと答えたが、「そんなことはない」とメグリアット派の幹部達は言ってベリオレットの周りにいたメグリアット派の人間達にベリオレットに攻撃するとうに伝えた。だがベリオレットの周りにいたメグリアット派に人間は、魔法の鏡によって操られていたメグリアット派の人間で、幹部達の命令には応える事はなく逆にベリオレットの命令に従ってメグリアット派の幹部達を取り押さえた。ベリオレットを捕まえると思っていたメグリアット派の幹部達は、突然の事に成すすべもなかった。そしてベリオレットが取り押さえられて身動きの取れないメグリアット派の幹部達に魔法の鏡を使った。メグリアット派の幹部達は、魔法の鏡の魔力に悲鳴をあげながら抗っていた。だが魔法の鏡の効果は絶大で抗う事は出来なかった。時間がかかってしまったがメグリアット派の幹部達は目の色を変化させた。アルカット神殿を拠点にしていたメグリアット派の人間は、魔法の鏡によってベリオレットの支配下に落ちた。しばらくベリオレットは、アルカット神殿にいるとカオス教の拠点から調べさせていた他のカオス教の情報が入ってきた。その情報によりアルカット神殿から近くにいたのは、ジュレイドとジュレイドを慕っていた人間達が作ったジュレイド派だった。ジュレイド派がいたのはメイロー樹海の奥でそこに拠点を作っていた。その事を知ったベリオレットは、何人かのメグリアット派の人間を連れてまずはメイロー樹海へと向かう事にした。ベリオレットとメグリアット派の人間は、メイロー樹海へと急いでいた。

 一方その頃、メイロー樹海の奥深くで拠点を作って外の世界との干渉を断ちながらカオス教の教えを守っていたジュレイド派の人間は、ベリオレットとメグリアット派の人間がこの拠点に向かって来ている事は全く知らずに日々の生活を送っていた。その幸せな日々の生活を終わらせる人間がゆっくりと近づいていた。

 ベリオレットとメグリアット派の人間は、メイロー樹海へと辿り着いた。メイロー樹海の中へと入っていき微かに感じている気配を頼りに樹海の奥深くへと進んでいった。獣が通るような道で道なき道を進んで行くとそこにはジュレイド派の人間達の拠点が見えてきた。拠点に近づくとジュレイド派の人間は、滅多に見ない人間が現れた事に驚いていた。だが驚いた後に突然現れたベリオレットに警戒態勢を取った。ベリオレットもすぐにジュレイド派の人間に攻撃をした。ジュレイド派の人間は、何かを感じ取ったのかベリオレットとの間合いを取り続けた。連れてきたメグリアット派の人間も戦闘に参加していたが、少し苦戦していた。ベリオレットは、動きを止める術を詠唱し始めた。ジュレイド派の人間は、ベリオレットにさらに攻撃を仕掛けてきた。詠唱中のベリオレットを守るようにメグリアット派の人間はベリオレットの周りを囲んだ。しばらく詠唱していたが、ようやく術の詠唱が完成してジュレイド派の人間に術を放った。距離を置いていたジュレイド派の人間は動きを止めた。ジュレイド派の人間が動き止めたと同時にベリオレットは魔法の鏡を使うとジュレイド派の人間は目の色を変化させ始めた。ここまでは順調だと思っていたベリオレットは安心しきっていた。目の色を変化させていたジュレイド派の人間だったが、何処かから術の詠唱が始まりジュレイド派の人間の目の色の変化が一時的にストップされた。ベリオレットは術の詠唱がされた場所の方向を見るとジュレイド派の幹部が何か術を詠唱していた。ベリオレットとメグリアット派の人間はすぐさまジュレイド派の幹部達に攻撃を仕掛けた。ジュレイド派の幹部達は、術の詠唱をしている人間以外はベリオレット攻撃を受けていた。だがここでジュレイド派の幹部達の意識がベリオレットに集中している事に気づいたメグリアット派の人間は、隙を見てジュレイド派の幹部達の体を拘束していった。拘束されて動きを封じられたジュレイド派の幹部達にベリオレットは魔法の鏡を使っていった。それと同時にジュレイド派の幹部達を拘束していたメグリアット派の人間は、術の詠唱をしている幹部に向かっていった。術の詠唱をしていたジュレイド派の幹部は、その動きに対応する為に詠唱を止めてしまった。その事がジュレイド派の運命を変えてしまった。先に魔法の鏡の影響を受けていた人間の変化が術の詠唱が止まった事で進んでいって目の色を完全に変化させてしまった。目の色を完全に変化させたジュレイド派の人間は、ベリオレットの命令を受けてジュレイド派の幹部達に向かっていった。ベリオレットは、術を詠唱していた幹部に近づき魔法の鏡を使った。そうなるとベリオレット達を遮る者はいなくなった。そしてジュレイド派の幹部達も魔法の鏡の影響を受けて目の色を赤色に変化させていった。それからしばらくしてジュレイド派の人間全てがベリオレットの支配下に落ちていった。ベリオレットは、一部のジュレイド派の人間とメグリアット派の人間を連れて次の場所へと向かう事にした。連れて行くジュレイド派の人間以外はカオス教の拠点に向かうように指示をした。ベリオレットは、引き連れたメグリアット派とジュレイド派の人間を連れて次の場所へと向かった。

 ジュレイド派の拠点を出たベリオレット達は、メイロー樹海から情報があったタタン派がいる拠点へと向かっていた。タタン派の拠点は、フェアリー族の里があった場所の少し向こうにあるらしいという情報を元に進んでいるとフェアリー族の里が見えてきてさらに進むとタタン派の拠点が見えてきた。ベリオレットは、タタン派の拠点の中に入っていった。タタン派の拠点の中に入ったベリオレットは、少し驚いていた。タタン派の人間が突然来たベリオレット達に好意的に近づいて来たからだった。ベリオレット達は、近づいて来たタタン派の人間に一人ずつ魔法の鏡を使っていった。タタン派の人間は、いとも簡単にベリオレット達の支配下に落ちてしまった。ベリオレットは、メグリアット派の人間とジュレイド派の人間にタタン派の人間をカオス教の拠点に連れて行くように指示をすると一人次の場所へと向かった。

 次の場所は情報によるとあの場所から少し離れた場所だった。そうあの王都アナタリアから少し離れた・・・・・・ベリオレットには時を越えた術を使ったから一瞬だったが、あれから五千年も経っていてどうなっているのかを確認しながらトクリット派の拠点へと急いでいた。王都アナタリアは見る影も無くなっていた。その事に少し悲しくなったが、ベリオレットはトクリット派の拠点に辿り着いた。トクリット派の拠点の中に入るとすかさずトクリット派の人間が近づいて来た。ベリオレットは、魔法の鏡をトクリット派の人間に使ったが、何故か魔法の鏡の効果が効いてこなかった。ベリオレットが不思議に思っていると近づいて来たトクリット派の人間がベリオレットに「それは魔法の鏡か?」と聞いてきた。ベリオレットは「なぜそれを知っている?」と聞き返した。するとトクリット派の人間は「魔法の鏡の事はトクリット様から伝え聞いていて対処の方法も知っている」と答えた。ベリオレットとトクリット派の人間は少し距離を取り向かい合った。ベリオレットはその間も一瞬戸惑っていた。どうしたらいいのかを考えていたベリオレットは、何かに閃いてある術を詠唱し始めた。トクリット派の人間は、その詠唱がヤバいと直感で感じ取ったのかベリオレットに攻撃を仕掛けてきた。ベリオレットは、トクリット派の人間の攻撃を躱しながら詠唱を続けた。トクリット派の人間は、さらに攻撃を強めていたがベリオレットの詠唱が終わった。そして詠唱が終わると魔法の鏡に向けて術を放つと魔法の鏡は魔力を増大させた。さらに増大された魔力を帯びた魔法の鏡は、効かなかったトクリット派の人間の目の色を変化させていった。トクリット派の人間を操る事に成功したベリオレットは、さらに拠点の中に入って幹部達にも増大された魔力を帯びた魔法の鏡を使った。対処の方法を知っていた幹部達もどうする事も出来ずに目の色を変化させた。トクリット派を支配下に治めたベリオレットは、トクリット派の人間を連れてカオス教の拠点へと戻った。拠点に戻ったベリオレットは、しばらく休息を取った後に拠点に集めたメグリアット派・ジュレイド派・タタン派・トクリット派・拠点にいたベリオレット派を纏めて新たなカオス教を組織した。新たなカオス教の集団は、あの時から五千年後の世界でもベリオレットを中心に悪意が増幅していき新たな行動を開始していった。


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